アーツカウンシル東京による手話に関する取り組みを事例に、企画づくりや運営の試行錯誤を記録するシリーズ
これまでアーツカウンシル東京では、手話やアクセシビリティ、他者とのコミュニケーションについて考えるさまざまな取り組みを実施してきました。そうした企画やプロジェクトをつくり、進めるなかで、その運営に携わるメンバーだからこその気づきや工夫、課題感があります。
本シリーズでは、アーツカウンシル東京が主催する3つの事業を事例に、それぞれの取り組みの目的や、活動を進める中での変化と広がり、そして現在の視点をまとめた冊子を制作します。掲載するコンテンツは各企画の運営メンバーとの座談会をもとに制作し、その座談会を収録した映像とともに公開予定です。取り上げる事業は、身体をつかったコミュニケーションの多様さを伝える「アートプロジェクトの担い手のための手話講座」、文化事業におけるアクセシビリティの考え方を研修動画としてまとめた「クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー」、わたしを起点に新たな関わりの回路と表現を生み出すアートプロジェクト「めとてラボ」です。
アートや文化の領域から「手話」そして「わたしたちそれぞれの文化」に向き合う事業の現在を残すとともに、その意義について考えるきっかけとなることを目指します。
詳細
進め方
3つの事例へのヒアリング
各取組の運営メンバーとの座談会実施、動画収録
冊子と動画それぞれの編集方針検討
冊子と動画の編集、デザイン
スケジュール
身体をつかったコミュニケーションを身につける
異なる背景をもつ人々が集い、語り合い、ともに活動するアートプロジェクトでは、日々さまざまなやりとりが交わされています。プロジェクトの場や時間を豊かにしているのはそうした多様なコミュニケーションであり、目で見る言語である「手話」も、そのひとつです。
この講座は、ろう者の感覚に触れるとともに、手指の動きや表情など、体を動かしながらコミュニケーションを交わす初心者向けのワークショップです。手話・身体表現ワークショップ講師の河合祐三子さんや、手話通訳士の瀬戸口裕子さんとともに、手話やろう文化を体感し、発話に頼らないコミュニケーションの姿勢を身につけることを目指します。
※定員に達したため、受付を終了しました。
詳細
スケジュール
お申し込みの際に、A日程(2023年10月・木曜19:00~)・B日程(2023年11月・日曜14:00~)から希望する講座をお選びください。両日程とも同じ内容を予定しています。
A日程
第1回 10月5日(木)19:00~21:00
第2回 10月12日(木)19:00~21:00
第3回 10月26日(木)19:00~21:00
B日程
第1回 11月5日(日)14:00~16:00
第2回 11月12日(日)14:00~16:00
第3回 11月19日(日)14:00~16:00
内容
第1回 身体を動かして表現しよう
・全身をつかった手話の表現を体験します。
・手話を学ぶ準備運動のようなワークショップです。
第2回 ろう者の「聞こえ方」を体験してみよう [ゲスト:Sasa/Marie]
・ゲストとともにろう者の感覚について学びます。
・ろう文化や他者とのコミュニケーションについて考えます。
第3回 ろう者と伝え合おう
・ゲストとともにろう文化について考えます。
・シチュエーションを想定し、ろう者との対話を実践します。
会場
アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4丁目 1-28 九段ファーストプレイス5階)
参加費
6,000円
8つのアートプロジェクトが集い、経験を共有する、事務局の互助会
アートプロジェクトは、企画や広報、経理などを担当する事務局の人々によって支えられています。しかし現場は人手が不足しており、時間がないなかでやり方を模索し、それぞれが悩みを抱えながら活動している現状があります。
そこで、2019年度から同じような悩みを抱える「東京アートポイント計画」に参加する団体が集まり、「事務局による事務局のためのジムのような勉強会(通称:ジムジム会)」をひらき、広報やウェブサイト制作などの実務的な課題について共有してきました。
2023年度は、東京アートポイント計画の8つのプロジェクトが集まり課題や展望を確認するとともに、お互いの企画や拠点を視察し合うことによって新たな知見の共有、自らのプロジェクトへの応用を目指します。また、地域で活動をひらくための「拠点」に着目し、そのつくり方や運営方法、役割について主宰メンバーが対談する動画を制作。ジムジム会の教材にするとともに、一般公開も予定しています。
VIDEO
仲町の家(吉田武司)× 藝とスタジオ(青木彬)
