墨東エリアで開催されたアートプロジェクト『墨東まち見世2009』において展開された『墨東まち見世ロビー』は、劇作家の岸井大輔が、京島のキラキラ橘商店街にある店舗を借りて住みこみ、まち見世会期の100日間ノンストップで運営した場です。まち見世プロジェクト全体の案内所の役割を果たしながら、アーティスト、来場者、地域の人々を巻き込むことで、会期の終了後も自主的な活動が展開される場を目指していました。
岸井によれば、これは『東京の条件』と名付けられた連作のWORK1であり、上映時間100日間の演劇。本書では、ロビーにかかわった人と岸井が活動を振り返り、そのコミュニケーションをなるべくそのまま再現し、100日間を検証する、批評的記録です。
もくじ
この本について
WORK
作品という概念による試考
WORK1 対談 ティトス・スプリー×岸井大輔
キラキラたちばなし① 天よし
WORK2 対談 石田喜美×柳沢 望[前編]
キラキラたちばなし② さがみ庵
WORK3 対談 北川貴好×岸井大輔
キラキラたちばなし③ 味彩たかはし
THOUGHT
はじまりの記録の不可能性と必要性
ACT
活動を検討するための整理
ACT1 対談 武藤大祐×岸井大輔
キラキラたちばなし④ みっちゃん
ACT2 対談 石田喜美×柳沢 望[後編]
キラキラたちばなし⑤ あん吉
ACT3 対談 三宅航太郎×岸井大輔
キラキラたちばなし⑥ アンジェ
DATA
労働(LABOUR)による資料の記述
『墨東まち見世ロビー』とその周辺の作品・イベント
『ロビー通信』抄録
『墨東まち見世ロビー』周辺マップ&間取り図
あとがき