Artpoint Reports 2020→2021

『Artpoint Reports 2020→2021』は、一年を振り返りながら、ちょっと先の未来について語るレポートです。社会の変化に応答した2020年度の取り組みを、ディレクターとプログラムオフィサーが語りました。

樹の切り株に新芽が生える「ひこばえ」のように、あるとき切り取った事象から思いもしない可能性がひらくかもしれない。そういう視点で人や物の動きを見ると、点ではなく面、そして一つの生態系として世界が見えてくるのではないでしょうか。

(p.23)
もくじ

About

  • 東京アートポイント計画とは
  • メンバー紹介

Project reports 事業報告2020

News 2020の取り組み

Voices 2020→2021について語る

  • 役割を問い直した中間支援の働き
  • 「何でもない場所」をひらく可能性
  • 異なる他者と出会うためのレッスン
  • 地域に合った組織のかたち
  • 悩みを楽しみに変える「互助会」
  • 「支援」から「協働」へ

Annual costs 事業予算

Projects 事業一覧

Beyond Invisible Borders kyodo20_30/2020 04:環境

10年後の2030年に社会を担う20歳から30歳の若い人たちと、国籍・言語・文化などにとらわれずに展開するアートプロジェクト『kyodo 20_30』。当初は成果発表として2021年2月に「経堂万(国)博覧会」の開催を目指していましたが、緊急事態宣言下のなかで開催が困難に。その代わりに、関心があるキーワードに沿って4つのグループに分かれ、それぞれの視点から活動のプロセスを記録しました。本冊子は、そのグループのひとつ「環境」の制作ノートです。

01:記号化/共感
02:感情
03:呪い
04:環境

Beyond Invisible Borders kyodo20_30/2020 03:呪い

10年後の2030年に社会を担う20歳から30歳の若い人たちと、国籍・言語・文化などにとらわれずに展開するアートプロジェクト『kyodo 20_30』。当初は成果発表として2021年2月に「経堂万(国)博覧会」の開催を目指していましたが、緊急事態宣言下のなかで開催が困難に。その代わりに、関心があるキーワードに沿って4つのグループに分かれ、それぞれの視点から活動のプロセスを記録しました。本冊子は、そのグループのひとつ「呪い」の制作ノートです。

01:記号化/共感
02:感情
03:呪い
04:環境

Beyond Invisible Borders kyodo20_30/2020 02:感情

10年後の2030年に社会を担う20歳から30歳の若い人たちと、国籍・言語・文化などにとらわれずに展開するアートプロジェクト『kyodo 20_30』。当初は成果発表として2021年2月に「経堂万(国)博覧会」の開催を目指していましたが、緊急事態宣言下のなかで開催が困難に。その代わりに、関心があるキーワードに沿って4つのグループに分かれ、それぞれの視点から活動のプロセスを記録しました。本冊子は、これは、そのグループのひとつ「感情」の制作ノートです。

01:記号化/共感
02:感情
03:呪い
04:環境

Beyond Invisible Borders kyodo20_30/2020 01:記号化/共感

10年後の2030年に社会を担う20歳から30歳の若い人たちと、国籍・言語・文化などにとらわれずに展開するアートプロジェクト『kyodo 20_30』。当初は成果発表として2021年2月に「経堂万(国)博覧会」の開催を目指していましたが、緊急事態宣言下のなかで開催が困難に。その代わりに、関心があるキーワードに沿って4つのグループに分かれ、それぞれの視点から活動のプロセスを記録しました。これは、そのグループのひとつ「記号化/共感」の制作ノートです。

01:記号化/共感
02:感情
03:呪い
04:環境

東京で(国)境をこえる 2020年度活動記録

「東京には見えないことにされているさまざまな壁がある」という仮説をもとに、その「見えない(国)境、壁」について考察するアートプロジェクト『東京で(国)境をこえる』。本書は、その2020年度の活動をタイムラインに沿って振り返る記録集です。

そこでは単に多様な人々が共棲するだけでなく、何らか、何にしても、一つのクリエイションを共にすることにより、個と個が、互いの違いを前提にし、それを尊重しつつも、何かしらを共有出来るような、新しい信頼関係を持った共同体(コミュニティ)が生まれるのではないか。

(p.11)
目次

『東京で(国)境をこえる』とは
『kyodo20_30』とは

2020年度の活動タイムライン
2020年4月19日~8月23日 プロジェクト準備会(オンライン)
2020年9月6日 kyodo 20_30 説明会(オンライン)
2020年9月27日~10月24日 kyodo20_30 PHASE 01 全3回<出会う&知り合う>
2020年11月7日~12月5日 kyodo20_30 PHASE 02 全3回 <試す&つくる>
2020年12月19日~2月13日 kyodo20_30 PHASE 03 全3回 <問いをみつける&アクションを試す>kyodo20_30 PHASE 04 <発表する>

