表現の境界線をなくすクリエイション〈ヨコハマ・パラトリエンナーレ 2017〉
2018.05.29
近年、障害のあるなしに関係なく、多様な人々が参加できる表現の場づくりや、社会包摂型のアートプロジェクトが増えています。なかでも〈ヨコハマ・パラトリエンナーレ〉(2014年〜)は、身体障害や知覚障害などさまざまな障害を抱える人を受け入れ、ダンサーや音楽家、サーカスアーティスト、詩人などとの共演や表現活動に先駆的に取り組んできました。
「アートプロジェクトの今を共有する」第4回となる最終回では、2017年に開催された「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2017」で総合ディレクターを務めた栗栖良依さんのお話を伺います。かつて新潟・十日町や徳島・神山町で映画やパフォーマンス作品などの集団創作に携わっていた栗栖さんは、骨肉腫を患い右下肢機能を全廃したことを機に、障害福祉の世界に出会いました。以来、自身の経験をいかしながら、近年では、障害のある人を含む多様な人々が協働して表現・創作に挑戦することのできる機会の創出に取り組んでいます。
本講座では、2014年からの取り組みに加え、2020年に向けてのビジョンなどについてお話を伺いながら、多様な人たちがかかわることで生まれる、新たな表現の可能性について考えていきます。