VIDEO
国立本店(加藤健介)× くると(飯島知代)
身体をつかったコミュニケーションを身につける
異なる背景をもつ人々が集い、語り合い、ともに活動するアートプロジェクトでは、日々さまざまなやりとりが交わされています。プロジェクトの場や時間を豊かにしているのはそうした多様なコミュニケーションであり、目で見る言語である「手話」も、そのひとつです。
この講座は、ろう者の感覚に触れるとともに、手指の動きや表情など、体を動かしながらコミュニケーションを交わす初心者向けのワークショップです。手話・身体表現ワークショップ講師の河合祐三子さんや、手話通訳士の瀬戸口裕子さんとともに、手話やろう文化を体感し、発話に頼らないコミュニケーションの姿勢を身につけることを目指します。
詳細
スケジュール
お申し込みの際に、A日程(2023年10月・木曜19:00~)・B日程(2023年11月・日曜14:00~)から希望する講座をお選びください。両日程とも同じ内容を予定しています。
A日程
第1回 10月5日(木)19:00~21:00
第2回 10月12日(木)19:00~21:00
第3回 10月26日(木)19:00~21:00
B日程
第1回 11月5日(日)14:00~16:00
第2回 11月12日(日)14:00~16:00
第3回 11月19日(日)14:00~16:00
内容
第1回 身体を動かして表現しよう
・全身をつかった手話の表現を体験します。
・手話を学ぶ準備運動のようなワークショップです。
第2回 ろう者の「聞こえ方」を体験してみよう [ゲスト:Sasa/Marie]
・ゲストとともにろう者の感覚について学びます。
・ろう文化や他者とのコミュニケーションについて考えます。
第3回 ろう者と伝え合おう
・ゲストとともにろう文化について考えます。
・シチュエーションを想定し、ろう者との対話を実践します。
会場
アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4丁目 1-28 九段ファーストプレイス5階)
参加費
6,000円
自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトをつくる力を身につける
この10年で、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。
「自分のアートプロジェクトをつくる」では、アートプロジェクトの立ち上げやディレクションに関心のある方を対象に、ゼミ形式の演習を行います。状況に対してどのような問題意識をもち、どのようにアクションしていけるのかを、ゲストやナビゲーターとのディスカッション、参加者同士のワークを通して深めます。演習の中で自身の経験や視点を共有していただくゲストは、嘉原妙(アートマネージャー/アートディレクター)、尾中俊介(グラフィックデザイナー/詩人)、小田香(映画作家)。自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトを構想し、動かしていくための力を身につけます。
詳細
スケジュール
9月30日(土)13:00〜17:30
第1回 イントロダクションと自己紹介
イントロダクション
「新たな航路を切り開く」というテーマについて(芹沢高志、森司)
自己紹介
10月14日(土)13:00〜17:30
第2回 レクチャーとディスカッション
アートプロジェクトの考え方についてのレクチャー
ディスカッション
10月28日(土)13:00〜17:30
第3回 プレゼンテーションとディスカッション
11月11日(土)13:00〜17:30
第4回 プレゼンテーションとディスカッション
尾中俊介によるプレゼンテーション
ディスカッション
12月2日(土)13:00〜17:30
第5回 中間発表
構想中のプロジェクトの中間プレゼンテーション
フィードバック/ディスカッション
プロジェクトを深める
12月16日(土)13:00〜17:30
第6回 プレゼンテーションとディスカッション
1月13日(土)13:00〜17:30
第7回 ディスカッション
構想中のプロジェクトについてディスカッション
最終発表へ向け準備
1月27日(土)/28日(日)ともに13:00~18:00
第8回 最終発表
自分のアートプロジェクトをプレゼンテーション
講評(芹沢高志、森司)
これからのアートプロジェクトについてディスカッション
会場
アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4丁目 1-28 九段ファーストプレイス5階)
参加費
32,000円
ナビゲーターメッセージ(芹沢高志)