参加者の声
ディレクターズノート―『東京で(国)境をこえる』 事業開始2年目を終えるにあたって

編集後記

事務局による事務局のためのジムのような勉強会 ジムジム会のひらきかた

東京アートポイント計画では、共催しているNPOとともに、プロジェクトを運営する事務局に必要なテーマを学び合うネットワーキング型の勉強会「事務局による事務局のためのジムのような勉強会」(通称:ジムジム会)を行っています。ジムジム会とは何なのか。なぜはじまり、何をどのように行い、どのような効果があるのか。「ジムジム会のひらきかた」を、実際にあったエピソードをもとに、漫画のなかでキャラクターたちがご案内します。

あなたの活動が抱える悩みを解決してくれるのは、有名な先生や 分厚いハウツー本ではなくて、自分達と似たような活動をする「おとなりさん」かもしれません。まずは似た仲間を見つけて声をかけ、 一緒に考える勉強会をひらくのはどうでしょう?

(「はじめに」より)
もくじ

まんが ジムジム会ができるまで
7つのポイント ジムジム会のひらきかた
まんが ジムジム会ができたあと
ジムジム会 開催一覧

Artist Collective Fuchu[ACF]

「誰もが表現できるまち」を目指して

郊外にある府中市に暮らす職種も年齢も多様なメンバーが集まり、身近なところにある「表現」を通して「だれもが表現できるまち」を目指すプロジェクト。異なる視点に触れ、互いの違いを尊重し、自由で活発な表現ができる土壌づくりを行っている。行政や企業、市民などさまざまな役割をもった人たちと連携し、プロジェクトを実施している。

実績

NPO法人アーティスト・コレクティヴ・フチュウ(以下、ACF)は、アートや表現活動に関心をもった人たちが集まったネットワークから生まれた。2019年度に開始した「nullー自由な場所とアートなことー」では、場所とテーマを変えて、参加者同士が交流するコミュニティづくりを行ってきた。2020年度はコロナ禍によって活動をオンラインに移行したが、2021年度には事前に一定期間、オフラインの会場でエピソードを集め、それをもとにオンラインで交流の場をつくる形式のプログラム運営も行った。

府中エリアのコミュニティFM放送局と連携した番組『おとのふね』では、毎月第1火曜日に、府中にゆかりのあるゲストに話を伺っている。2020年度からは、市内を中心に配布するかわら版『かみひこうき』を年2回ほどのペースで発行し、府中のおもしろい人や場所を紹介している。ローカルに流通する情報は、市内だけでなく、近隣地域の人々のかかわりを呼びこむきっかけになっている。

2021年度からは府中市の市民提案型協働事業として、「ラッコルタ-創造素材ラボ-」を始動。企業から不要な部材の提供を受け、アーティストのワークショップなどに活用する仕組みづくりとして、第一弾では市内にある株式会社TOKIO Labから提供を受けたダンボールチップを使い、美術家・三木麻郁がオンラインワークショップと展示を行った。小さな部材を組み合わせ、自由にかたちをつくることができ、素材として扱いやすいダンボールチップは、市が主催するフェスティバルへの出展や市内外の学校教育の現場でも活用されている。ほかにも市内外の企業から反響があり、さまざまな部材が提供されており、素材の収集と活用の循環をつくるプログラムの運用方法が課題となっている。2023年度には市主催の生涯学習フェスティバルや、都主催の多摩東京移管130周年イベント等でワークショップを行い、好評を博した。企業や福祉施設、教育施設などからの相談も増え、新たな協働者との出会いにつながっている。

近年は、プログラムが多岐にわたり、チームごとの動きが活発化していくなかで、活動を集約する拠点づくりにも手を伸ばしている。2022年度には、ACFで大東京綜合卸売センター(府中市場)の一画を暫定的に利用して「やど(仮)」というスペースをひらいた。2023年度は、ラッコルタのアーティストワークショップで現代美術家・岡田裕子とともに「モノモノローグ」を開催。参加者がさまざまな素材に触れて対話をしながら「想像」を膨らませる映像作品が生まれた。リサーチプログラム「まなばぁーと」では、持続的な活動を続けていくために「ロジックモデル」をつくり、これからの活動指針を専門家とともに見直した。そのほか、地域FMでのラジオ番組『おとのふね』の定期配信(月1回)や、かわら版『かみひこうき』の発行(年1回)など定期的な情報発信を続けている。今後も活動を継続的に地域に定着させていくため、行政や企業とのより強固な連携体制づくりを試みていく。

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