メディア/レターの届け方 2023→2024

多種多様なドキュメントブックの「届け方」をデザインする

アートプロジェクトの現場では、さまざまなかたちの報告書やドキュメントブックが発行されています。ただし、それらの発行物は、書店販売などの一般流通に乗らないものも多いため、制作だけでなく「届ける」ところまでを設計することが必要です。

多種多様な形態で、それぞれ異なる目的をもつドキュメントブックを、どのように届ければ手に取ってくれたり、効果的に活用したりしてもらえるのか? 資料の流通に適したデザインとは何か? 東京アートポイント計画では、川村格夫さん(デザイナー)とともに各年度に発行した成果物をまとめ、その届け方をデザインするプロジェクトを行っています。受け取る人のことを想像しながら、パッケージデザインや同封するレターを開発します。

2023年度は12冊の成果物を透明のシートで包み、テープを巻いてまとめました。

詳細

進め方

  • 同封する発行物の仕様を確認する
  • 発送する箱の仕様や梱包方法の検討
  • 発送までの作業行程の設計
  • パッケージと同封するレターのデザイン・制作

手話に触れる文化的な取り組みを考える、動く、現在を残す

アーツカウンシル東京による手話に関する取り組みを事例に、企画づくりや運営の試行錯誤を記録するシリーズ

これまでアーツカウンシル東京では、手話やアクセシビリティ、他者とのコミュニケーションについて考えるさまざまな取り組みを実施してきました。そうした企画やプロジェクトをつくり、進めるなかで、その運営に携わるメンバーだからこその気づきや工夫、課題感があります。

本シリーズでは、アーツカウンシル東京が主催する3つの事業を事例に、それぞれの取り組みの目的や、活動を進める中での変化と広がり、そして現在の視点をまとめた冊子を制作します。掲載するコンテンツは各企画の運営メンバーとの座談会をもとに制作し、その座談会を収録した映像とともに公開予定です。取り上げる事業は、身体をつかったコミュニケーションの多様さを伝える「アートプロジェクトの担い手のための手話講座」、文化事業におけるアクセシビリティの考え方を研修動画としてまとめた「クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー」、わたしを起点に新たな関わりの回路と表現を生み出すアートプロジェクト「めとてラボ」です。

アートや文化の領域から「手話」そして「わたしたちそれぞれの文化」に向き合う事業の現在を残すとともに、その意義について考えるきっかけとなることを目指します。

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進め方

  • 3つの事例へのヒアリング
  • 各取組の運営メンバーとの座談会実施、動画収録
  • 冊子と動画それぞれの編集方針検討
  • 冊子と動画の編集、デザイン

スケジュール

ろう者の感覚を知る、手話を体験する 2023

身体をつかったコミュニケーションを身につける

異なる背景をもつ人々が集い、語り合い、ともに活動するアートプロジェクトでは、日々さまざまなやりとりが交わされています。プロジェクトの場や時間を豊かにしているのはそうした多様なコミュニケーションであり、目で見る言語である「手話」も、そのひとつです。

この講座は、ろう者の感覚に触れるとともに、手指の動きや表情など、体を動かしながらコミュニケーションを交わす初心者向けのワークショップです。手話・身体表現ワークショップ講師の河合祐三子さんや、手話通訳士の瀬戸口裕子さんとともに、手話やろう文化を体感し、発話に頼らないコミュニケーションの姿勢を身につけることを目指します。

※定員に達したため、受付を終了しました。

詳細

スケジュール

お申し込みの際に、A日程(2023年10月・木曜19:00~)・B日程(2023年11月・日曜14:00~)から希望する講座をお選びください。両日程とも同じ内容を予定しています。

A日程

  • 第1回 10月5日(木)19:00~21:00
  • 第2回 10月12日(木)19:00~21:00
  • 第3回 10月26日(木)19:00~21:00

B日程

  • 第1回 11月5日(日)14:00~16:00
  • 第2回 11月12日(日)14:00~16:00
  • 第3回 11月19日(日)14:00~16:00

内容

  • 第1回 身体を動かして表現しよう
    ・全身をつかった手話の表現を体験します。
    ・手話を学ぶ準備運動のようなワークショップです。
  • 第2回 ろう者の「聞こえ方」を体験してみよう [ゲスト:Sasa/Marie]
    ・ゲストとともにろう者の感覚について学びます。
    ・ろう文化や他者とのコミュニケーションについて考えます。
  • 第3回 ろう者と伝え合おう
    ・ゲストとともにろう文化について考えます。
    ・シチュエーションを想定し、ろう者との対話を実践します。

会場

アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4丁目 1-28 九段ファーストプレイス5階)