アートとはまずもって、個人個人の内面にこそ、決定的に働きかけてくるものだ。自分自身の問題と向き合うための術であるとも言えるだろう。
今、私たちは、歴史的にみても大変な時代を生きている。どこに問題があるのかわからない、いや、そもそも問題があるのかないのか、それさえもわからない時がある。こういう時はひとまず立ち止まり、何が問題なのか、自分の心に問うてみる必要がある。他人が言うからではなく、いかに些細な違和感であれ、自分個人にとっての問題を発見していくことが大切なのではないだろうか。自分にとって本当に大切な問いとはなんなのか? それを形として表現していくための力を、この演習を通して培っていければと思う。
ともに舟を漕ぎ出そうとする方々の参加を心待ちにしている。
自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトをつくる力を身につける
この10年で、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。
「自分のアートプロジェクトをつくる」では、アートプロジェクトの立ち上げやディレクションに関心のある方を対象に、ゼミ形式の演習を行います。状況に対してどのような問題意識をもち、どのようにアクションしていけるのかを、アーティストやナビゲーターとのディスカッション、参加者同士のワークを通して深めます。ゲストアーティストは、目 [mé] (現代アートチーム)、濱口竜介(映画監督/脚本家)、小森はるか+瀬尾夏美(アートユニット)。自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトを構想し、動かしていくための力を身につけます。
詳細
スケジュール
9月3日(土)10:00~15:00
第1回 イントロダクションと自己紹介
イントロダクション
アートプロジェクトの考え方についてのレクチャー
自己紹介
9月17日(土)10:00~15:00
第2回 プレゼンテーションとディスカッション
芹沢高志によるプレゼンテーション
ディスカッション
自分のなかの問いを見つめる
10月1日(土)10:00~15:00
第3回 構想発表
問いからアクションへ
プロジェクトの初期構想をプレゼンテーション
フィードバック
10月15日(土)10:00~15:00
第4回 プレゼンテーションとディスカッション
目 [mé]によるプレゼンテーション
ディスカッション
10月29日(土)10:00~15:00
第5回 中間発表
構想中のプロジェクトの中間プレゼンテーション
フィードバック/ディスカッション
プロジェクトを深める
11月12日(土)10:00~15:00
第6回 プレゼンテーションとディスカッション
濱口竜介によるプレゼンテーション
ディスカッション
11月26日(土)10:00~15:00
第7回 プレゼンテーションとディスカッション
小森はるか+瀬尾夏美によるプレゼンテーション
ディスカッション
12月10日(土)10:00~16:00
第8回 最終プレゼンテーション
自分のアートプロジェクトをプレゼンテーション
講評(芹沢高志、森司)
これからのアートプロジェクトについて
会場
3331 Arts Chiyoda 3F ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302)
参加費
32,000円
お申し込みはこちら
※参加者募集は終了いたしました。
自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトをつくる力を身につける
この10年で、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。
「新たな航路を切り開く」シリーズでは、2011年以降に生まれたアートプロジェクトと、それらをとりまく社会状況を振り返りながら、これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えていきます。ナビゲーターは、人と環境の相互作用に焦点をあてながら、社会状況に応答して発生するアートプロジェクトをつぶさに見続けてきた芹沢高志(P3 art and environment 統括ディレクター)です。
ここでは、アートプロジェクトの立ち上げやディレクションに関心のある方を対象に、ゼミナール形式の演習を行います。状況に対してどのような問題意識をもち、どのようにアクションしていけるのかを、アーティストやナビゲーターとのディスカッション、参加者同士でのワークを通して深めながら、自分のアートプロジェクトを構想していきます。自分の中から生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトを構想し、動かしていくための力を身につけます。
