コロナ禍を経験し、企画づくりでのオンラインの活用は身近なものとなり、いまもなお試行錯誤が続いています。たとえば、対面で続けていたけれど、意外にオンラインでもできた活動もあれば、オンラインではうまく進められずに、対面に戻す場面もあったでしょう。あるいは、企画をまとめるために紙のメディアをつくるのか、映像を撮るのか、ウェブサイトをつかうのかなど、さまざまな方法を選ぶことができるようになりました。
そうしたさまざまな選択肢が広がる現代にあるからこそ、あらためてオンラインならではの「伝えかた」と「残しかた」について足を止めて考えてみます。遠方にいる人とのコミュニケーションのやりかた、ウェブサイトの役割、フィジカルとデジタルでのアーカイブづくり、展覧会や作品を見せる場の変化など視点はさまざま。今回はオンラインでの実践を重ねてきたゲストをお迎えし、オンラインを活用したこれからの活動の広げかたについて、ことばを紡ぎます。
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※2025年3月下旬ごろまでアーカイブを公開します。
質問を募集しています!
オンラインでのコミュニケーションや企画に関する質問を募集します。オンラインの活用方法、ツールの選び方、ウェブサイト運営の課題、映像づくりとライブ配信の使い分けなど切り口は問いません。以下の質問フォームより、気軽にご投稿ください。
※質問の募集は終了しました
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プログラム
16:00~16:20 イントロダクション
「コロナ禍でのアートプロジェクトを振り返る」
「東京アートポイント計画」「Tokyo Art Research Lab」でのオンラインを活用した企画を中心に、そこで感じた可能性、課題について振り返ります。
モデレーター:萩原俊矢(ウェブディレクター)、櫻井駿介(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)
話し手:小山冴子(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)
16:20~16:40 プレゼンテーション
「オンラインをつかった、“伝えかた”と“残しかた”を振り返る」
これまでにゲストが取り組んできたプロジェクトの事例やその制作プロセスを振り返り、そこでの気づきや発見、悩み、大切にしていることを伺います。
話し手:莇貴彦(アートマネージャー、CG-ARTS文化事業部)、明貫紘子(キュレーター、映像ワークショップ合同会社代表)
聞き手:萩原俊矢、櫻井駿介
16:40~17:25 ディスカッション
「これからのコミュニケーション、アーカイブの可能性を探る」
オンラインと対面(フィジカル)の特性をいかした企画での使い分けや、取り入れかたのコツ、文化事業としてかかわりを広げるための考えかたについて議論します。
話し手:萩原俊矢、莇貴彦、明貫紘子、櫻井駿介
17:25~17:35 休憩
17:35~17:55 質疑応答コーナー
17:55~18:00 クロージング
※プログラムは変更になる場合があります。
形式
YouTube でのライブ配信
>配信枠はこちら
参加費
無料 ※手話通訳あり
主催
東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
協力
P3 art and environment
それぞれの文化から考えるウェブサイト制作
Tokyo Art Research Lab(TARL)のウェブサイトでは、デザインやレイアウト、コーディングの状態などについて、障害当事者の方々にレビューを行っていただくことでウェブアクセシビリティの向上に取り組んでいます。かれらは身体・精神障害当事者としての立場からウェブサイトをつかい、機能やビジュアルへのアドバイスや、不安を感じる瞬間・部分を共有するなど、丁寧な視点でウェブサイト制作に伴走する心強い存在です。
一方で、レビューでの指摘は多岐にわたり、決められた条件や環境の中で実装の判断に迷うこともしばしばあります。あるいは、ウェブサイト制作に関するチェックリストやマニュアル制作によって、達成すべき環境づくりが形骸化してしまわないか、あるいは「良い状態」や「良い環境」を一方的に押し付けることにならないかなど、ウェブアクセシビリティへの悩みは尽きません。
そこであらためて、さまざまな環境・文化を背景にした「ユーザー体験の豊かさ」や「心地よさ」を探りながら、そのレポートを公開します。ウェブアクセシビリティをあらためて「わたしたち」の視点の中に捉えることで、新たな言葉を紡ぎます。
社会とアートの関係性を探るトークイベント
「まち」をフィールドに、人々の営みに寄り添い、アートを介して問いを提示するアートプロジェクトを紐解き、最新のテーマを追求するトークイベント。アートプロジェクトに関心を寄せる人々が集い、社会とアートの関係性を探り、新たな「ことば」を紡ぎます。
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スケジュール
2024年12月14日開催
