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アートプロジェクトのための「言葉を紡ぐ」

2018.05.29

アートプロジェクトのための「言葉を紡ぐ」の写真

アートプロジェクトを言葉にして伝えることをテーマとして、2017年7月から2018年1月の間、全11回にわたって開催してきた連続講座「言葉を紡ぐ」。通年の学びの様子をご紹介します。

多様な受講生とサポート体制

7月8日。もうひとつの連続講座「体験を紡ぐ」と合同でキックオフ。10代から50代、アートは観るだけという方から、既にボランティアや仕事で関わる方まで、多様ながらも同じ興味を持つ28名の受講生が集まりました。ここに講座を伴走する3名のスクールマネージャーが加わり、授業のポイントや予習・課題作成のための情報提供など学びのサポートをしました(後半からは、2名のエディターも文章指導で参加)。

アートプロジェクトを捉える

アートプロジェクトを伝えるためには、まず、各々の視点からアートプロジェクトを捉える必要があります。準備運動として、具体的な事例と向き合い、思考を耕すことから授業を始めました。さいたまトリエンナーレ2016で、長島確+やじるしのチームによって展開されたアートプロジェクト《←(やじるし)》を事例に議論する、日本美術史の文脈でアートプロジェクトの歴史を知る、芸術祭やアートプロジェクトに関する記事を媒体別に読み比べるなど、前半の授業ではアートプロジェクトを複数の切り口から読み解くことを試みました。

グループディスカッションの様子。

現場を体験する

中盤では、別コースの受講生である「体験を紡ぐ」メンバーが企画した横浜創造界隈のアートプロジェクトを体験するツアーに参加。教室で話を聞くのとは異なり、まちを歩きながら、自分が何を感じ、何を考えたのか、能動的に対話する時間を過ごしました。中間課題でも、ボランティア体験などを通して現場に触れる機会を設け、アートプロジェクトに関わることで見えてくる視点を養いました。

横浜創造界隈のアートプロジェクトを体験するツアー。

立場と伝え方を知る、見方と書き方を知る

修了課題への取り組みを見据え、言葉で伝える際に外すことのできないポイントも確認します。アートプロジェクトをどのような立場から伝えるのか。運営の担い手なのか、あくまで鑑賞や取材で訪れた外部者の立場からなのか。コロカル編集部の2人を迎えた回では、編集部員の立場になり企画書をプレゼンするワークショップも行い、編集の視点と、伝える相手を意識した上で企画を立てることの難しさ、大切さを学びました。

コロカル編集部によるワークショップ。

紡ぐための言葉を知る

後半では、修了課題への取り組みと並行して、藤浩志さんから言語化できない「もやもや」に対する向き合い方、小川希さんからアーティストに向き合う姿勢などの話を聞き、言葉にすることの難しさにもふれました。

小川希さんとの対話。

修了課題

修了課題では、それぞれに取り上げるテーマと伝える対象、手法(掲載媒体の設定など)を設定の上、言葉で他者に伝えるコンテンツの作成に取り組みました。スクールマネージャーと相談しながら設定を検討しエントリーシートを作成。プロトタイプの提出、中間提出のプロセスにおいては、構成や文章表現に関してエディターからも具体的な改善点のアドバイスなどを行いました。

授業の最終回では、通年の振り返りと修了課題の発表、森校長とゲストの多田智美さんによる講評を行い、18名が修了しました。

森校長とゲストの多田智美さんによる講評。

修了課題一覧

授業の内容、ゲスト情報、受講生の声などは「思考と技術と対話の学校2017 アニュアルレポート」でご覧いただけます。

<開催概要>
日程:2017年7月8日(ガイダンス)、7月22日、8月5日、8月26日、9月2日、9月16日、10月7日、11月11日、12月9日、12月23日、2018年1月20日(全11回・すべて土曜日)10:15~17:00
会場:ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302 [3331 Arts Chiyoda 3F])ほか
対象:これからアートプロジェクトに関わろうとしている人・すでに現場経験はあるけれど「言葉にする力」を養いたい人
参加費:一般:60,000円 学生:40,000円
定員:30名程度
スクールマネージャー:阿比留ひろみ(一般社団法人ノマドプロダクション)、猪股春香(アートマネージャー/春々堂/株式会社ふくしごと)、関川歩(Art Bridge Institute 事務局長)
エディター:上條桂子(編集者/ライター)、佐藤恵美(編集者/ライター)

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プロジェクトについて