「やってみる、たちどまる、そしてまたはじめる」小金井アートフル・アクション!2009-2017活動記録

『小金井アートフル・アクション!』(小金井市芸術文化振興計画推進事業)2009〜2017年の活動記録です。小金井市芸術文化振興計画は、市民が芸術文化活動へ参加することで、地域や芸術文化そのものへ新たな見方を発見していくことをテーマとして掲げています。

本書では、計画目標の実現に向けて事業実施を担ったNPOが、活動に参加した市民、学校の授業に参加したこどもたち、教員の方々、アーティストらとともに活動を振り返りました。

もくじ

はじめに

計画の体系図
計画の進捗

ⅰ モノとコトをつくる―小学校の活動を例にしながら
1 物語と出会う、自分の物語をつくる
2 フィールドと交感する
3 モノとコトをつくる
4 みること、描くこと

観察のこころみ
保育園でのこころみ
開催記録

ⅱ 街のなかに、外に出て行くこと、街のなかのきざしをつかむ―振り返りつつ、未来を展望する
街って何だろう?そして、街は誰のもの?
越境すること、アートにしかできないこと、アートにできること
まちに暮らす人と出会うこと、街そのものと出会うこと

ⅲ コトを育む人、場が生まれてコトが生まれる、こと
本報告書で取り上げた活動に参加したアーティスト
小金井市芸術文化振興計画事業にかかる 補助・助成・共催・事業委託一覧

ラーニング・ラボ 記録映像

いま、墨田の地域の生活に必要となっている、これから必要となるであろう学びについてアートや教育、まちづくりなど様々な分野の研究者やアーティストをゲストに招いたレクチャーシリーズです。

東京都墨田区を舞台にしたアートプロジェクト「ファンタジア!ファンタジア!―生き方がかたちになったまち―」(通称:ファンファン)におけるプログラムの中には、この「ラーニング・ラボ」で生まれた対話やアイデアから発展したものもあります。記録動画やレポートを見ると、新たな考えやアイデアの種が見つかるかもしれません。

関連リンク

野村誠 千住だじゃれ音楽祭 「千住の1010人」(Senju no Senju nin) 記録映像

「千住の1010人」は、足立区を舞台に活動する『アートアクセスあだち 音まち千住の縁』によるプロジェクトであり、作曲家・野村誠によるプロジェクト「千住だじゃれ音楽祭」の一環として実施しています。1010(せんじゅう)人の参加者が千住(せんじゅ)に集い、さまざまな演奏や表現を繰り広げます。

2018年10月、東京都中央卸売市場足立市場に1010人の演奏者が集い、市民参加型コンサートを開催しました。楽器を演奏したことが無い方をはじめ、さまざまな演奏経験を持つ人々が集い、多彩な楽器や行為によるパフォーマンスを披露した1日の記録映像です。

Stories Behind Building Community for Youth Empowerment 高校・大学・NPO の連携による多文化な若者たちの居場所づくり:都立定時制高校・多言語交流部の取り組みから

Betweens Passport Initiative は「移民」(*) の若者たちを異なる文化をつなぐ社会的資源と捉え、アートプロジェクトを通じた若者たちのエンパワメントを目的とするプロジェクトです。移民の若者が多く在籍する都立定時制高校という学びの場に焦点を当て、放課後部活動である多言語交流部 「One World」を通じたコミュニティづくりを行なってきました。

本書は、多言語交流部 「One World」における、高校・大学・NPO の三者連携による定時制高校でのコミュニティづくりを紹介した事例集です。

*本事業では、多様な国籍・文化を内包し生活する外国から来た人々を「移民」と呼んでいます。

もくじ

第1部 はじめに
1. 「移民」の若者のエンパワメント
2. 「移民」の若者を取り巻く現状
3.  多言語交流部 「One World)」を立ち上げた背景

第 2部 三者連携によるコミュニティづくり
1.  大学の役割・実施したこと
2.  NPO の役割・実施したこと

第3部 活動事例
1.  第1期 立ち上げ
2.  第2期 試行期間
3.  第3期 プログラム化・仕組み化

第 4部 終わりにかえて

クリシュナ―そこにいる場所は、通り道

『Betweens Passport Initiative(BPI)』は、「移民」(*)の若者たちを、異なる文化をつなぐ社会的資源と捉え、アートプロジェクトを通じた若者たちのエンパワメントを目的とするプロジェクト。写真家・Gottingham(ゴッティンガム)とのコラボレーションによって生まれた本書は、プロジェクト名に掲げられた「Betweens」についてあらためて考えるツールとして制作されました。

