現代美術家・大巻伸嗣の《Memorial Rebirth(通称:メモリバ)》は、1分間に最大1万個のシャボン玉を生み出す装置を数十個並べて、無数のシャボン玉で見慣れたまちを一瞬にして光の風景へと変貌させるアートパフォーマンスです。足立区千住では、『アートアクセスあだち 音まち千住の縁』の一環として、2012年にいろは通りにはじまり、区内の小学校や公園など毎年場所を変えながら、リレーのバトンのように次に手渡され、展開してきました。
本書では、「Memorial Rebirth 千住」が歩んだ約10年を絵物語、事業にかかわってきた人の声、そして多様な評価分析の手法で紐解きます。
目次
1 絵物語をひらく
2 声をきく
はじめに~シャボン玉で社会を彫刻する?
「Memorial Rebirth 千住」とは
クロストーク「アートなんて分かんねえ!」
メモリバをめぐるビフォー・アフター・ボイス
コロナ禍をしなやかに生きる「音まち」事務局と大巻電気K.K.の活動の記録
大巻伸嗣とMemorial Rebirth 千住の未来
3 評価を学ぶ
アートプロジェクトの評価について
Memorial Rebirth 千住が生み出した価値とは?
Memorial Rebirth 千住のステークホルダー
「メモリーバックアップ」としてのロジックモデル Memorial Rebirth 千住の10年間を事例として
「Memorial Rebirth 千住」年表 2011-2022
「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」これまでの主なプログラム
「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」年表 2011-2022
「Memorial Rebirth 千住」用語集
しゃボンおどりの歌
『Artpoint Reports 2021→2022』は、一年を振り返りながら、ちょっと先の未来について語るレポートです。社会の変化に応答した2021年度の取り組みを、ディレクターとプログラムオフィサーが語りました。
そしてこれは、コロナ禍の社会にあって必要な視点ではないでしょうか。いま、「なぜ以前のようにできないのか」と憤るとしたら、それは「ニュー・ノーマル」を生きていないのかもしれない。大切なのは、まず「できない」ことを認め、そこからどのように折れずに前を向けるかだと思います。
(p.22)
もくじ
About
Project reports 事業報告2021
News 2021の取り組み
- Voices 2021→2021について語る
- 「支援者の支援」から見えた役割
- アーティストと協働する可能性
- 社会を「知る」学びの場
- 災間の社会におけるアートプロジェクト
- 「弱い」構えで、社会課題に向き合う
Annual costs 事業予算
Projects 事業一覧
Information お知らせ
「千住の1010人」は、足立区を舞台に活動する『アートアクセスあだち 音まち千住の縁』によるプロジェクトであり、作曲家・野村誠によるプロジェクト「千住だじゃれ音楽祭」の一環として実施しています。1010(せんじゅう)人の参加者が千住(せんじゅ)に集い、さまざまな演奏や表現を繰り広げます。
本映像は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け事業方針を転換し、2021年度に開催したオンライン参加型企画「アジアだじゃれ音Line音楽祭」の記録を中心にまとめています。1010人の演奏者たちが集うはずだった船、公園、大学、まちでセッションを行い、その風景や音源を組み合わせて作曲、編集した音楽映像作品です。
神津島を舞台にしたアートプロジェクト『HAPPY TURN/神津島』が2021年度に実施した「アーティスト・プログラム」の記録映像です。
映像の前半は大西健太郎さん(アーティスト)による『くると盆栽流し』です。海辺で拾った漂流物や島の草木を土台にさしてオリジナルの「くると盆栽」をつくり、後日、盆栽に島を案内するようにして村中を歩きました。後半は山本愛子さん(美術家)による『景色から染まる色』です。島の景色を彩る草木や鉱物、水などを素材に、草木染めを参加者の方々と楽しみました。
