「スタディ1 |わたしの、あなたの、関わりをほぐす〜共在・共創する新たな身体と思考を拓く〜」は、誰もが誰かの翻訳者であることを前提としながら、自分と異なる認識世界を持つ他者と共在・共創するコミュニケーションについて再考したプログラムです。
身体性や感覚が異なる者同士が意思を伝え合おうとして生まれた視覚身体言語(手話)、感覚をつなぐ伝達方法としての触手話、点字や手書き文字、音声ガイドなどの多様なコミュニケーションを起点に、一人ひとりの身体と記憶、ことばと感覚にまつわるディスカッションやワークショップ、リサーチを重ねました。
本書は、活動のなかで生まれた試行錯誤を紹介し、読者と新たなコミュニケーションを生むための一冊です。
視覚によらない ひとめぼれについて 考えてみよう
もくじ
Workshop 身体と思考をほぐす世界の捉え方
Recording notes 感覚や発見を書き記す
happening 新しいコミュニケーションの回路をつくる
『東京で(国)境をこえる』は、多くの在留外国人が生活する東京において、「見えない国境(壁)」は存在するのかという問いを出発点に、異文化間の距離や接点を探り、在留外国人と日本人の日常的な出会いの場を生み出すことを目指すプロジェクトです。活動記録や制作物など、プロジェクトの3年間の記録を一冊にまとめました。
人と人とが体の底に共通して持つ交歓する力と笑顔とで、多くの人がより生きやすい社会を作りたい。そしてそれは、考えや理念を同じくする者同士ではなく、異なる他者が協働する歓びを知ったその先にあるのではないか。
(p.3)
もくじ
はじめに
Chapter 1 活動の記録 振り返って見えるもの
「東京で(国)境をこえる」準備会(2019〜2020)
「kyodo 20_30」(2020年度)
2020年度活動記録
「kyodo 20_30」(2021年度)
2021年度活動記録
「ここから展」
「意味をこえる身体へ:ショットムービープログラム」
「新大久保お散歩学派」
「話しあうプログラム サカイノコエカタ」
Chapter 2 制作物
2020年度
「東京で(国)境をこえる」ロゴマーク
「東京で(国)境をこえる」ホームページ(2020年度)
「kyodo 20_30」制作ノート 01〜04
「東京で(国)境をこえる」2020年度活動記録
2021年度
「東京で(国)境をこえる」ホームページ(2021年度)
「東京で(国)境をこえる」活動紹介カード
「話しあうプログラム サカイノコエカタ」フライヤー
kyodo 20_30 成果発表会「ここから展」フライヤー
「東京で(国)境をこえる」はなんですか?(活動紹介動画)
事務局座談会
おわりに
『500年のcommonを考えるプロジェクト「YATO」』は、「すべて子ども中心」を理念とする『しぜんの国保育園』や東向山簗田寺を取り巻く町田市忠生地域の里山一帯を舞台に、地域について学びながら、500年後に続く人と場のあり方(=common)を考えるアートプロジェクトです。
本書は、YATOで大切にしていることやその活動イメージを、小学生に思い描いてもらえるように、YATOの活動で生まれたキャラクターや地域リサーチで学んだ年中行事などを絵本にしたものです。こどもから大人まで、「YATOの絵本」を手に取った方が、YATOが目指す「500年続くお祭り」を、一緒につくっていく仲間になってくれることを願っています。
こもれびに集う人と人 谷あいに響く声と声 土地の自然を体に感じ、文化を未来に手渡していく遠い昔から形づくられてきた谷戸の地で、500年続くお祭りが新たにはじまります。
もくじ
YATO図鑑
YATOの年中行事
YATOのあゆみ
