歴史を自分ごとに引き寄せる年表を作る|「Tokyo Art Research Lab」年表検証ワークショップ(後編)
執筆者 : 松本ひとみ
2026.03.27
この年表は、このウェブサイトに蓄積されたデータと、個人の活動やそれを取り巻く社会の状況、そしてそれぞれのユーザーの視点をもとに、これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えるきっかけになることを目指したものです。
2022年度より、P3 art and environment(P3)とともに「年表を作る 2011年以降のアートプロジェクトを振り返る」の一環として制作しました。
P3のディレクターである芹沢高志は、この年表の制作について、次のように語ります。
程度の差こそあれ、すべてのアートプロジェクトは時代や社会の状況との応答のなかで生まれてくるものだ。この年表はその応答関係を示唆し、今後切り開かれていくべき新たな航路の参考とするためにTARL「新たな航路を切り開く」プロジェクト内で作成されたものである。
そのため「新たな航路を切り開く」プロジェクトで取り上げたアートプロジェクトを中心に時系列的な整理を行った。 社会的事象に関しては、報道資料や芸術文化関係資料を参照し、その時の時代の空気感を表していたように思われる事象を積極的に取り上げている。
私見では、現在、なんらかのかたちで「居場所」を創出していこうとするプロジェクトが増えているように感じるが、これはある意味、精神的な「難民化」にも対応する動向で、この年表から世界的な難民増加の状況を読み取るとき、通底する応答関係に眼を向けることも可能ではないだろうか?このように、この年表を時代、社会との応答関係のダイナミズムとして俯瞰していって欲しいと思う。
なおこの年表は自分の関心事に合わせて組み換え、表示していくことが可能なので、利用者は自分のアートプロジェクトを構想する際、能動的に活用していっていただければと願っている。
年表には、詳細情報のある「出来事」(白色)と、詳細情報のない「社会的な出来事」(灰色)が時系列に並んでいます。「出来事」の詳細情報には、関連リンクや各項目の公式ウェブサイトからの出展情報、本ウェブサイトに掲載している「ひとびと」「プロジェクト」「資料室」などの関連データが紐づいています。
「出来事」と「社会的な出来事」は、以下の3つを軸としてデータを収集・掲載しています。








