ART BRIDGE Issue 01 Spring 2015

Art Bridge Instituteは、アートが現代社会においてジャンルを横断しながら、人と人のつながりをつくり出してゆくことについて、その研究や実践に取り組んでいます。機関誌『ART BRIDGE』では、地域の問題に向き合い、交流を生み出すアートプロジェクトや、生きる技術としての「アート」のいまをリサーチします。

特集「連れていきたい場所 PRIDE OF PLACE」では、日本国内をはじめ、東アジアの活動拠点を取材しました。

もくじ

Forum
Art Brigde Instituteフォーラム
アートの連結力 小山田徹+港 千尋+開発好明

スマートイルミネーションヨコハマ 「ちび火」
同じ火を囲む

Column 01
連れて行きたい場所 港 千尋

Bridge 01
ブリッジトーク│ブリッジの作り方シリーズ01
Art in Farm 忘れられた場所を聞く(井上洋司)

ART in FARM
「農」と「アート」と「歴史」の散歩道

Bridge 02
ブリッジトーク│ブリッジの作り方シリーズ02
アートチャレンジ滝川 「理想の故郷」をつくる 五十嵐威暢

Column 02
土地の記憶 港 千尋

たまに塾 開発好明
座談会│住人の方、多摩ニュータウンはどんなところですか?
写真館│①育てるふるさと②できたばかりの道で
ワークショップ│大山顕の街歩きワークショップ│多摩ニュータウン編

Bridge 03
ブリッジトーク│ブリッジの作り方シリーズ03
プラス・アーツ 防災活動にクリエイティブな発想を持ち込む 永田宏和

Bridge 04
ブリッジトーク│ブリッジの作り方シリーズ04
オルタナティブ・アジア 東アジアにおける空間の実践 江上賢一郎
東アジアのオルタナティブスペース 江上賢一郎

Column 03
異郷に根を持つこと 港 千尋

編集後記

「森の食文化ワークショップ」から生まれたレシピ集 森のレシピ

福島県の森林文化をテーマとした「森のはこ舟アートプロジェクト」。西会津で実施した全3回の「森の食文化ワークショップ」を通じて生み出されたレシピ集です。

もくじ

vol.1
Edible Field Trip
森の野草をひとつかみ。摘み草と夏野菜で描くサラダ

vol.2
Cooking with texture & sound
食感と音でつくる森のおいしいレシピ

vol.3
Reinterpret the Recipe for Local Cuisine
郷土食のレシピを分解して、新しい料理をつくるワークショップ

東日本大震災後、4年目の語り。―7つのケース、宮城の9人の声の記録―

東日本大震災から4年目、Art Support Tohoku-Tokyo(東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業)で、宮城県で行った7つの事業を中心に、9名の関係者に行ったインタビュー集です。震災の発生から3年間ないし4年間を振り返り、課題や思いを語った声の記録です。

目次

[MAP]被害状況と各CASEの地域

はじめに

CASE1 対話工房【女川町】
海子揮一(建築家)
CASE2 アート・インクルージョン【仙台市】
村上タカシ(MMIX Lab代表)
CASE3 雄勝法印神楽 舞の再生計画【石巻市雄勝町】
八巻寿文(せんだい10-BOX二代目工房長)
CASE4 ユイノハマプロジェクト【石巻市桃浦】
大島公司(クリエイター、猟師、花火師)
岩間 賢(美術家)
CASE5 井戸端会議~201X年の山元町【山元町】
阿部結悟(一般社団法人ふらっとーほく代表理事)
CASE6 ARC>T/ARCT【仙台市】
鈴木 拓(boxes.inc代表)
澤野正樹(ARCT代表)
CASE7 つながる湾プロジェクト【塩竈市】
高田 彩(ビルド・フルーガス代表)

おわりに

解説 もうひとつの4年間
[資料]Art Support Tohoku-Tokyo宮城 実施記録

JOURNAL1 東京迂回路研究

社会における人々の「多様性」(diversity)と「境界」(division)に関する諸問題に対し、フィールド調査とその報告から生まれる対話を通じて、“生き抜くための技法”としての「迂回路」(diversion)の研究を行うプロジェクト。本書は、「迂回路」をめぐる旅路で出会い、対話し、考え、見出したことを表すことを目的に制作した記録集の第1巻です。