『500年のcommonを考えるプロジェクト「YATO」』は、「すべて子ども中心」を理念とする『しぜんの国保育園』や東向山簗田寺を取り巻く町田市忠生地域の里山一帯を舞台に、地域について学びながら、500年後に続く人と場の在り方(=common)を考えるアートプロジェクトです。
本書は、YATOの活動の一つ、忠生とその周辺に暮らす人たちに話を聞く「聞き書き」の記録をまとめたものです。この土地に生きたひとり一人の記憶を、500年先まで受け渡していこうと模索しながら、人々の語りを「郷土詩」というかたちに紡ぎ直しました。
語り手の姿をおぼろげにし、語られた時代を混在させることで、この土地が育んできた詩(うた)を浮かび上がらせることはできないか
(p.5)
もくじ
はじめに
第一章 龍の池
第二章 損な時代に生まれて
第三章 ある冬の情景
第四章 うちの親父のこと
第五章 新しい暮らしの古い習わし
第六章 騙すもの騙されるもの、食べられるものみんな
第七章 馴染んでゆく台所
第八章 この坂の上から
第九章 この谷の下から
第十章 流れを変える
ある視点1
第十一章 新しい人たち
やとのかんそく①
ある視点2
第十二章 緑はどこへ行った
やとのかんそく②
第十三章 光の池
おわりに
これまで当たり前だと思っていた考えを解きほぐす「対話」を生み出し、地域の文化資源の活用から「学びの場」 を創出する『ファンタジア!ファンタジア!―生き方がかたちになったまち―』。その一環で実施している「ファンファン倶楽部」は、「安心して楽しく“もやもや”しよう」を合言葉に、気になること、やってみたいことをメンバーが持ち寄り、実験的なワークショップやディスカッションを行う企画。持ち寄ったものを全員で共有し、実践することで、めいめいの当たり前を解きほぐす方法を模索する取り組みです。
とにかく、一旦手を動かして目の前に現れた何かを見ることで、想像の通りにはいかないことがわかったり、そこから意外なことを思いつくことができたりする。
(p.1)
もくじ
はじめに
ファンファン倶楽部のあゆみ
これまでのやってみる時間
「私たちのエッセイを書く」でみんなが書いたエッセイ
おわりに
それまで当たり前だと思っていた考えを解きほぐす「対話」を生み出し、地域の文化資源の活用から「学びの場」 を創出する『ファンタジア!ファンタジア!―生き方がかたちになったまち―(通称ファンファン)』。プロジェクトを実践するなかで感じた、アートに近接する、まちづくり、福祉、ケア、教育などとのあいだのモヤモヤについて言葉を綴りました。2021年度の活動記録に加え、ゲストとの鼎談や事務局メンバーの座談会等も収録しています。
微弱な創造力を、まちの中で、あるいは歴史の中で見つけていくためには、今まで自分たちが当たり前に信じてしまっていた「アート」の価値観やアートプロジェクトのある種の型について再考し、ときにはそれらを思いきって手放すことも必要でした。そうやって自分たち自身の〝当たり前〞 を疑い、想像の限界を更新していく作業こそが、ファンファンにとってのアートであり「安心して自分自身が変われる技術」だと言えるものです。
(p.13)
もくじ
はじめに 小さくやわらかな実践に引き寄せられて
Chapter 1
活動紹介:トナリのアトリエ
Chapter 2
座談会:社会課題を解決するとき、アートはどこにあるか?
―「活動」と「作品」の線引きをめぐって
Chapter 3
コラム:セツルメント運動から考えるアートプロジェクトの現在
Chapter 4
座談会:「手前から考える」ことから歩きだす
―2021 年度の活動を振り返って
おわりに 不確かさをひらき続ける意思表明として
ウェブサイトを制作するとき、いろいろな瞬間に「もやっ」とすることはありませんか?
- Q. 安く良いウェブサイトはつくれないものでしょうか?
- Q. 手間暇かかるならSNSでいいんじゃないですか?
- Q. 個性的なホームページって使いづらくない?
