Tokyo Art Research Lab ウェブサイト(2022年度〜)

アートプロジェクトの担い手のためのプラットフォーム「Tokyo Art Research Lab(TARL)」のウェブサイトです。

このウェブサイトでは、TARLで取り組む「プロジェクト」や、そこから生まれた書籍や映像などの「資料」、それらのつくり手となったさまざまな専門性をもつ「ひとびと」の一覧を公開しています。プロジェクトと資料は、アートマネジメントの知見や時代に応答するテーマ、これまでの歩みなどの「キーワード」から検索することができます。

はじめのシート[配信編・収録編]

配信収録講座では、機材の操作方法に関するレクチャーだけでなく、映像コンテンツ制作の際に生じるコミュニケーションの必要性について取り上げました。はじめのシート[配信編・収録編]は、企画を立ち上げ実施するまでに必要なチェックポイントを確認できるツールとして制作しました。以下の資料解説や、講座レポートと合わせてご活用ください。

※ ウェブサイトからダウンロードを行い、エクセルでの使用を推奨します。プルダウン(項目の選択)はダウンロードするまでお使いになれません。
※ エクセルが使えない場合、Googleが提供しているスプレッドシート等でもひらくことができます。
※ PDF版を印刷し、筆記具等で記入して使うこともできます。

▶ 講座のレポートはこちら
「アートプロジェクトの担い手のための配信・収録講座」レポート【前編】
「アートプロジェクトの担い手のための配信・収録講座」レポート【後編】

資料解説

ここでは、ツールに関する解説/映像コンテンツの制作手順や考え方をご紹介します。

映像コンテンツ(ライブ配信・収録配信等)の制作に向けた段取り

「対面イベント」「収録配信イベント」「ライブ配信イベント」は、それぞれ得意なことが異なります。手段を検討する前に、まずは制作コンテンツの《実施主旨の優先順位》を考え、それに適した手段を検討します。流れとしては、以下を想定してみるといいでしょう。

  • 主旨の優先順位検討
  • 手段の検討(ライブ配信・収録配信・対面イベント)
  • コンテンツ概要と会場状況の確認
  • 規模の確認
  • 運営メンバー構成の検討
  • スケジュールの検討

また、優先順位の検討・確認を通してイベントの骨格を視覚化することで、コンテンツ制作に関わる内部スタッフだけでなく、外部委託者との円滑なイメージ共有を行なうことができます。

企画の主旨を踏まえ、優先順位を考える

企画をつくる際に優先する項目として、例えば以下の1〜7などが考えられます。

  1. 詳細な情報伝達
  2. アーカイブ性
  3. 広域性
  4. 社会状況に応じた即時性・即効性
  5. 視聴者の参加性(相互性・共同作業)
  6. ライブ感
  7. 専門性

優先したい項目に応じて、相性の良い実施手段を検討していきます。例えば1〜3を優先したいのであれば「収録配信」が向いており、3〜6であれば「ライブ配信」が、5〜7であれば「対面イベント」での実施が相性の良い手段となるでしょう。

一方で、それぞれの手段には相性の悪い項目があります。アーカイブ性の高い手段(収録映像)では、ライブ感との相性が良くありません。それを補うために、観客を入れたハイブリッド方式による収録も候補として考えられますが、スタッフ数の増大や現場で必要となるコミュニケーションが複雑化します。また、物理的な問題として登壇者と観客の間にカメラが設置されてしまうなど、会場構成も難しくなります。そのため、ハイブリッド方式ではなく収録方法を工夫してライブ感を補うことをおすすめします。

例えば、収録前に事前アンケートを募集し視聴者の参加性を補う。あるいは、収録会場に少数の鑑賞者役スタッフを入れ、「拍手」や「笑い声」など臨場感を感じさせるノイズを含めて収録することにより、ライブ性を補う方法などを検討してみましょう。

会場の条件や、映像コンテンツの概要を定める

実施手段の検討後は、映像コンテンツの概要、使用会場の確認を行いましょう。例えば、予め確認すべき項目として以下をあげることができるでしょう。

  • コンテンツに関する確認項目:
    実施日と準備期間/広報期間/内容/コンテンツの長さ・本数/視聴料の有無/使用プラットフォーム/遠隔登壇者の有無/観客の有無
  • 会場に関する確認項目:
    室内もしくは屋外/周辺の音環境(騒音具合:幹線道路・駅・空調)/会場の広さ/照明環境(明るさや会場照明の種類)/ネット環境の有無/LANケーブル使用の可否/ネット回線速度

また、事前に映像コンテンツを公開するプラットフォームの特性も確認しましょう。視聴料の有無や映像の質(解像度やクリアさ)によって使用できるプラットフォームが変わります。

会場確認においては、抜け落ちやすい項目として「周辺の音環境」や「照明環境」があります。そうした情報(映像におけるノイズ)は現場にいる時には気付きにくいものです。ぜひ、会場確認の際にはスマートフォンなどを使って数分間動画を撮影し、映像を客観的に確認するようにしましょう。そうした環境や条件などを踏まえ、マイクの種類や補助照明の検討を行います。

