このコンセプトブックでは、TARLウェブサイトのさまざまなコンテンツを多くの方に活用していただくために、そのつかい方や楽しみ方、さらにはウェブサイトの制作・運用にまつわるコラムを紹介しています。
冊子は2か所で中綴じ製本を行い、左側からはウェブサイトの「つかい方」について横書きで読むことができ、右側からはウェブサイトの「つくり方」を振り返った担当者によるコラムを読むことができます。
自分の経験だけで決めるのではない。さまざまな専門性と出会いながらつくることによって、制作プロセスそのものが「事業の輪郭」を確かめる道のりへと変わる。
(ウェブサイトの「スタート地点」に立つ)
目次
つかい方
- ABOUT
- HOW TO USE
- 01 「 プロジェクト」
- 02「 資料室」
- 03「 ひとびと」
- HOW TO ENJOY
- 01 「 キーワード」から探す
- 02「 レポート」を読む
- 03「 実践」を辿る
つくり方
- ウェブサイトの「スタート地点」に立つ
- 届けたい「みんな」とは誰なのか
- 公開後も「未来」について考え続ける
- おわりに
本企画「まず、話してみる。」では、異なる視点を持つ他者と「ともにつくる」こと、そして「わたしたち、それぞれの文化」について考える事業のなかから、アーツカウンシル東京が実施する「手話」や「ろう文化」、「視覚身体言語」に関わる3つの事例を取り上げています。
それぞれの実践者による座談会を実施し、概要とともに冊子としてまとめました。また収録した3つの座談会、および冊子に掲載しているテキスト「はじめに」「おわりに」の内容は映像としても公開しています。
これらの取り組みに共通しているのは、事業の進め方、つくり方から、自分とは異なる他者とともに探求しようとする姿勢です。こうした姿勢は、隣りにいる人々と「まず、話してみる」ことからはじまります。
(はじめに)
目次
- はじめに
- PROJECT 01「アートプロジェクトの担い手のための手話講座」
- ABOUT
- 体制図
- これまでの活動
- 座談会|身体を動かすコミュニケーションを体感する講座づくり
- PROJECT 02「TURN / Creative Well-being Tokyo」
- ABOUT
- 体制図
- これまでの活動
- 座談会|映像制作」を通じた、感覚の異なる他者との出会い
- PROJECT 03「めとてラボ」
- ABOUT
- 体制図
- これまでの活動
- 座談会|「わたし」を起点にするアートプロジェクトをつくる
- おわりに
東京都美術館で行われたクリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー「だれもが文化でつながるサマーセッション2023」の企画のひとつとして、芸術作品を伝えるための情報保障について考える公開研究ラボ「パフォーマンス×ラボ」を実施しました。
この企画は、アーティストのジョイス・ラムによるレクチャーパフォーマンス作品《家族に関する考察のトリロジー》(2021-2022年)に対して、どのように情報保障をつけることができるのかをアーティストと共に実験するというもので、協働パートナーとしてめとてラボが一緒に取り組みました。
本冊子では、その試行錯誤の様子や、サマーセッションでの実践についてまとめています。
そもそも作品や芸術表現は、すべての人が理解できるというものではありません。だからこそ、鑑賞者はそれぞれが持っている思いや感覚を、この作品を通して改めて自ら気づくことがあるはずです。
(p.24)
アートプロジェクトを地域にひらき、活動を豊かにするために重要な役割をもつ「拠点」。その役割は事務所としてだけではなく、新たな企画を実践したり、作品やアーカイブを並べたり、さまざまな人々の出会いをつないだりと、複合的で創造性のある場です。