参加費

6,000円

ジムジム会2023

8つのアートプロジェクトが集い、経験を共有する、事務局の互助会

アートプロジェクトは、企画や広報、経理などを担当する事務局の人々によって支えられています。しかし現場は人手が不足しており、時間がないなかでやり方を模索し、それぞれが悩みを抱えながら活動している現状があります。

そこで、2019年度から同じような悩みを抱える「東京アートポイント計画」に参加する団体が集まり、「事務局による事務局のためのジムのような勉強会(通称:ジムジム会)」をひらき、広報やウェブサイト制作などの実務的な課題について共有してきました。

2023年度は、東京アートポイント計画の8つのプロジェクトが集まり課題や展望を確認するとともに、お互いの企画や拠点を視察し合うことによって新たな知見の共有、自らのプロジェクトへの応用を目指します。また、地域で活動をひらくための「拠点」に着目し、そのつくり方や運営方法、役割について主宰メンバーが対談する映像を制作。ジムジム会の教材にするとともに、一般公開も予定しています。

詳細

スケジュール

  • 2023年6月16日 第1回開催
  • 2023年11月 第2回開催
  • 2024年2月 第3回開催

「拠点」のつくり方や運営について語る対談動画をYouTube チャンネルにて公開

内容

  • アートプロジェクトの事務局が集う会の開催
  • アートプロジェクト間でのピアレビューの実施
  • 拠点をテーマとした映像の制作、事務局による視聴、一般公開

関連サイト

東京アートポイント計画共催団体

ジムジム会2020

ジムジム会2021

ジムジム会2022

仲町の家(吉田武司)× 藝とスタジオ(青木彬)
国立本店(加藤健介)× くると(飯島知代)

ろう者の感覚を知る、手話を体験する

身体をつかったコミュニケーションを身につける

異なる背景をもつ人々が集い、語り合い、ともに活動するアートプロジェクトでは、日々さまざまなやりとりが交わされています。プロジェクトの場や時間を豊かにしているのはそうした多様なコミュニケーションであり、目で見る言語である「手話」も、そのひとつです。

この講座は、ろう者の感覚に触れるとともに、手指の動きや表情など、体を動かしながらコミュニケーションを交わす初心者向けのワークショップです。手話・身体表現ワークショップ講師の河合祐三子さんや、手話通訳士の瀬戸口裕子さんとともに、手話やろう文化を体感し、発話に頼らないコミュニケーションの姿勢を身につけることを目指します。

詳細

スケジュール

お申し込みの際に、A日程(2023年10月・木曜19:00~)・B日程(2023年11月・日曜14:00~)から希望する講座をお選びください。両日程とも同じ内容を予定しています。

A日程

  • 第1回 10月5日(木)19:00~21:00
  • 第2回 10月12日(木)19:00~21:00
  • 第3回 10月26日(木)19:00~21:00

B日程

  • 第1回 11月5日(日)14:00~16:00
  • 第2回 11月12日(日)14:00~16:00
  • 第3回 11月19日(日)14:00~16:00

内容

  • 第1回 身体を動かして表現しよう
    ・全身をつかった手話の表現を体験します。
    ・手話を学ぶ準備運動のようなワークショップです。
  • 第2回 ろう者の「聞こえ方」を体験してみよう [ゲスト:Sasa/Marie]
    ・ゲストとともにろう者の感覚について学びます。
    ・ろう文化や他者とのコミュニケーションについて考えます。
  • 第3回 ろう者と伝え合おう
    ・ゲストとともにろう文化について考えます。
    ・シチュエーションを想定し、ろう者との対話を実践します。

会場

アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4丁目 1-28 九段ファーストプレイス5階)

参加費

6,000円

Artpoint Meeting 2023

社会とアートの関係性を探るトークイベント

「まち」をフィールドに、人々の営みに寄り添い、アートを介して問いを提示するアートプロジェクトを紐解き、最新のテーマを追求するトークイベント。アートプロジェクトに関心を寄せる人々が集い、社会とアートの関係性を探り、新たな「ことば」を紡ぎます。

2023年度は、アートプロジェクトにまつわる評価や成果の見方、災害と表現、拠点づくりにまつわるゲストとともに議論を深めます。

詳細

スケジュール

2023年7月8日開催
Artpoint Meeting #12 “わたしたち”の文化をつくる
成果の見方、支える仕組み

  • ゲスト:小林瑠音、鈴木一郎太
  • 会場:アーツカウンシル東京

2023年10月22日開催
Artpoint Meeting #13 災害の“間”をたがやす

  • ゲスト:牧紀男、瀬尾夏美
  • 会場:東京都現代美術館 講堂

2023年12月17日開催
Artpoint Meeting #14 わたしたちの“拠点” をつくる:ひらきかた と つづけかた

  • ゲスト:三富章恵、飯島知代、下田展久
  • 会場:武蔵野プレイス 4Fフォーラム

自分のアートプロジェクトをつくる 2023

自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトをつくる力を身につける

この10年で、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。

「自分のアートプロジェクトをつくる」では、アートプロジェクトの立ち上げやディレクションに関心のある方を対象に、ゼミ形式の演習を行います。状況に対してどのような問題意識をもち、どのようにアクションしていけるのかを、ゲストやナビゲーターとのディスカッション、参加者同士のワークを通して深めます。演習の中で自身の経験や視点を共有していただくゲストは、嘉原妙(アートマネージャー/アートディレクター)、尾中俊介(グラフィックデザイナー/詩人)、小田香(映画作家)。自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトを構想し、動かしていくための力を身につけます。