Artpoint Meeting #15 × 港区文化芸術ネットワーク会議 プロジェクトを広げる、“かかわりしろ”のつくりかた
ゲスト:中川佳洋、狭間明日実、松浦千恵
会場:港区立男女平等参画センターリーブラ リーブラホール
2025年1月25日開催
Artpoint Meeting #16 オンラインをつかう、“伝えかた”と“残しかた”
登壇:萩原俊矢、莇貴彦、明貫紘子
形式:YouTubeでのライブ配信(2025年3月下旬までアーカイブ公開)
視聴はこちらから
実践者の視点から10年の軌跡を辿り、新たな時代を思考するための手がかりを探す
この10年で、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。
「新たな航路を切り開く」シリーズでは、2011年以降に生まれたアートプロジェクトと、それらをとりまく社会状況を振り返りながら、これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えていきます。ナビゲーターは、人と環境の相互作用に焦点をあてながら、社会状況に応答して発生するアートプロジェクトをつぶさに見続けてきた芹沢高志さん(P3 art and environment 統括ディレクター)です。
ここでは、2011年以降に生まれたアートプロジェクトを俯瞰し、年表を制作します。同シリーズでのプロジェクト「アートプロジェクトと社会を紐解く5つの視点 」や、「ケーススタディ・ファイル 」、演習ゲストとの対話の中で得た実践者たちの視点も組み込みながら、社会にひらかれ、成長を遂げるものとして更新していきます。年表をつくるなかで、プロジェクト間のつながりや、社会との関係、コミュニティとのかかわりなど、新たな分類が見えてくるはずです。
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進め方
「新たな航路を切り開く」の各プログラムの進行に合わせて、リサーチメンバーで内容を検討しながら年表を制作
2011年以降のアートプロジェクトについての事例を調査
社会的な出来事とアートプロジェクトの連関を検討
10年を俯瞰する年表として事例を精査し、整理
年表から見えてくるトピックを洗い出し、「新しい文脈」の発見
ウェブサイトでの年表の実装方法を検討
ウェブサイトを制作する際のもやもやを共有するためのツールをつくる
現在、世界中にはおよそ18億ものウェブサイトが存在していると推定され、いつの間にかなくてはならない身近な存在になりました。しかし、実際にウェブサイトをつくろうとすると、どこから考えはじめ、誰と、いくらくらいでどうつくるのか、悩みはつきません。SNSによる情報発信が主流となりつつある昨今、そもそもウェブサイトは必要なのでしょうか。
こうしてスタートした2021年度の「これからのWebサイトについて考える」では、編集者、広報担当者、デザイナー、エンジニアなど、さまざまなメンバーがウェブサイトの制作過程に立ち現れる課題についてディスカッションを重ねました。そこで浮かび上がった7つのもやもや――短期的な評価と長期的な価値、ウェブサイトの費用と手間、アーカイブデザイン、誤配、人柄や内面などの周辺情報の伝え方、かっこよさと実用性、情報保障とアクセシビリティ――に対する向き合い方(=指針・モノサシ)を『ウェブもやもや事典 』としてインターネット上にまとめています。
今回はこうしたもやもやを、ウェブサイトの制作チームで共有するためのツールをつくります。進め方に悩みがちなウェブサイトの制作プロセスをまとめるとともに、アートプロジェクトをはじめとした事業設計を見つめ直すガイドマップを目指します。
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進め方
オンラインや対面での制作会議を不定期で開催。
2021年度開催「これからのWebサイトについて考える」参加メンバーとの意見交換。
刊行を記念したオンライン座談会(全5回)の開催。
関連記事
▶オンライン座談会「誰かと一緒にウェブサイトをつくるために必要なことはなんだろう?」
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映像プログラムで学んだ手話をオンラインで実践する
異なる背景をもつ人々が集い、語り合い、ともに活動するアートプロジェクトでは、日々さまざまなやりとりが交わされています。プロジェクトの場や時間をより豊かにしているのはその多様なコミュニケーションである、と言っても過言ではありません。視覚身体言語である「手話」も、そのひとつです。
2020年度から、言語としての手話を学ぶだけでなく、ろう者と聴者のコミュニケーションの違いや「ろう文化」に触れ、それぞれが現場で活かせるコミュニケーション技術や、アクセシビリティへの視点を育む講座を行ってきました。今年度は、手話を体験する(ワークショップ)、手話と出会う(プラクティス)、手話を使い会話する(コミュニケーション)という3ステップの講座を展開します。
