“広報” をやめる/ウェブサイトのつくりかた・つかいかた

2019年9月20日 午前10時。東京アートポイント計画に参加する共催団体9組が、「ジムジム会」の初回に集まりました。ジムジム会とは、「事務局による事務局のためのジムのような勉強会」のこと。新たにスタートした共催団体向けの勉強会です。

2019年度は「届け方・つなぎ方の筋トレ」をテーマに掲げ、全5回を通して、アートプロジェクトの運営にまつわる考え方や方法を身につけていきます。

◼︎イントロダクション:「広く報せる(だけ)」をやめる

今年度、ジムジム会の企画・運営を担うのは、広報コミュニケーション事務所「きてん企画室」です。イントロダクションでは、代表の中田一会から、「PR(Public Relations)」の概念と定義についてお話ししました。「広く報せること」とだけ理解されがちな「広報/PR活動」ですが、その本質は「関係性の構築・維持のマネジメント」です。

一方通行ではなく双方向でやりとりをする、活動目的が伝わるようひとつひとつの企画やメッセージのつながりをバラバラにしない。何よりも、届ける相手を丁寧に想像することが大切だという、「届け方・つなぎ方」の基本を確認しました。

ジムジム会の企画と進行を務めるのは、きてん企画室・中田一会と、アーツカウンシル東京・坂本有理。

イントロダクションの後は、実践発表へ。ジムジム会が目指すのは、各団体からお互いに学び合うことです。そこで初回は「ウェブサイトのつくりかた・つかいかた」をテーマに、「広く報せる」だけではない、アーカイブやコミュニケーションの機能を持つウェブサイトについて、2つのケースを共有しました。

■NPO法人アートフル・アクション「何気ない日常を残すために日報を公開するウェブサイト」

NPO法人アートフル・アクション・荒田詩乃さん(写真左)

最初の発表者は、「小金井アートフル・アクション!」を共催しているNPO法人アートフル・アクション(以下、「アートフル・アクション」)の荒田詩乃さんです。

アートフル・アクションのウェブサイトでは、事務局の日報を各事業に紐づけ、そのまま公開しています。イベントの告知や、アーティストの紹介だけでなく、何気ない日々の出来事や、スタッフのもやもやまでオープンになっているのは、なかなか珍しい形態です。

NPO法人アートフル・アクション ウェブサイト

各スタッフの日報が、日々更新されている。

ウェブサイトを日報型にリニューアルしたのは2017年度。しかし、その形に至るまでは、1年以上の月日がかかりました。デジタルアーカイブの専門家や、アートプロジェクトを研究する大学院生を交えた全14回ものディスカッションを重ねたと言います。大事にしたのは「どんなウェブサイトをつくりたいか」よりも、「団体として、何が大切か。何を残したいのか」。

議論のなかで、あるプロジェクトでの経験や気づきがほかのプロジェクトにもつながっていることだったり、日常の何気ない出来事の積み重ねこそが、大事なのではないかと気づいたそうです。実際、アートフル・アクション事務局長の宮下美穂さんは「日々こそポリシーである」とよく言われているそう。

そうして、「ケーキを食べた」「こどもが熱を出した」といったささやかなことまで公開される、日報型のウェブサイトが誕生したのです。そこには、プロジェクトのヒントになるかもしれない小さな気づきが溢れています。また普段揃って顔をあわせる機会の少ないスタッフ間の情報共有や、新たなアイデアを生むきっかけの場にもなっているそうです。

普段は事務局しか見られないウェブサイトの入力画面も特別に公開。設計の裏側まで詳しく紹介された。

また、日報を書き続けるための工夫として、入力画面の操作をシンプルにしたり、更新画面に書く人に向けたヒントや励ましの言葉が表示されるようになっています。誰かが更新すると自動でメンバーに通知が届く仕組みも。「自分も書かなければ」と触発し合うことがポイントです。

◼Tokyo Art Research Lab 東京プロジェクトスタディ「プロジェクトが生まれる手前の『もやもや』を残すアーカイブサイト」

アーツカウンシル東京・坂本有理。東京アートポイント計画のプログラムオフィサーであり、「Tokyo Art Research Lab 思考と技術と対話の学校」の校長も務めている。

続いての発表は、アーツカウンシル東京が主催する人材育成事業「Tokyo Art Research Lab 思考と技術と対話の学校」の新たなプログラム「東京プロジェクトスタディ」のアーカイブサイトです。プログラム設計を担う、アーツカウンシル東京・坂本有理が発表しました。

「東京プロジェクトスタディ」とは「東京で何か新たなものを『つくる』としたら」という投げかけに対し、ナビゲーターと参加者が「スタディ」を重ね、プロジェクトの核をつくるための実践です。アーカイブサイトでは、昨年度実施された5つのスタディが時系列で追えるようになっています。

アーカイブサイトを楽しむための3つのポイント(アーツカウンシル東京ブログ)

ウェブサイトにアーカイブされているのは、活動日のレポート、問いや気づき、配布物、参考図書、板書、ナビゲーターからの連絡メールなど。坂本はこのアーカイブサイトを「スタディを振り返り、ヒントを得るための『素材庫』のようなもの」だと言います。