ナビゲーターメッセージ(芹沢高志)
アートとはまずもって、個人個人の内面にこそ、決定的に働きかけてくるものだ。自分自身の問題と向き合うための術であるとも言えるだろう。
今、私たちは、歴史的にみても大変な時代を生きている。どこに問題があるのかわからない、いや、そもそも問題があるのかないのか、それさえもわからない時がある。こういう時はひとまず立ち止まり、何が問題なのか、自分の心に問うてみる必要がある。他人が言うからではなく、いかに些細な違和感であれ、自分個人にとっての問題を発見していくことが大切なのではないだろうか。自分にとって本当に大切な問いとはなんなのか? それを形として表現していくための力を、この演習を通して培っていければと思う。
ともに舟を漕ぎ出そうとする方々の参加を心待ちにしている。
「新たな航路を切り開く」に寄せて(芹沢高志)
来るべきディレクター、プロデューサーに向けて
2020年春、非常事態下のローマで、作家パオロ・ジョルダーノは「パンデミックが僕らの文明をレントゲンにかけている」と言っていた。まったくその通りで、新型コロナウイルス感染症パンデミックは、これまで私たちが見ないふりをしてきたさまざまな問題を世界中で炙り出している。
エコノミスト、モハメド・エラリアンは、リーマン・ショック(2009)以降の世界経済は、たとえ景気が回復したとしても、以前のような状態には戻らないとして、「ニューノーマル」の概念を提唱し、これまでの考えではとらえることのできない時代の到来を予告していた。その彼が今、今回のコロナ・ショックをうまく乗り切ったとしても、世界経済のかたちを変えてしまうような新たな世界「ニューノーマル2.0」の時代がやってくるだろうと予測している。つまり、自らが提唱した「ニューノーマル」という新たな世界像さえ、次のステージに入って更新されねばならないような地殻変動が、現在、進行しているというのである。これは経済分野での指摘だが、確かに私たちは、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故、新型コロナウイルス感染症パンデミック、ロシアによるウクライナ軍事侵攻と世界の分断と、激動する時代のなかで、ものの見方から行動様式に至るまで、さまざまな局面で本質的な更新を余儀なくされている。それはアート・プロジェクトについても同様で、私たちは今、アート・プロジェクトのあり方や進め方に関して、新たな時代に対応する変更を求められている。
しかしもちろん、これは現在進行形の設問であり、出来上がった解答があるわけではない。本シリーズは、次代を担うアート・プロジェクトのディレクター、プロデューサーたちに向けて、今生まれるべきアートプロジェクトの姿を学び合い、新たな航路を探し出し、自らの姿勢を確立してもらうために企画されたものである。
ニューノーマル2.0時代のディレクター、プロデューサーが、アートプロジェクトの新たな時代を切り開いていかねばならない。本スクールはそうした来るべきディレクター、プロデューサーたちの、旅立ちのための港になっていきたいと願っている。
2022年4月
ウェブサイトを制作する際のもやもやを共有するためのツールをつくる
現在、世界中にはおよそ18億ものウェブサイトが存在していると推定され、いつの間にかなくてはならない身近な存在になりました。しかし、実際にウェブサイトをつくろうとすると、どこから考えはじめ、誰と、いくらくらいでどうつくるのか、悩みはつきません。SNSによる情報発信が主流となりつつある昨今、そもそもウェブサイトは必要なのでしょうか。
こうしてスタートした2021年度の「これからのWebサイトについて考える」では、編集者、広報担当者、デザイナー、エンジニアなど、さまざまなメンバーがウェブサイトの制作過程に立ち現れる課題についてディスカッションを重ねました。そこで浮かび上がった7つのもやもや――短期的な評価と長期的な価値、ウェブサイトの費用と手間、アーカイブデザイン、誤配、人柄や内面などの周辺情報の伝え方、かっこよさと実用性、情報保障とアクセシビリティ――に対する向き合い方(=指針・モノサシ)を『ウェブもやもや事典 』としてインターネット上にまとめています。
今回はこうしたもやもやを、ウェブサイトの制作チームで共有するためのツールをつくります。進め方に悩みがちなウェブサイトの制作プロセスをまとめるとともに、アートプロジェクトをはじめとした事業設計を見つめ直すガイドマップを目指します。
詳細
進め方
オンラインや対面での制作会議を不定期で開催。
2021年度開催「これからのWebサイトについて考える」参加メンバーとの意見交換。