今回は、昨年度に公開した「映像プログラム|手話と出会うアートプロジェクトの担い手のための手話講座」を教材に、手話・身体表現ワークショップ講師である河合祐三子さんと手話通訳士の瀬戸口裕子さんとともに、オンラインで手話でのコミュニケーションの基礎を学びます。個人学習を復習しながら、手話で会話をし、ろう者と聴者のコミュニケーションの違いなど、ろう文化にも触れながら学習します。
詳細
スケジュール
9月1日(木)20:00〜21:30
第1回 手話の基礎表現を学ぼう
自己紹介、時間・数字の表現、度合い(強弱の表現)について
9月8日(木)20:00〜21:30
第2回 自分のことを伝えてみよう
NMM(非手指要素)、趣味・嗜好、YES/NOについて
9月15日(木)20:00〜21:30
第3回 仕事のことを伝えてみよう
職業・役割の表現、受付窓口の対応(買う/売る)について
9月22日(木)20:00〜21:30
第4回 CL表現を学ぼう
目で見たままを伝える、さまざまなCL表現について
9月29日(木)20:00〜21:30
第5回 間違いやすいポイントを知ろう
間違いやすい手指のかたち、手話とTPO、ろう者と聴者のコミュニケーションの違いについて
参加費
7,500円
手を取り合い、次を考える、アートプロジェクト事務局の互助会
アートプロジェクトは、企画や広報、経理などを担当する事務局の人々によって支えられています。しかし現場は人手が不足しており、時間がないなかでやり方を模索し、それぞれが悩みを抱えながら活動しているのが多くの現状です。
そこで、2019年度から同じような悩みを抱える「東京アートポイント計画」に参加する団体が集まり、「事務局による事務局のためのジムのような勉強会(通称:ジムジム会)」をひらき、広報やウェブサイト制作などの実務的な課題について共有してきました。
2022年度は、新しく東京アートポイント計画に3つのプロジェクトが参加。そこで東京アートポイント計画の「共催」の仕組みや、アートプロジェクト運営に必要なポイントをあらためて確認し、現場のスキルのボトムアップを目指します。また、手話通訳やUDトークを導入し、アクセシビリティの向上にも取り組みます。
詳細
スケジュール
5月25日(水)
第1回 1年生から6年生が大集合! ジムジム会キックオフ
6月22日(水)
第2回 スタート地点でもあり、帰ってくる場所でもある。事業の「理念」を整理しよう
発表:柏木輝恵(NPO法人シミンズシーズ)
7月27日(水)
第3回 評価の準備運動、評価の下ごしらえ
発表:ファンタジア!ファンタジア!−生き方がかたちになったまち−
9月21日(水)
第4回 「め」と「て」でひろがるコミュニケーション
発表:めとてラボ
12月17日(土)
第5回 歳末学び合い〜解決のヒントはおとなりさんがもっている〜
関連サイト
東京アートポイント計画共催団体
これから求められる外国ルーツの若者に対する支援や仕組みづくりを考える
日本では、多くの在留外国人や外国にルーツをもつ人々が生活しています。なかでも親に連れられて日本にやってきた若者たちが、コミュニティや縁から切り離されずに学んだり、居場所をもったりするには、どうしたらいいでしょうか。
ナビゲーターは、高校生の中退予防やキャリア支援など、外国ルーツの若者たちの可能性を広げるために多角的な活動を行ってきた海老原周子(一般社団法人kuriya代表、通訳)です。その活動は、ワークショップなどだけでなく、定時制高校の設立や、かれらの生きた声を国に届けるための政策提言へとフェーズを変えています。
今回は、kuriyaと縁の深い4名のゲストの活動を紹介しながら、外国ルーツの若者を取り巻く現状や課題を紐解きます。ゲストは、三富章恵さん(NPO法人アーツセンターあきた 事務局長)、香港アートセンターで移民の若者対象の映像ワークショップをソーシャルワーカーとともに行っているTo Yee-lok Tobeさん(マネージャー)、kuriyaユーススタッフのAvinash Ghaleさん(デザイナー/プログラマー)、Okui Lalaさん(ヴィジュアルアーティスト/カルチャーワーカー)です。
また、これまでの活動をまとめた著作『外国ルーツの若者と歩んだ10年』(アーツカウンシル東京、2020年)を参照しながら、これからの社会で必要とされる支援や活動のあり方と、アートプロジェクトの可能性や限界について探ります。
詳細
スケジュール
11月26日(金)20:00〜21:30
第1回 アートプロジェクトの現場から見えてきた状況と課題
ゲスト:三富章恵(NPO法人アーツセンターあきた 事務局長)
多文化共生を目指したアートプロジェクトの実践について
アートプロジェクトを通して見えてきた課題やさまざまな障壁
12月10日(金)20:00〜21:30
第2回 アートプロジェクトの可能性とその限界
ゲスト:To Yee-lok Tobe(マネージャー)
アートプロジェクトの現場で直面した課題とどのように向き合い、動いてきたのか
香港アートセンターの取り組みから得た課題解決へのヒント
12月24日(金)20:00〜21:30
第3回 社会包摂の学びの場~担い手を育てる~
ゲスト: Avinash Ghale(デザイナー/プログラマー)
当事者にとって何が必要とされているのか(アートは必要なのか?)