もくじ

東京迂回路研究 撮影:齋藤陽道

はじめに

研究デザイン 「迂回路」をさぐる方法―「対話型実践研究」にたどり着くまで 三宅博子、井尻貴子、長津結一郎

事例研究 もやもやフィールドワーク 調査編・報告と対話編
論考01 「境界」とそこにある表現―精神障害と表現をめぐる2つの実践から 長津結一郎
コラム01 精神障害者を巡る個―集団―社会関係のほんのさわり 戸島大樹
論考02 「家族」の多様性と境界―乳児院とLGBTの里親支援の現場から 三宅博子
コラム02 「多様性と境界」、そして「迂回路」―LGBT里親の壁 藤めぐみ
論考03 「場」をめぐる「境界」―2つの居場所から見えるもの 長津結一郎、三宅博子
コラム03 ひとりぼっちたちの居場所 加藤正裕

エッセイ トークシリーズ「迂回路をさぐる」から 井尻貴子

あとがき

巻末資料 「東京迂回路研究」平成26年度実施事業
附録 「東京迂回路会議―多様性と境界をめぐって」録
共有空間の開発―小っちゃな火を囲むプロジェクト、対話工房などから 小山田徹
暴力のあとを共に生きるために―out of frameのささやかな試み 坂上香
場を作る―カプカプの実践を通して 鈴木励滋
ディスカッション 「多様性と境界をめぐって」

思考と技術と対話の学校 基礎プログラム「仕事を知る」講義録 2014

アートプロジェクトを動かす力を身につける「思考と技術と対話の学校」基礎プログラム1の講義録(2014年度「仕事を知る」編)です。

もくじ

芦立さやか(HAPS ディレクター)
松尾真由子(ブレーカープロジェクト事務局長)
林 曉甫(プロデューサー/林曉甫事務所 代表)
中村 茜(株式会社プリコグ代表取締役/NPO法人ドリフターズ・インターナショナル理事)
鈴木 拓(boxes Inc. 代表)
大木彩子(アートフロントギャラリー)
大澤苑美(八戸市まちづくり文化スポーツ観光部 芸術環境創造専門員)
吉田有里(アートコーディネーター)

「続・日本型アートプロジェクトの歴史と現在 1990年→2012年」(前編)

2014年に開催した「『日本型アートプロジェクトの歴史と現在1990年→2012年』を読む」の記録(抜粋)です。『日本型アートプロジェクトの歴史と現在1990年→2012年』の各章のテーマに沿って、新たな事例を紹介するプレゼンテーションとディスカッションをまとめています。