詳細

スケジュール

9月30日(土)13:00〜17:30
第1回 イントロダクションと自己紹介

  • イントロダクション
  • 「新たな航路を切り開く」というテーマについて(芹沢高志、森司)
  • 自己紹介

10月14日(土)13:00〜17:30
第2回 レクチャーとディスカッション

  • アートプロジェクトの考え方についてのレクチャー
  • ディスカッション

10月28日(土)13:00〜17:30
第3回 プレゼンテーションとディスカッション

  • 嘉原妙によるプレゼンテーション
  • ディスカッション

11月11日(土)13:00〜17:30
第4回 プレゼンテーションとディスカッション

  • 尾中俊介によるプレゼンテーション
  • ディスカッション

12月2日(土)13:00〜17:30
第5回 中間発表

  • 構想中のプロジェクトの中間プレゼンテーション
  • フィードバック/ディスカッション
  • プロジェクトを深める

12月16日(土)13:00〜17:30
第6回 プレゼンテーションとディスカッション

  • 小田香によるプレゼンテーション
  • ディスカッション

1月13日(土)13:00〜17:30
第7回 ディスカッション

  • 構想中のプロジェクトについてディスカッション
  • 最終発表へ向け準備

1月27日(土)/28日(日)ともに13:00~18:00
第8回 最終発表

  • 自分のアートプロジェクトをプレゼンテーション
  • 講評(芹沢高志、森司)
  • これからのアートプロジェクトについてディスカッション

会場

アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4丁目 1-28 九段ファーストプレイス5階)

参加費

32,000円

ナビゲーターメッセージ(芹沢高志)

アートとはまずもって、個人個人の内面にこそ、決定的に働きかけてくるものだ。自分自身の問題と向き合うための術であるとも言えるだろう。

今、私たちは、歴史的にみても大変な時代を生きている。どこに問題があるのかわからない、いや、そもそも問題があるのかないのか、それさえもわからない時がある。こういう時はひとまず立ち止まり、何が問題なのか、自分の心に問うてみる必要がある。他人が言うからではなく、いかに些細な違和感であれ、自分個人にとっての問題を発見していくことが大切なのではないだろうか。自分にとって本当に大切な問いとはなんなのか? それを形として表現していくための力を、この演習を通して培っていければと思う。

ともに舟を漕ぎ出そうとする方々の参加を心待ちにしている。

自分のアートプロジェクトをつくる

自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトをつくる力を身につける

この10年で、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。

「新たな航路を切り開く」シリーズでは、2011年以降に生まれたアートプロジェクトと、それらをとりまく社会状況を振り返りながら、これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えていきます。ナビゲーターは、人と環境の相互作用に焦点をあてながら、社会状況に応答して発生するアートプロジェクトをつぶさに見続けてきた芹沢高志(P3 art and environment 統括ディレクター)です。

ここでは、アートプロジェクトの立ち上げやディレクションに関心のある方を対象に、ゼミナール形式の演習を行います。状況に対してどのような問題意識をもち、どのようにアクションしていけるのかを、アーティストやナビゲーターとのディスカッション、参加者同士でのワークを通して深めながら、自分のアートプロジェクトを構想していきます。自分の中から生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトを構想し、動かしていくための力を身につけます。

ナビゲーターメッセージ(芹沢高志)

アートとはまずもって、個人個人の内面にこそ、決定的に働きかけてくるものだ。自分自身の問題と向き合うための術であるとも言えるだろう。

今、私たちは、歴史的にみても大変な時代を生きている。どこに問題があるのかわからない、いや、そもそも問題があるのかないのか、それさえもわからない時がある。こういう時はひとまず立ち止まり、何が問題なのか、自分の心に問うてみる必要がある。他人が言うからではなく、いかに些細な違和感であれ、自分個人にとっての問題を発見していくことが大切なのではないだろうか。自分にとって本当に大切な問いとはなんなのか? それを形として表現していくための力を、この演習を通して培っていければと思う。

ともに舟を漕ぎ出そうとする方々の参加を心待ちにしている。

「新たな航路を切り開く」に寄せて(芹沢高志)