アートプロジェクトの経験を通して得たこと
外国ルーツの若者たちのための活動において、今後求められる担い手
1月28日(金)20:00〜21:30
第4回 アーティストとともにつくる
ゲスト:Okui Lala(ヴィジュアルアーティスト/カルチャーワーカー)
アーティストとともに展開したアートプロジェクト
外国ルーツの若者たちとの活動における、アーティストのかかわり方について
2月25日(金)20:00〜21:30
第5回 政策提言からアートプロジェクトの現場へ
現場から見えてきた課題と制度的な壁
政策提言の取り組み
アートプロジェクトだからできること
これまでの対話を振り返りつつ、これから求められる活動、アプローチ、仕組みづくりを考える
※第2〜4回は、英語で実施し、日本語字幕付き動画(約90分)を配信
参加費
一般 5,000円/学生3,500円
関連サイト
東京プロジェクトスタディウェブサイト
「そもそもウェブサイトは必要なのか?」という問いを起点に、もやもやに向き合い、ウェブサイトづくりを再考する
2021年現在、世界中にはおよそ18億ものウェブサイトが存在していると推定されています。ウェブサイトは、いつの間にかなくてはならない身近な存在になりました。しかし、実際につくろうとすると、どこから考えはじめ、誰といくらくらいでどうつくるのか、悩みはつきません。さらに、SNSによる情報発信が主流となりつつある昨今、果たしてウェブサイトは最適なメディアなのでしょうか。
そこで今回は「そもそもウェブサイトは必要なのか?」という問いを起点に、ウェブディレクターの萩原俊矢とともに、ウェブサイトが得意なこと、苦手なことを探り、これからの可能性について探求します。ワークショップやディスカッション、国内外の先進的な事例のリサーチ、ゲストによるレクチャーなどを通じて、インターネットの歴史や動向を学び、ユーザーの姿(ペルソナ)やアクセシビリティなどについて考えていきます。これらの経験を通して、参加メンバーが自分の「指針/モノサシ」を獲得し、それぞれの現場にいかしていくことを目指します。
詳細
スケジュール
11月27日(土)10:15〜13:15
第1回 なぜいまウェブサイトについて考えるのか?
ガイダンス、自己紹介、ワークショップ
仕事やプロジェクト、興味・関心について紹介し合う
考えてみたいことや悩みを共有する
オンラインでのコミュニケーションツールを決める
12月18日(土)10:15〜13:15
第2回 あなたのウェブサイトの「ユーザー」とは誰なのか?
ウェブサイトのユーザーについて具体的に想像する
誰が対象となっていて、誰が対象とはならないのか考える
それぞれの興味・関心に合わせてリサーチ
1月22日(土)10:15〜13:15
第3回 リサーチの報告会・勉強会
リサーチ結果の報告会
国内外の参考事例を眺める
ディスカッション、質疑応答
1月26日(水)20:00〜22:00
第4回 ゲストレクチャー:伊敷政英(Cocktailz)
アクセシビリティの観点から、ウェブサイトにおけるエクスクルージョン/インクルージョンについて考える
2月5日(土)10:15〜13:15
第5回 「ユーザー」になりきって情報発信を考えよう&ウェブサイトづくりのお悩み相談会
あなたのプロジェクトとあなたのユーザーが出会う場所を想像しよう
お悩み相談会:ウェブサイトをどうやってつくる?
