「谷戸(やと)」と呼ばれる、丘陵地が浸食されて形成された谷状の地形をもつ町田市忠生地域にて、その土地の歴史や文化をリサーチしながら、500年後に続く人と場の在り方の仕組みを考える『500年のcommonを考えるプロジェクト「YATO」』。地域を知り学ぶ取り組みの一つとして、山野草を通じて、こどもたちとともに地域の自然に触れ親しむワークショップの成果をまとめました。
地図のような水彩画の表面は、簗田寺を囲むように茂る野草たちの情景を表現したもの。ワークショップ当日に歩きながら感じた印象を伝えるように抽象化して描かれています。植物図鑑のような裏面は、そのとき見つけた植物を描き並べたもの。何気ない風景のなかに、意識しないと気づかずに通り過ぎてしまうほどささやかな、けれども、とても豊かな色やかたちをもつ植物があることに気づいたときの驚きとともに表現されています。
秋の簗田寺をめぐり、YATOの生態系に触れる。
(「YATOの山野草 秋/冬」表面より)
この土地の自然とともに暮らす齋藤美智子さんの導きで出会った山野草の数々と、目にした風景、そして感じた色模様を、アーティスト 小川哲さんが心象地図として描きあげました。
クレジット
ディレクション
安永哲郎
イラストレーション
小川哲
デザイン
根岸篤男
印刷・製本
株式会社エーゼット