*本事業では、多様な国籍・文化を内包し生活する外国人を「移民」と呼んでいます。

もくじ

本書について

はじめに
Betweensの可能性を未来につなげるために 海老原周子

1章 作品
そこにいる場所―クリシュナ Gottingham
通り道―クリシュナ Gottingham

2章 資料
作品解説
映画『subash』あらすじ/登場人物

3章 ストーリー
映画『subash』と私 Avinash Ghale
若者の壁、家族滞在と閉ざされる進路 角田 仁
ふつうのにほんじんのはなし 佐藤李青

補章 論考
「一瞬」を呼び込む「儀式」としての写真 井高久美子

後記
Betweensとの出会いの終わりに―編集後記に代えて 坂田太郎

作品リスト/プロフィール/謝辞

巡礼ノート 日常を歩きなおす人のために

NPO法人 場所と物語が『東京ステイ』プロジェクトを通じて実験・開発した、まちを体験するプログラム「ピルグリム―日常の巡礼」。東京で生きる人々が、東京の日常と、旅人のように出会い直すことをテーマに、都内各所にて実験と進化を重ねてきました。

本誌は、繰り返しプログラムに参加し、自らの「ピルグリム度」すなわち日常と出会い直す技術や身体性を高めるための「訓練」の状況を確認するノートです。5つの指標に分類される全25のアビリティで表した「ピルグリム進歩制度」を用いることで、参加するたびに自分の「ピルグリム度」が上がっていくのを確認できます。仲間と共有して励まし合いながら、楽しく訓練を続けましょう。

もくじ

ピルグリムとは
ピルグリム進歩制度(バッジ・システム)とは
巡礼における25のアビリティ
巡礼における5つの称号
NPO法人 場所と物語とは
STAMP BOOK for PILGRIM

わたしの人権の森―東村山市南台小学校図工科活動の記録 二〇一九年三月

2018年度に、東京都東村山市南台小学校(以下、南台小学校)の6年生と行った図工の授業の記録です。南台小学校での取り組みは、図書の授業と連携したり、市内にある多磨全生園を見学したり、造形せずにグループで経験を分かち合う時間をもったりするなど、日頃の図工の時間とは少し異なるものとなりました。

本書では、その活動のプロセスを紹介するとともに、参加者を交えた座談会などを収録しています。

もくじ

活動の記録

[座談]活動を振り返って|有薗真代さんをむかえて
有薗真代(社会学者、京都大学大学院文学研究科非常勤講師)+授業参加者

[座談]切実さをもって切実さと出会う
宮地尚子(一橋大学大学院社会学研究科教授)、佐藤李青(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)、宮下美穂(特定非営利活動法人アートフル・アクション 事務局長)

TERATOTERA DOCUMENT 2018

JR中央線の高円寺・吉祥寺・国分寺という「3つの寺」をつなぐ地域で展開しているアートプロジェクト『TERATOTERA(テラトテラ)』。その企画は、TERACCO(テラッコ)と呼ばれるボランティアスタッフによって支えられていますが、2018年度はすべての企画において中心的な役割を担いました。

阿佐ヶ谷駅周辺で参加者が「イブツ(異物)」と考えるパフォーマンスをおこなった「踊り念仏」、高円寺駅から西荻窪駅までの区間をアーティストが芸術を実践しながらタスキを渡していく「駅伝芸術祭」は、テラッコ企画として実現しました。

さらに、TERACCOの歴代コアメンバーが、Teraccollective(テラッコレクティブ)を結成。裏方だけのコレクティブとして、アートにまつわるさまざまな人や現場を支え、盛り上げることを目指し、初めて手がけるプロジェクトとして「TERATOTERA祭り2018」に臨みました。