『ウェブもやもや事典』では、ウェブ制作にあたっていちいち立ち現れる「モヤッとする疑問」と向き合い、折り合いをつけるためのモノサシを収集・公開しています。
もくじ
1.短期的な評価、長期的な価値
SNSやウェブマガジンのような「速い情報を扱うメディア」では、短期的に評価される投稿が価値とみなされがちです。ウェブでは、長期的な価値をどのように評価していけばいいのでしょうか。
2.ウェブと費用と手間
ウェブサイトをきちんとつくって運用すると、「費用」と「手間」がかかります。安価によいウェブサイトはつくれないものでしょうか? 注意すべき点を紹介します。
3.アーカイブデザイン
情報を蓄積するウェブサイトの場合、「どこまで、何を、どうやって」記録するべきでしょう? アーカイブのデザインの仕方について考えます。
4.誤配についてのもやもや
わたしたちが届けたい情報は、届けたい人に届いているのか? 届いたところで読み間違えられていないか? Twitter や Instagram などでは情報の本質的な部分が抜け落ちた状態で伝わり、表層だけでバズったり、炎上したりといったことがしばしば起こります。そういった事態にどのようなこころもちで対処すればよいのでしょうか。
5.人柄や内面や周辺情報の伝え方
ウェブサイトやECサイトを簡単に構築できるツールが増えています。気軽にウェブサイトを開設できるようになった一方、同じようなサイトが乱立し個性のデータベース化が起こっているように感じます。ウェブサイトで個性や人柄、内面を伝える方法はあるのでしょうか?
6.かっこよさと実用性
ウェブデザイナーやプログラマー、そしてクライアントは「かっこいいウェブサイト」が大好きです。リッチなアニメーション、大胆なレイアウトなどの要素は、わたしたちに付加価値を与えてくれるような気がします。さて、果たしてユーザにとって、そうしたサイトは使いやすいのでしょうか? どういったバランスで「かっこよさ」と向き合うべきか考えます。
7.情報保障とアクセシビリティ
多様性の時代、ウェブサイトもさまざまな人にひらかれたものにしたいです。ただ、アクセシビリティの対応はきりがなく、大変な労力を要するもの。そこそこ楽をしながら、人に優しいウェブサイトをつくるコツはあるのでしょうか?
現代美術家・大巻伸嗣の《Memorial Rebirth(通称:メモリバ)》は、1分間に最大1万個のシャボン玉を生み出す装置を数十個並べて、無数のシャボン玉で見慣れたまちを一瞬にして光の風景へと変貌させるアートパフォーマンスです。足立区千住では、『アートアクセスあだち 音まち千住の縁』の一環として、2012年にいろは通りにはじまり、区内の小学校や公園など毎年場所を変えながら、リレーのバトンのように次に手渡され、展開してきました。
本書では、「Memorial Rebirth 千住」が歩んだ約10年を絵物語、事業にかかわってきた人の声、そして多様な評価分析の手法で紐解きます。
目次
1 絵物語をひらく
2 声をきく
はじめに~シャボン玉で社会を彫刻する?
「Memorial Rebirth 千住」とは
クロストーク「アートなんて分かんねえ!」
メモリバをめぐるビフォー・アフター・ボイス
コロナ禍をしなやかに生きる「音まち」事務局と大巻電気K.K.の活動の記録
大巻伸嗣とMemorial Rebirth 千住の未来
3 評価を学ぶ
アートプロジェクトの評価について
Memorial Rebirth 千住が生み出した価値とは?
Memorial Rebirth 千住のステークホルダー
「メモリーバックアップ」としてのロジックモデル Memorial Rebirth 千住の10年間を事例として
「Memorial Rebirth 千住」年表 2011-2022
「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」これまでの主なプログラム
「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」年表 2011-2022
「Memorial Rebirth 千住」用語集
しゃボンおどりの歌
『Artpoint Reports 2021→2022』は、一年を振り返りながら、ちょっと先の未来について語るレポートです。社会の変化に応答した2021年度の取り組みを、ディレクターとプログラムオフィサーが語りました。
そしてこれは、コロナ禍の社会にあって必要な視点ではないでしょうか。いま、「なぜ以前のようにできないのか」と憤るとしたら、それは「ニュー・ノーマル」を生きていないのかもしれない。大切なのは、まず「できない」ことを認め、そこからどのように折れずに前を向けるかだと思います。
(p.22)
もくじ
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