新型コロナウイルス感染症の影響下、人と人とが直接言葉を交わすことが難しい状況だからこそ「必要急務」なのだと、足立区を舞台にしたアートプロジェクト『アートアクセスあだち 音まち千住の縁』では、2020年の夏からアーティスト・アサダワタルとともに「緊急アンケート『コロナ禍における想像力調査 声の質問19』」と題して多くの方々に「19個の質問」を投げかけました。
この映像作品は、それらの質問と回答をもとに、バンド演奏を交え「コンサート」として発展・結晶化させた「コロナ禍における緊急アンケートコンサート 『声の質問19 / 19 Vocal Questions』」をもとに制作されました。
アートプロジェクト『アートアクセスあだち 音まち千住の縁』の一環である「イミグレーション・ミュージアム・東京」(通称:IMM東京)は、2021年に多文化社会をテーマにした現代美術展を開催しました。
本映像は、展覧会の主軸となった3つのアプローチ「文化の多様性や複雑さ、個々人のルーツといったテーマに向き合ってきた3名の現代アーティストによる作品展」「公募で集まった海外にルーツを持つ市民の表現を紹介する公募展」「アートの手法を用いて多文化社会で実践する全国の活動団体のリサーチやアーカイブ」を中心にした空間や、関連イベントをまとめた記録映像です。
自分たちの住むまちを、より魅力的で生きやすい「誰もが自由に表現できるまち」にしたい。府中市を中心に、日々の生活に視点を向けた、身近なところにある「表現」を通して「だれもが表現できるまち」を目指すプロジェクト『Artist Collective Fuchu[ACF]』。職種や年齢も多様なメンバーが集うACFが、これまでのあゆみを振り返りつつ、未来に向けた新たな取り組みを、さまざまな人たちとともに進めていく架け橋としてつくった一冊です。
「千住の1010人」は、足立区を舞台に活動する『アートアクセスあだち 音まち千住の縁』によるプロジェクトであり、作曲家・野村誠によるプロジェクト「千住だじゃれ音楽祭」の一環として実施しています。1010(せんじゅう)人の参加者が千住(せんじゅ)に集い、さまざまな演奏や表現を繰り広げます。
本映像は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて実現できなかった「船」をつかった実験の一部をまとめた2020年の記録です。
「千住の1010人」は、足立区を舞台に活動する『アートアクセスあだち 音まち千住の縁』によるプロジェクトであり、作曲家・野村誠によるプロジェクト「千住だじゃれ音楽祭」の一環として実施しています。1010(せんじゅう)人の参加者が千住(せんじゅ)に集い、さまざまな演奏や表現を繰り広げます。
本映像は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、オンライン参加型企画「世界だじゃれ音Line音楽祭」として方針転換・実施したイベントの記録映像に、1010人の演奏者たちが集うはずだった場所の風景を組み合わせて作曲、編集した10分10秒の音楽作品です。
JR中央線の高円寺・吉祥寺・国分寺という「3つの寺」をつなぐ地域で展開しているアートプロジェクト『TERATOTERA(テラトテラ)』。本書は、10年間の取り組みを、企画の中心を担うボランティアスタッフ「TERACCO(テラッコ)」が中心となり、まとめあげたドキュメントです。事務局やテラッコ、アーティストなど、事業にかかわるさまざまな人々が声を寄せました。
年代も立場も異なる様々な人々が集い、それぞれの技能と経験を生かして愉しみつつ協働する。そうした在りようが「放課後」に重なって見えたのです。
(p.161)
もくじ
はじめに Introduction
Ⅰ TERATOTERA 祭り2020 TERATOTERA Festival 2020
Ⅱ はじまりの日々 The First Days
Ⅲ テラッコの熱量 The Passion of TERACCO
Ⅳ テラッコとともに歩んだ11年 Eleven Years with TERACCO
Ⅴ TERATOTERAを観察する Observing TERATOTERA
Ⅵ テラッコの可能性 The Potential of TERACCO
Ⅶ TERATOTERAと私 TERATOTERA and Me
TERATOTERA全記録 2010→2020/ビジュアルアーカイブ
おわりに Conclusion
編集後記