企画規模をまとめ、共有できるようにする

以上を踏まえ「はじめのシート[配信編・収録編]」に企画内容をまとめ、実施規模を確認します。シートにまとめることで確認項目の漏れや、外部委託スタッフとのミーティングを円滑に行いながら、必要なスタッフ数や機材構成を検討することができます。企画の準備状況に応じて変更や追加項目が出た場合は適宜修正を加え、現場の運営を安心・安全に進めるためのコミュニケーションツールとして活用していただければ幸いです。

目次
  • 説明(シートの使い方)
  • はじめのシート[配信編]
  • はじめのシート[収録編]
  • はじめのシート[配信編]選択項目の参照シート
  • はじめのシート[収録編]選択項目の参照シート
  • アートプロジェクトの運営をひらく、◯◯のことば。[評価の実践編]

    この動画シリーズは、アートプロジェクトの運営に必要な視点として「評価」の考え方について紹介します。実践例として取り上げるのは、足立区を舞台に活動する「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」が市民とともにつくるアートパフォーマンス「Memorial Rebirth 千住」です。

    2021年度には、「Memorial Rebirth 千住」が歩んだ約10年を、絵物語、事業にかかわってきた人の声、そして多様な評価分析の手法でひもとく『アートプロジェクトがつむぐ縁のはなし 大巻伸嗣「Memorial Rebirth 千住」の11年』を発行しました。

    ケーススタディ・ファイル

    本映像では、2011年以降に生まれた多様なアートプロジェクトを取り上げ、どのようにプロジェクトが発生し続いてきたのか、これからどこへ向かおうとしているのかを、実践者が語ります。

    ゲストは、岩井成昭さん(美術家/イミグレーション・ミュージアム・東京 主宰)、滝沢達史さん(美術家)、青木彬さん(インディペンデント・キュレーター/一般社団法人藝と)、アサダワタルさん(文化活動家)、清水チナツさん(インディペンデント・キュレーター/PUMPQUAKES)、中村茜さん(株式会社precog代表取締役)、松本篤さん(NPO法人remoメンバー/AHA!世話人)、キュンチョメ(アートユニット)です。

    アセンブル1 Multicultural Film Making ―ルーツが異なる他者と映画をつくる Multicultural Film Making Archives

    さまざまなルーツをもつ人々が協働し、東京のまちを舞台に1本の映画をつくることを試みたプログラム「アセンブル1|Multicultural Film Making ルーツが異なる他者と映画をつくる」。本書はその活動のプロセスをまとめたものです。
    多様なルーツをもつメンバーが対話やリサーチを重ねて映画制作に取り組み、上映会を迎えるまでを記録したレポートや、移民や多文化を専門とした研究者2名による論考、運営に関わったスタッフの座談会などを英訳付きで収録しています。

    東京は流動的な大都市です。夢を持ってやってきた人がいて、まだ道を探している人もいて、これから次のまちへ出発する人もいて、もちろん既に他の地に移り、過去東京であった出来事を懐かしむ人もいます。あなたも私も、いつか東京と別れる日が来るかもしれません。時間と距離を置いたら、このまちへの思いが変わって、ここでの出会いは人生の重要な糧だと気づくでしょう。私たちが一緒につくりあげた「 ニュー・トーキョー・ツアー」はまさにその物語です。

    このブックでは、そんな映画がどのようにできたのか、活動の記録をお伝えします。このまちで、居場所を探している人、宙ぶらりんな自分で悩んでいる人、ルーツが異なる他者に関心を持つ人にとって変化のきっかけになることを期待しています。

    p.2「はじめに」より
    目次

    はじめに

    レポート#0~3
    メンバーコメント A期
    レポート#4~6
    メンバーコメント B期
    レポート#7~9

    監督&メンバートーク「まちで見つけた自分と他者」
    監督&メンバートーク「映画をつくる前と後 わたしたちの変化」

    『ニュー・トーキョー・ツアー』
    ーこの「まち」の新しい物語をつむいでいくのは誰か ハン・トンヒョン

    わたしたちの「新しいまち」へ
    ー多文化チームの協働による映画づくりプロジェクトの可能性ー 徳永智子

    運営スタッフ座談会

    おわりに

    アートプロジェクトの運営をひらく、◯◯のことば。

    まちなかを舞台にする「アートプロジェクト」には、日々の運営を支えるさまざまなノウハウや事業設計の方法があります。 この動画シリーズでは、そうしたアートプロジェクトの運営に必要な視点や課題について初歩から学ぶために、書籍『東京アートポイント計画が、アートプロジェクトを運営する「事務局」と話すときのことば。の本 <増補版>』からテーマを選び、紹介します。