この映像シリーズでは、都内各所の「拠点」運営に携わるメンバーによる対談を収録しています。それぞれが関わっている拠点の特性を紹介し合いながら、まちとの関係性や場所を維持するための仕組み、日々向き合っている課題、そして拠点を育む可能性について考えます。
目次
仲町の家×藝とスタジオ
収録日:2023年8月9日(水)
出演者:吉田武司(アートアクセスあだち 音まち千住の縁 ディレクター)、青木彬(ファンタジア!ファンタジア! ―生き方がかたちになったまち― ディレクター)
国立本店×くると
収録日:2023年8月10日(木)
出演者:加藤健介(ACKT(アクト/アートセンタークニタチ)広報ディレクター)、飯島知代(HAPPY TURN/神津島 事務局)
長きにわたりさまざまなアートプロジェクトを牽引し、独自の航路を切り開いてきたゲストを迎え、その活動について伺う映像シリーズです。
ナビゲーターは、人と環境の相互作用に焦点をあてながら、社会状況に応答して発生するアートプロジェクトをつぶさに見続けてきた芹沢高志(P3 art and environment 統括ディレクター)、ゲストに迎えるのは、北川フラムさん(アートフロントギャラリー主宰)、小池一子さん(クリエイティブ・ディレクター)、南條史生さん(キュレーター/美術評論家)の3名です。活動を始めたときの時代背景やモチベーション、活動の中で見えてきた変化や現在地など、それぞれの航路を紐解きながら、これからの社会とアートプロジェクトの形を考えます。
アートプロジェクトの担い手のためのプラットフォーム「Tokyo Art Research Lab(TARL)」のウェブサイトです。
TARLで取り組む「プロジェクト」や、そこから生まれた書籍や映像などの「資料」、それらのつくり手となったさまざまな専門性をもつ「ひとびと」の一覧を公開しています。プロジェクトや資料は、アートマネジメントの知見や時代に応答するテーマ、これまでの歩みなどの「キーワード」から検索することができます。
また、TARLを運営する「東京アートポイント計画」の仕組みや、東京都、アーツカウンシル東京、NPOが共催して実施しているアートプロジェクトを紹介しています。
※2022年度にリニューアルした「Tokyo Art Research Lab ウェブサイト」と「東京アートポイント計画 ウェブサイト」の機能を統合し、公開しました。
全盲の美術鑑賞者・白鳥建二さんと、アートエデュケーターの佐藤麻衣子(マイティ)さんによる、会話を中心とした美術鑑賞の方法を「会話型美術鑑賞(しゃべりながら観る)」と名付け、紹介した冊子です。二人のこれまでの活動や、作品を介して、時間と場を共有しながらコミュニケーションをとることの面白さを紹介しています。巻末には、実際に会話型美術鑑賞を行うときのコツや、紙上鑑賞会のための図版も掲載しています。
▶本書のテキストデータは以下よりダウンロードできます。
誰かと一緒に美術館に行くと、その人と近くなる感覚はある。個人的な話が出るだけでなく、時間と場を共有することが大きいのではないだろうか。作品を鑑賞するという得体のしれない共通のテ―マがあると、自然と仲良くなってしまうのかもしれない。
(p.20)
目次
全盲の美術鑑賞って、どういうこと?
はじめて美術館に行ったのは、彼女とのデートでした。
現代美術との出会いが、わたしを変えてくれた。
盲人らしくないことがしたかった。
白鳥さんに作品を説明しても、ほとんど無反応でした。
作品を観た人の印象や思い出を知りたい。
会話しながら観ると、驚きと発見の連続です。
饒舌ではないからこそ、自由に考える隙間がある。
美術館では自分らしくいられる。
「わからない」からこそ楽しい。
しゃべりながら観るのが当たり前!?
なんでしゃべるんだろう? 白鳥建二×佐藤麻衣子
白鳥流 会話型美術鑑賞のすすめ
白鳥流 会話型美術鑑賞をやってみよう!
