《2019年度 その後の活動》 参加者全員が一本のエッセイを書き上げたスタディ1。2020年3月には、全10本のエッセイと活動プロセスをまとめた記録集『続・東京でつくるということ わたしとアートプロジェクトとの距離を記述する』を制作・発行しました。「書くこと」をとおして、それぞれが何を掴んだのか。「東京でつくる」ことに真摯に向き合うことで紡がれたことばに、ぜひ触れてみてください。 記録集は、Tokyo Art Research Labウェブサイトにてダウンロードしてご覧いただけます。今回のスタディの前身にあたる『「東京でつくる」ということ エッセイ集』(2018年度)も合わせてご覧ください。 ※冊子版をご希望の方は、申し込み希望フォームからお申込みください。
まずナビゲーターの居間 theaterと佐藤慎也から、2019年度の活動プロセスと構想中の作品づくりに向けた進捗を共有しました。それまでの活動での紆余曲折を踏まえ、作品づくりに向けた今後の方向性を「『工事現場』をパフォーマンスとして、さらに『公共』と『彫刻』をつなげるメディアとして捉える」ことを試みているとのこと。共有会時点では、ナビゲーターをはじめ、参加者それぞれの「工事現場」にまつわるリサーチが進行中。見学できる工事現場に出かけ、仮囲いや道具の使いかたについて思考を巡らせた様子や、演劇でも使われることばである「WORK IN PROGRESS」が「工事中」を指すことばとして使われていることなど、パフォーマンスとして工事現場と向き合ってみて生まれた気づきや解釈を共有しました。
《2019年度 その後の活動》 「‛Home’ in Tokyo」をテーマに、全12本の映像作品が制作されたスタディ3。映像作品の上映会については、今後実施していく予定です。それらの映像作品を補完する役割も兼ねて、これまでの活動と作品制作のプロセスをまとめた記録集『‘Home’ in Tokyo 確かさと不確かさの間で生き抜く』(PDF版)が制作されました。テーマをどのように深めていったのか。映像を撮影・制作していく上で、どのような出会いや課題、試行錯誤があったのか。ぜひご一読ください。 記録集は、Tokyo Art Research Labウェブサイトにてダウンロードしてご覧いただけます。
東京プロジェクトスタディは、オリンピックのその先も見据えたとき、どのように文化を携え、新しい社会や文化を形づくっていくのかを思考し、アクションにつなげていけるか、という思いから始まっています。Tokyo Art Research Labディレクターである森司は、「ひとりひとりの気づきは非常に刺激に満ちたもので、さまざまなヒントがもらえた以上に、勇気づけられた。それぞれのスタディで学んだものは違うが、『ともに学び、思考し、その中で他者と出会い、自らとも出会う』という、まさにスタディをしてきたことが感じられた」と、共有会を振り返りました。スタディとしては一区切りとなるものの、それぞれの学びは続いていく予感とともに、2019年度の東京プロジェクトスタディの共有会は締めくくられました。
『OUR MUSIC 心技体を整える』(※06)の構想当初は、当然、新型コロナウイルスは存在しなかった。しかし、今回の社会状況に限らず、公共の中で何か(音楽に限らず)を実践していく時には、会ってゆっくりチューニングしている場合ばかりではないことが多々起きてくる。それは私が今現在、準備している「隅田川怒涛」(※07)というプロジェクトの中でも頻発していることだ。「公の場で思いっっっっきり音楽する!芸術する!」空間を隅田川のあちこちに作ることと、それがトラブルになってしまうことは表裏一体である。年々公共空間での芸術活動への風当たりは厳しくなる雰囲気を感じている。 そこで、どうしたら芸術活動を行ったりサポートをしたりしていく中で、心が安らぎ、技が磨かれ、体のバランスを保てるのか?その、ある種人間の根源的とも言える部分を、様々な専門家の方々にインタビューして提言書という形で冊子にまとめる作業を行いたいと考えた。今回、インタビューしたのは、公共空間プロデューサーの飯石藍さん、弁護士の齋藤貴弘さん、僧侶の近江正典さん、医師の稲葉俊郎さん、サウンドエンジニアのZAKさん。音と公共の関係性を考えるという広大なフィールドに立つために、この5名の専門家のあまりにも個性豊かな機知に富んだお話を、朝日出版社で「公の時代(卯城竜太・松田修、2019年)」を編集された綾女欣伸さんと、いつもお世話になっている美術ライターの杉原環樹さんとで伺って、纏める機会を得た。
「人に出会う」フリーペーパー『AM/PM(エーエム・ピーエム)ーArtpoint Meeting Paper Mediaー』は、東京アートポイント計画が開催しているトークシリーズ「Artpoint Meeting」の内容をお届けする不定期刊行紙です。アートプロジェクトにまつわるさまざまな視座をもつ人と人が出会うことを目指しています。
報告書、ドキュメントブック、コンセプトブック、調査レポート、教科書、講義録、図鑑など、種類はさまざまだが、毎年20冊前後の冊子を発行している。写真は、関係者に届けるために箱詰めにした2018年度の発行物。※Tokyo Art Research Labの資料一覧ページからすべての発行物をご覧いただけます。
GAYAは活動をはじめたばかりですが、団体としては記憶と記録を扱う活動「AHA! [Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ]」を長年展開されています。そのなかでも、井の頭自然文化園で飼育され、2016年に亡くなった象のはな子の記録を扱ったプロジェクトブック『はな子のいる風景 イメージを(ひっ)くりかえす』を紹介いただきました。