刊行を記念したオンライン座談会(全5回)の開催。
関連記事
▶オンライン座談会「誰かと一緒にウェブサイトをつくるために必要なことはなんだろう?」
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オンライン配信の方法を初歩から学び、実践する
コロナ禍を経て、アートプロジェクトの企画もオンラインシフト、あるいはオンラインと対面を混ぜたハイブリッドでの開催が日常的に行われるようになりました。事業計画の段階からオンラインを想定した議論が飛び交う一方で、急いで身につけた技術への不安や、機材や人材、外注にかけられる予算の限界、あるいは対面開催とのバランスに悩むことも。オンラインの可能性を感じながらも、どこかで「配信・収録」に向き合う姿勢にふん切りをつけられない、そうした方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、マイクやカメラの仕組みなど「配信・収録」にまつわる知識や技術を初歩から学びます。講師は、創作活動と並行して配信や収録業務を行う齋藤彰英(写真家)。講座は座学、実践、本番の3段階で進めます。本番では、本講座の会場に併設し、配信や収録に対応できる機能を備えた「STUDIO302」を設計・制作したいわさわたかしさん(岩沢兄弟/有限会社バッタネイション取締役)をゲストにトークライブを実施し、その様子を参加者が実際に収録します。こうした実践とともに、オンラインの可能性や限界をふまえた企画・制作について考えます。
詳細
スケジュール
8月21日(日)13:00〜16:00
第1回 座学|収録・配信に必要なマイクやカメラの操作方法
配信や収録を計画するときに考えるポイント、優先順位の解説や、よくあるトラブル事例について
カメラとマイクの特性をふまえた基礎的な使用方法
機材や配信ツールの選び方と、機材配線、役割分担
8月28日(日)13:00〜16:00
第2回 実践|配信内容に応じて機材を組んでみる
代表的な事例をもとに、チェックシートやフローチャート等を活用しながら、機材を組んでテスト配信を行う
配信と収録の考え方や機材の違い、配信システムごとの特性を解説し、機材配線図を作成
9月4日(日)13:00〜16:00
第3回 本番|収録・配信に挑戦する/オンライン時代を考える
ゲスト:いわさわたかし(岩沢兄弟/有限会社バッタネイション 取締役)
座談会を行い、その様子を参加者が実際に収録する
収録した内容は講師が編集し、Tokyo Art Research Labの公式YouTubeチャンネルで公開予定
会場
ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302[3331 Arts Chiyoda 3F])
参加費
一般 6,000円/学生 4,500円
VIDEO
第3回 記録映像
アートプロジェクトの現場で実践するための手話やろう文化を学ぶ
異なる背景をもつ人々が集い、語り合い、ともに活動するアートプロジェクトでは、日々さまざまなやりとりが交わされています。プロジェクトの場や時間をより豊かにしているのはその多様なコミュニケーションである、と言っても過言ではありません。視覚身体言語である「手話」も、そのひとつです。
2020年度から、言語としての手話を学ぶだけでなく、ろう者と聴者のコミュニケーションの違いや「ろう文化」に触れ、それぞれが現場で活かせるコミュニケーション技術や、アクセシビリティへの視点を育む講座を行ってきました。今年度は、手話を体験する(ワークショップ)、手話と出会う(プラクティス)、手話を使い会話する(コミュニケーション)という3ステップの講座を展開します。
今回は、アートプロジェクトの現場のシーンを想定した会話を通して、手話でのリアルなコミュニケーションを実践できる対面講座です。手話・身体表現ワークショップ講師である河合祐三子さんと手話通訳士の瀬戸口裕子さんとともに、イベントの受付対応や、展示会場や劇場での座席案内、ショップでの商品説明や災害時の対応、自動販売機やお手洗いの案内など、いま、参加者が学びたい手話表現やコミュニケーションをロールプレイ形式で身につけます。
詳細
スケジュール
10月13日(木)19:30〜21:30
10月27日(木)19:30〜21:30
11月10日(木)19:30〜21:30
11月24日(木)19:30〜21:30
12月1日(木)19:30〜21:30
12月8日(木)19:30〜21:30
会場
ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302[3331 Arts Chiyoda 3F])ほか
参加費
14,400円