美術館は温かい場でありたい 逢坂 恵理子(国立新美術館長)
あとがきに代えて 森司(Tokyo Art Research Lab ディレクター)
「ROOM302」は、東京都千代田区のアートセンター・アーツ千代田3331にあった活動拠点です。アーツカウンシル東京が運営し、イベントやレクチャー、展覧会、アーカイブ、打ち合わせ、あるいはさまざまな実験的な活動の舞台となりました。
2023年3月、アーツ千代田3331との契約終了に伴い、惜しまれながらもROOM302の運用に終止符を打ちました。本書では、14年にわたる「ROOM302」のありようを、数々の写真と、各年度の出来事をまとめたテキスト、この場所にゆかりのある人々からの寄稿によって辿ります。
この場所が常に完璧な環境だったわけではなく、整わせ過ぎない場所であったことが共通しているように思います。そしてまた、そうした“しつらえ”によってアートプロジェクトに必要となるコミュニケーションを運営者側に考えさせる役割を果たし続けていたのではないかと感じています。
(p.79)
目次
はじめに(櫻井駿介)
足跡を辿る(大内伸輔)
言葉を編む(鄭禹晨/長島確/瀬尾夏美/工藤安代/鈴木雄介/いわさわたかし/坂本有理/太下義之/齋藤彰英/佐藤慎也)
あとがきにかえて(森司)
ウェブサイト制作のプロセスや、それぞれの段階で押さえておくべき課題、チームで制作に取り組むポイントをまとめたガイドブック『アートプロジェクトのためのウェブサイト制作 コ・クリエイションの手引き』の内容をもとにしたオンライン座談会です。
それぞれの立場からウェブサイト制作に関わる人々が集まり、日頃感じる「もやもや」を持ち寄りながら「誰かと一緒にウェブサイトをつくる」ことについて考えます。
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Tokyo Art Research ウェブサイトの制作プロセスを振り返る座談会記事を公開しています。
本書ではアートプロジェクトのウェブサイト制作について、その一連のプロセスや、それぞれの段階で押さえておくべき課題、チームで制作に取り組むためのポイントをまとめました。以下のワークシートと合わせてご活用ください。
*本書は「ウェブサイトは必要か?」という問いを、ディレクター、デザイナー、エンジニアなど、多様なフィールドで活躍する10名のメンバーと議論した「東京プロジェクトスタディ これからのウェブサイトについて考える」をきっかけに制作されました。
▶刊行記念オンライン座談会の動画はこちら
「誰かと一緒にウェブサイトをつくるために必要なことはなんだろう?」YouTube再生リスト
プロジェクトオーナーが一方的にアイデアを押し付けるのではなく、エンジニアがすべてを突っぱねるのでもなく、不可侵に感じている互いの境界線をすこし曖昧にして、みんなで学びながら・前向きにチームでつくることが、成功のポイントとなるのです。
(p.3)
もくじ
Stage 1 俯瞰して確かめる
アートプロジェクト系のウェブサイトの分類を捉えよう
ウェブサイト制作での役割分担を共有しよう
ウェブサイト制作の流れを確認しよう
MAP
Stage 2 状況を整理する
ウェブサイトをつくる前にチームでKPTを確認しよう
ユーザー視点で情報発信するために「ペルソナ」をつくろう
届けたい人へ届けるために「カスタマージャーニー」をつくろう
予算・スケジュール・制作体制等を確認しよう
ウェブサイト制作のツール選びはみんなが挫折しないものを選ぼう
Stage 3 伝え方を考える
表現・伝え方のアイデアを考える。プロジェクトの個性をどう表現する?
導線・構成を検討する。ウェブサイトの構成を伝えよう
デザインを検討する。見栄えと使いやすさの優先順位を考えよう
アクセシビリティを検討する。いろんな立場や視点から考えよう
システムを構築する。技術に関する共通言語を手に入れよう
Stage 4 ウェブサイトを運用する
運営方法を検討する。リアルな運用のイメージをつかもう
継続する方法を考える。ユーザーとの「接点」を連続的に捉えよう
ワークシート(付録)のダウンロード
ダウンロードはこちらから。
このPDFデータは、冊子本体のQRコードからダウンロードできるワークシートです。それぞれのトピックに応じて項目を書き出し、ウェブサイト制作に役立てていただけたら幸いです。
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