来るべきディレクター、プロデューサーに向けて

2020年春、非常事態下のローマで、作家パオロ・ジョルダーノは「パンデミックが僕らの文明をレントゲンにかけている」と言っていた。まったくその通りで、新型コロナウイルス感染症パンデミックは、これまで私たちが見ないふりをしてきたさまざまな問題を世界中で炙り出している。
エコノミスト、モハメド・エラリアンは、リーマン・ショック(2009)以降の世界経済は、たとえ景気が回復したとしても、以前のような状態には戻らないとして、「ニューノーマル」の概念を提唱し、これまでの考えではとらえることのできない時代の到来を予告していた。その彼が今、今回のコロナ・ショックをうまく乗り切ったとしても、世界経済のかたちを変えてしまうような新たな世界「ニューノーマル2.0」の時代がやってくるだろうと予測している。つまり、自らが提唱した「ニューノーマル」という新たな世界像さえ、次のステージに入って更新されねばならないような地殻変動が、現在、進行しているというのである。これは経済分野での指摘だが、確かに私たちは、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故、新型コロナウイルス感染症パンデミック、ロシアによるウクライナ軍事侵攻と世界の分断と、激動する時代のなかで、ものの見方から行動様式に至るまで、さまざまな局面で本質的な更新を余儀なくされている。それはアート・プロジェクトについても同様で、私たちは今、アート・プロジェクトのあり方や進め方に関して、新たな時代に対応する変更を求められている。
しかしもちろん、これは現在進行形の設問であり、出来上がった解答があるわけではない。本シリーズは、次代を担うアート・プロジェクトのディレクター、プロデューサーたちに向けて、今生まれるべきアートプロジェクトの姿を学び合い、新たな航路を探し出し、自らの姿勢を確立してもらうために企画されたものである。
ニューノーマル2.0時代のディレクター、プロデューサーが、アートプロジェクトの新たな時代を切り開いていかねばならない。本スクールはそうした来るべきディレクター、プロデューサーたちの、旅立ちのための港になっていきたいと願っている。

2022年4月

年表を作る 2011年以降のアートプロジェクトを振り返る

実践者の視点から10年の軌跡を辿り、新たな時代を思考するための手がかりを探す

この10年で、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。

「新たな航路を切り開く」シリーズでは、2011年以降に生まれたアートプロジェクトと、それらをとりまく社会状況を振り返りながら、これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えていきます。ナビゲーターは、人と環境の相互作用に焦点をあてながら、社会状況に応答して発生するアートプロジェクトをつぶさに見続けてきた芹沢高志(P3 art and environment 統括ディレクター)です。

ここでは、2011年以降に生まれたアートプロジェクトを俯瞰し、年表を制作します。同シリーズでのプロジェクト「アートプロジェクトと社会を紐解く5つの視点」や、「ケーススタディ・ファイル」、演習ゲストとの対話の中で得た実践者たちの視点も組み込みながら、社会にひらかれ、成長を遂げるものとして更新していきます。年表をつくるなかで、プロジェクト間のつながりや、社会との関係、コミュニティとのかかわりなど、新たな分類が見えてくるはずです。

詳細

進め方

  • 「新たな航路を切り開く」の各プログラムの進行に合わせて、リサーチメンバーで内容を検討しながら年表を制作
  • 2011年以降のアートプロジェクトについての事例を調査
  • 社会的な出来事とアートプロジェクトの連関を検討
  • 10年を俯瞰する年表として事例を精査し、整理
  • 年表から見えてくるトピックを洗い出し、「新しい文脈」の発見
  • ウェブサイトでの年表の実装方法を検討

メディア/レターの届け方 2022→2023

多種多様なドキュメントブックの「届け方」をデザインする

アートプロジェクトの現場では、さまざまなかたちの報告書やドキュメントブックが発行されています。ただし、それらの発行物は、書店販売などの一般流通に乗らないものも多いため、制作だけでなく「届ける」ところまでを設計することが必要です。

多種多様な形態で、それぞれ異なる目的をもつドキュメントブックを、どのように届ければ手に取ってくれたり、効果的に活用したりしてもらえるのか? 資料の流通に適したデザインとは何か? 東京アートポイント計画では、川村格夫さん(デザイナー)とともに各年度に発行した成果物をまとめ、その届け方をデザインするプロジェクトを行っています。受け取る人のことを想像しながら、パッケージデザインや同封するレターを開発します。

2022年度は10冊の成果物をひと箱に梱包ました。箱には各冊子から抜粋した、アートプロジェクトの現場で生まれた「ことば」を印刷しています。

詳細

進め方

  • 同封する発行物の仕様を確認する
  • 発送する箱の仕様や梱包方法の検討
  • 発送までの作業行程の設計
  • パッケージと同封するレターのデザイン・制作