もくじ

TERATOTERAとは

はじめに
2018年度年間スケジュール

踊り念仏
駅伝芸術祭
TERATOTERA祭り2018

アーティストプロフィール
テラッコの感想

アートプロジェクトの0123

来場者アンケート

おわりに

ほくさい音楽博 Photo Document

「ほくさい音楽博」は、世界に名を轟かせた浮世絵師・葛飾北斎への尊敬の念を込めた音楽プログラムです。北斎の生誕地である墨田区周辺地域のこどもたちに、世界中の響きの美しい楽器に触れてもらい、その歴史を学び、練習を重ね、発表会を行っています。

本書は、記録写真やインタビューを通して、これまでの軌跡をアーカイブするフォトドキュメントです。

もくじ

ほくさい音楽博の1日

講師インタビュー
原田芳宏(スティールパン)
竹本京之助・鶴澤弥々(義太夫)
鳥居 誠(ガムラン)

プログラム紹介
開催データ

ほくさい音楽博の10年とこれから

これからの文化を「10年単位」で語るために ― 東京アートポイント計画 2009-2018 ―

2009年に始動した、東京アートポイント計画の10年間の歩みを一冊にまとめました。

プログラムオフィサーが培った知見をまとめた「中間支援の9の条件」、事業の軌跡を年ごとに振り返った「これまでの歩み 2008→2018」、共催団体のパートナーとの対話を収めた「プロジェクトインタビュー」、これからの10年に向けた展望を語るインタビューやディスカッションなどで構成。巻末には、資料として、これまで発行してきた200冊のドキュメントのリストも掲載しています。

*本書について、こちらのブログ記事でも詳しくご紹介しています。

*本書の販売は終了いたしました。PDFダウンロードにてお読みいただけます(2022年1月26日)。

もくじ

はじめに 森 司
東京アートポイント計画とは
もくじ

SECTION1 中間支援の9の条件
1 「プログラムオフィサー」の職域を拓く
2 「協働」のかたちを探る
3 「拠点」づくりの要件を考える
4 「コミュニティ」が育つ環境をつくる
5 「事業予算」の適正規模を探る
6 「多様性」を保持する
7 「評価」の仕組みをつくる
8 「人材育成事業」と連携する
9 「アーティスト」に学ぶ

SECTION2 これまでの歩み 2008→2018
2008年 東京アートポイント計画「前夜」
2009年 動きながら事業基盤をつくる
2010年 現場に応答しながら、展開する
2011年 最も多い事業数の実施へ
2012年 事故から学んだ「組織」としてのふるまい
2013年 「プログラムオフィサー」のことばをつくる
2014年 東京アートポイント計画の第二創業期
2015年 組織改編がもたらした事業整理
2016年 風通しをよくするコミュニケーション
2017年 10周年に向けた棚卸しがはじまる
2018年 10年後を視野に入れた活動指針

SECTION3 プロジェクトインタビュー
縮小社会に向き合う、「看取り」のアートプロジェクト[東京スープとブランケット紀行] 羊屋白玉
逆境から生まれた、考える装置としてのアート[リライトプロジェクト] 林 曉甫+菊池宏子
答えの前で立ち止まり続けることで生まれる生態系[小金井アートフル・アクション!] 宮下美穂
「利き手」を封じたときに見える音楽のあり方[トッピングイースト] 清宮陵一
実験と失敗が広げる、「まち」という名の劇場[アトレウス家] 長島 確+佐藤慎也

SECTION4 東京アートポイント計画 2009→2029
「人」を財産にしながら、ちょっとずつ進む 小山田 徹
アートプロジェクトがつくる、地域の「居場所」 竹久 侑
東京アートポイント計画のこれまでとこれから 芹沢高志×太下義之×熊倉純子×森 司

おわりに 大内伸輔+坂本有理+佐藤李青

REFERENCES 資料
東京アートポイント計画の変遷 10年間の32のプロジェクト
ディレクター/プログラムオフィサープロフィール
外部委員一覧
ドキュメント一覧