(例)自分たちでなんとかする場合とプロと一緒につくる場合の違いや進め方、ツールなど
2月19日(土)10:15〜13:15
第6回 自分の目指すウェブサイトのあり方、報告会とディスカッション
スタディを通して見えてきた「自分らしいウェブサイトや、情報発信のあり方」を発表
発表内容についてメンバー間で対話
まとめ
会場
基本はオンライン開催。状況に応じて、ROOM302(3331 Arts Chiyoda 3F[東京都千代田区外神田6-11-14-302])でのオフライン開催を設定する(ただしその際はオンラインも併用しつつ開催予定)
参加費
一般 9,000円/学生6,000円
関連サイト
東京プロジェクトスタディウェブサイト
ナビゲーターメッセージ(萩原俊矢)
インターネットや Web をとりまく状況は、日々猛スピードで変化しています。
1994年、誕生したばかりのYahoo! には、約2万4000件のホームページが手動で登録されていました。それが今では、世界中におよそ18億もの Web サイトが存在していると推定されています (*1)。
それにとどまらず、ソーシャルメディアによって誰もがインターネットに参加できるようになったことで、今では YouTube に1日あたり10億時間分もの映像がアップロードされ(*2)、インスタグラムには1秒間に約1157枚の画像が投稿されているそうです (*3)。
みなさんの存在や活動を、遠く離れた人たちへ伝えるために Web サイトは、きっと今も有用なツールだと思います。権威に頼らず自由に表現ができる数少ないプラットフォームであると考えています。同時に、ただ公開するだけではほとんど誰にも見てもらえない、という厳しい現実もあります。
ひとりの人が一生をかけても見きれないほどの情報がアップロードされ続けている今、私たちはWebサイトづくりとどう向き合うべきなのでしょうか。
この問いに答えがあるのかはわかりません。でも、わたしが日々Webサイトを作る仕事をするなかで考え続けているテーマではあります。
誰に、何を、どう届けるか。そうしたとき、誰に届かないのか。
みなさんがそれぞれのプロジェクトをエモーショナルに進めていく楽しさを大切にしながら、冷静に情報発信を考えられる「指針/モノサシ」を一緒に見つけることができれば、幸いに思います。
アートプロジェクトの現場で使える手話を学ぶ
わたしたちは、他者とどのようにコミュニケーションをとっているのでしょう? 相手の表情や視線、声の温度感、言葉の選び方、身ぶり手ぶり。一度そこに意識を向けてみると、一瞬のうちにさまざまなサインを受け取っていることがわかります。
異なる背景をもつ人々が集い、語り合い、ともに活動するアートプロジェクトでは、日々さまざまなやりとりが交わされています。プロジェクトの場や時間をより豊かにしているのはその多様なコミュニケーションである、と言っても過言ではありません。視覚身体言語である「手話」も、そのひとつです。
この講座は、視覚身体言語「手話」での応対やアートプロジェクトのアクセシビリティ環境を更新していく視点を育成するための手話講座のアドバンス編です。手話・身体表現ワークショップ講師である河合祐三子さんと手話通訳士の瀬戸口裕子さんを迎え、アートプロジェクトの現場でよく交わされる会話をもとに、オンラインでつなぎながらロールプレイングで手話での対話を練習し、実践の場でいかすことを目的としています。実際にろう者をゲストに迎えて、ろう者とのコミュニケーションのポイントも体感しながら学びます。
詳細
スケジュール
A日程|10月16日(土)・10月23日(土)10:00〜15:00
B日程|11月13日(土)・11月20日(土)10:00〜15:00
※どちらも講座内容は同じです。
1日目
10:00〜12:00 アートプロジェクトの現場で使われる手話表現を学ぼう
ガイダンス&自己紹介
アートプロジェクトの現場でよく交わされる会話と手話表現のポイント
(例)事業案内、受付、問い合わせ、注意アナウンス等 ・美術館の道案内「手前」ってどこ?
「ちょっと」の表現
13:00〜15:00 実際に会話を体験しよう
ろう者と聴者の会話の特徴とは?
ローコンテクストとハイコンテクスト、ろう文化を理解しアートプロジェクトの運営にいかそう
2日目
10:00〜12:00 ろう者との会話を体験しよう
会話のシーンを想定して、ろう者とのコミュニケーションを体験する
(例)受付対応、チケット販売、問い合わせ対応等
振り返り
13:00〜15:00 ろうゲストとの会話を体験しよう
会話のシーンを想定して、ろうゲストとのコミュニケーションを体験する
(例)受付対応、チケット販売、問い合わせ対応等
振り返り
まとめ
参加費
各10,000円