    アートプロジェクトと社会を紐解く5つの視点

    本映像では、独自の視点から時代を見つめ、活動を展開している5名の実践者に、2011年からいまへと続くこの時代をどのように捉えているのか、これから必要となるものや心得るべきことについて伺います。

    ゲストは、港千尋さん(写真家)、佐藤李青(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)、松田法子さん(建築史・都市史研究者)、若林朋子さん(プロジェクト・コーディネーター/プランナー)、相馬千秋さん(NPO法人芸術公社代表理事/アートプロデューサー)です。この10年を大きく俯瞰し、アートプロジェクトと社会の関係を紐解きます。

    happening.|東京プロジェクトスタディ1 わたしの、あなたの、関わりをほぐす~共在・共創する新たな身体と思考を拓く~

    「スタディ1 |わたしの、あなたの、関わりをほぐす〜共在・共創する新たな身体と思考を拓く〜」は、誰もが誰かの翻訳者であることを前提としながら、自分と異なる認識世界を持つ他者と共在・共創するコミュニケーションについて再考したプログラムです。
    身体性や感覚が異なる者同士が意思を伝えあおうとして生まれた視覚身体言語(手話)、感覚をつなぐ伝達方法としての触手話、点字や手書き文字、音声ガイドなどの多様なコミュニケーションを起点に、一人ひとりの身体と記憶、ことばと感覚にまつわるディスカッションやワークショップ、リサーチを重ねました。
    本書は、そのスタディ1で生まれた実験や実践を紹介し、読者と新たなコミュニケーションを生むための冊子です。

    視覚によらない ひとめぼれについて 考えてみよう

    (本書より)
    目次

    <身体と思考をほぐす世界の捉え方>Workshop
    <感覚や発見を書き記す>Recording notes
    <新しいコミュニケーションの回路をつくる>happening

    ウェブもやもや事典

    ウェブサイトを制作するとき、いろいろな瞬間に「もやっ」とすることはありませんか?

    • Q. 安く良いウェブサイトは作れないものでしょうか?
    • Q. 手間暇かかるならSNSでいいんじゃないですか?
    • Q. 個性的なホームページって使いづらくない?

    などなど。

    『ウェブもやもや事典』では、ウェブ制作にあたっていちいち立ち現れる「モヤッとする疑問」と向き合い、折り合いをつけるためのモノサシを収集・公開しています。

    目次

    1.短期的な評価、長期的な価値
    SNSやウェブマガジンのような「早い情報を扱うメディア」では、短期的に評価される投稿が価値とみなされがちです。ウェブでは、長期的な価値をどのように評価していけばいいのでしょうか。

    2.ウェブと費用と手間
    ウェブサイトをきちんと作って運用すると、たくさんの「費用」と「手間」がかかります。安価に良いウェブサイトは作れないものでしょうか?注意すべき点を紹介します。

    3.アーカイブデザイン
    情報を蓄積するウェブサイトの場合、「どこまで、なにを、どうやって」記録するべきでしょう? アーカイブのデザインの仕方について考えます。

    4.誤配についてのもやもや
    私達が届けたい情報は、届けたい人に届いているのか? 届いたところで読み間違えられていないか? Twitter や Instagram などでは情報の本質的な部分が抜け落ちた状態で伝わり、表層だけでバズったり・炎上したりといったことがしばしば起こります。そういった事態にどのような心持ちで対処すればよいのでしょうか。

    5.人柄や内面や周辺情報の伝え方
    ウェブサイトやECサイトを簡単に構築できるツールが増えています。気軽にウェブを開設できるようになった一方、同じようなサイトが乱立し個性のデータベース化が起こっているように感じます。ウェブサイトで個性や人柄、内面を伝える方法はあるのでしょうか?

    6.かっこよさと実用性
    ウェブデザイナーやプログラマー、そしてクライアントは「かっこいいウェブサイト」が大好きです。リッチなアニメーション、大胆なレイアウト、そういった要素は私達に付加価値をくれるような気がします。さて果たしてユーザにとってそんなサイトは使いやすいのでしょうか? どういったバランスで「かっこよさ」と向き合うべきか考えます。

    7.情報保障とアクセシビリティ
    多様性の時代、ウェブサイトもいろいろな人にひらかれたものにしたいです。ただアクセシビリティの対応はきりがなく大変な労力を要するものです。そこそこ楽をしながら、人に優しいウェブサイトはつくるコツはあるのでしょうか?

    相手から見たときの指文字/自分から見たときの指文字

    視覚身体言語である手話の基礎を学び、体感するのみならず、ろう文化やろう者とのコミュニケーションについて考えるレクチャープログラム「アートプロジェクトの担い手のための手話講座」。
    この指文字一覧表は、基礎編として公開している映像プログラムに続き、手話の学習や、ろう文化を身近に感じていただくための資料として制作されました。

    「相手から見たときの指文字(読み取り用)」と「自分から見たときの指文字」の2種類を公開。
    好きな方をお使いいただけるほか、両面に印刷してその場その時に応じて使い分けることもできます。

    • A4印刷推奨