もくじ

続・第0章 概説―定義の試み ゲスト:吉澤弥生
「アートプロジェクト概説 社会学からアートプロジェクトを考える」

続・第1章 大学×アートプロジェクト ゲスト:木ノ下智恵子
「大阪大学コミュニケーションデザイン・センター 専門が複合する総合大学で、アートは何ができるか」

続・第2章 オルタナティヴな場×アートプロジェクト ゲスト:今村ひろゆき
「まちづくり会社ドラマチック 持続可能なスペースの運営と経営」

続・第3章 美術館×アートプロジェクト ゲスト:楠本智郎
「つなぎ美術館 小さなまちで地域の人たちと紡ぐプロジェクト」

続・第4章 まちづくり×アートプロジェクト
「南郷アートプロジェクト/八戸工場大学 八戸市が考える、アートのまちづくり」

思考と技術と対話の学校 基礎プログラム「思考を深める/想像を広げる」講義録 2014

アートプロジェクトを動かす力を身につける「思考と技術と対話の学校」基礎プログラム1の講義録(2014年度「思考を深める/想像を広げる」編)です。

もくじ

安岐理加(美術家/てしまのまど代表/元路地と人メンバー)×蛇谷りえ(うかぶLLC)×渡邊 太(大阪国際大学教員)×吉澤弥生(共立女子大学文芸学部准教授)
藤浩志(美術家/十和田市現代美術館館長/秋田公立美術大学)×新 雅史(社会学者)×佐藤慎也(日本大学准教授/建築家)
鈴木謙介(関西学院大学社会学部 准教授)×北澤 潤(現代美術家/北澤潤八雲事務所代表)×長島 確(ドラマトゥルク/翻訳家)
青木 淳(建築家)×会田大也(ミュージアムエデュケーター/東京大学GCL育成プログラム特任助教)×渡辺ゆうか(FabLabKamakura代表/慶應義塾大学SFC研究所 訪問研究員)
木村大治(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究科教授)×久保田 翠(認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ理事長)×石幡 愛(としまアートステーション構想事務局長/一般社団法人オノコロ)
遠藤水城(インディペンデント・キュレーター)×齋藤純一(早稲田大学政治経済学術院教授)×毛利嘉孝(社会学者/東京藝術大学准教授)

三宅島大学誌 ―「三宅島大学」とは何だったのか

2011年度から2013年度に行った『三宅島大学』を、1年間かけて振り返り、まとめと評価を行った一冊です。

もくじ

「三宅島大学」とは
はじめに  森 司

「三宅島大学」とは何か
「三宅島大学」の設計思想
主な活動紹介

視座をくらべるー関係者インタビューー
日比野克彦
五十嵐靖晃
山城大督
EAT&ART TARO
猪股春香
上地里佳
開発好明
吉田武司
西村ひとみ
田中耕介
島崎広光
築穴美喜子
沖山雄一
築穴一也

島をくらべるー伊豆三島リサーチ
大きな波をこえて 森部綾子

方法をくらべるー「三宅島大学誌」公開研究会
「三宅島大学誌」公開研究会 クロストーク

「三宅島大学」をふり返る
「三宅島大学」とは何だったのか 加藤文俊

「三宅島大学」年表
「三宅島大学」「三宅島大学誌」実施概要

思考と技術と対話の学校 2014 基礎プログラム Annual Report

アートプロジェクトを動かす力を身につけるための「思考と技術と対話の学校」基礎プログラムの取り組みをまとめたアニュアルレポートです。「基礎プログラム」を構成する4つのアプローチや1年の学びのサイクル、各講座のショートレポートや受講生の声、グループワーク課題への取り組み、スクールマネージャーによる振り返りの座談会などを収録しています。

もくじ

人手から人材へ 森司

「思考と技術と対話の学校」基礎プログラムとは

01 仕事を知る
02 思考を深める/想像を広げる
03 情報収集力を身につける
04 現場に出会う

後期課題(グループワーク)

受講生データ
スクールマネージャー座談会
2014年度実施プログラム

デジタルアーカイブの営みをつくるーアートプロジェクトの現場から

東京アートポイント計画の共催団体がデジタルアーカイブ・システムの導入に取り組んだ活動のドキュメントです。アートプロジェクトのアーカイブに関する論考やクロストークも収録されています。

もくじ

はじめに:企画を守り、育て、残し、伝えるために 森 司
論考:デジタルアーカイブ・プロジェクトが目指すものーアクティビティを追い越すアーカイブのために 須之内元洋
レポート:アートプロジェクトにおけるアーカイブとはーデジタルアーカイブ・プロジェクト最終報告会 齋藤歩氏の講演より

とりくみの全体像
デジタルアーカイブ・プロジェクト2014年度実施概要

アートプロジェクトの現場から
Case-1 三宅島大学誌
Case-2 長島確のつくりかた研究所
Case-3 としまアートステーション構想
Case-4 きむらとしろうじんじんの「野点」 in 釜石・大槌
Case-5 旅するリサーチ・ラボラトリー
Case-6 小金井アートフル・アクション!

ふりかえり
クロストーク:最終報告会を終えて 齋藤 歩×須之内元洋×熊谷 薫
ふりかえりと今後の課題 熊谷 薫