このアーカイブサイト構築の難しさは、具体的な活動のある「プロジェクト」ではなく、プロジェクトの手前の構想や試行錯誤そのものを扱っているところです。アウトプットまでのプロセスではなく、「スタディ」そのものの姿を記録し、さらには、複数のスタディが並走する「東京プロジェクトスタディ」全体の動きをみせることを意識しているそうです。

複雑なウェブサイトの発注の仕方や、制作チームとのやりとり、デザイン上のこだわりなど詳細な「つくりかた」をレポート。

必要な素材も、見せ方もわからないまま始まったウェブサイト構築。結局、プログラムの開始時にウェブサイトをつくることは諦め、ウェブディレクターやデザイナー、編集者などの制作チームに現場を見てもらいつつ企画を検討し、終了後につくりこんだそうです。

こういったアーカイブは後からつくることが難しいもの。スタディを進めながら各担当者が資料を残したり、メモ、写真やテキストデータをとったりするなどプロセスの断片を収集することで、昨年度はなんとか素材を残すことができました。今回はwebチームとの検討からはじまり、途中から編集者が加わったかたちでしたが、編集チームには、「声をもっと早くにかけてほしかった」と言われたそうです。座組の設計とタイミングも企画を進めるうえでは重要な検討事項。

ゴールが見えない活動の残し方は、たくさんの試行錯誤が必要だということを感じた発表でした。

■ ディスカッション:日常を残す

ジムジム会の後半は、質疑応答とディスカッションの時間。参加している団体や発表者からは質問がたくさん上がり、議論が交わされました。

  • アートプロジェクトは完成未満のものの集積。そこで何に行き詰まっていたか、どのような問いがあったかなど、言葉になっていないものさえも拾い集めることが大事なのでは
  • どれだけ負荷なくアーカイブできるかが大切
  • アートプロジェクトの本番だけでなくその間の日常をどう残せるか
  • 公開記録はリスクが高いように思えるが、非公開だと続かないというリスクがある
  • アーカイブがしっかりしていると、初めてプロジェクトに参加する人も雰囲気やこれまでの流れがわかるから良い
  • 日常やプロセスを可視化することがなぜ大事なのか、誰にむけてのアーカイブなのかをあらためて考える

今回発表した2つの実践とも、プロジェクトが大事にしていることをとことん突き詰めた結果生まれたものです。ウェブサイトをつくり更新していくことは、情報を「広く報せる」だけでなく、プロジェクトの価値を残し、チーム内のコミュニケーションや次の一歩のための気づきを生み出す効果があることを確認しました。

これで第1回は終了。これからも事務局による事務局のためのトレーニングは続いていきます。

10年を伝えるための101日 「東京アートポイント計画 ことばと本の展覧会」ドキュメントレポート

都内47団体と38件のプロジェクトを実施してきた『東京アートポイント計画』の10周年企画、「東京アートポイント計画 ことばと本の展覧会」。2019年3月2日〜18日の17日間、ROOM302(3331 Arts Chiyoda)で開催しました。本書は、企画の立ち上がりから展覧会に至るまでの試行錯誤を、企画の統括をしたプログラムオフィサーの視点でまとめています。

*本書については、こちらのニュース記事でも詳しくご紹介しています。

もくじ

10年を伝えるための101日

DAY1   2018.12.11 いきなり決まった展覧会企画
DAY4   2018.12.14 最初の仲間は建築家
DAY15  2018.12.25 200冊の本だけで伝わる?
DAY39  2019.1.18 次の仲間はデザイナー
DAY43  2019.1.22 要素はことばと本と写真
DAY44  2019.1.23 最後の仲間はコミュニケーションプランナー
DAY51  2019.1.30 写真の立ち位置
DAY53  2019.2.1 10年本の進行がやばい
DAY57  2019.2.5 ディレクターからの中間試験
DAY59  2019.2.7 10年のことばを絞る
DAY64  2019.2.12 アートを表す25節
DAY67  2019.2.15 実寸大のスタディ
DAY70  2019.2.18 HDDの大海原を捜索!
DAY74  2019.2.22 施工のはじまり
DAY81  2019.3.1 居やすい空間か?
DAY81  2019.3.1 仕上げに本を置く
DAY82  2019.3.2 オープン15分前の完成
DAY84  2019.3.4 10年のことばを背負う
DAY90  2019.3.10 200冊がつないでくれる
DAY98  2019.3.18 再会の機会
DAY101 2019.3.21 プロジェクトは、終わる

文化を織りなしていく営み

家族が聞く 東京の戦争のはなし

家族から戦争体験を聞き、「継承」についての展示と対話の場をつくる

もっとも身近な「家族」という存在。自分が生まれる前の時代や出来事について、語られたことや聞けたことがある一方で、近しい間柄だからこそ話せなかったことや、知りたくても聞けなかったことがあるかもしれません。

今回は、2018年に開催した「部屋しかないところからラボを建てる」の実践編として、家庭内で行われてきた戦争体験の継承について考える展示と対話の場をつくります。東日本大震災以降、仙台を拠点に土地と協働しながら記録をつくる一般社団法人NOOKの瀬尾夏美(アーティスト)、小森はるか(映像作家)、磯崎未菜(アーティスト)が、「部屋しかないところからラボを建てる」の参加メンバーからなる「かたつむり」とともに、第二次世界大戦を経験した祖母の話を息子と孫が聞くための場をつくり、その様子を映像化します。

先の戦争が終わってから74年が経ち、戦争を体験した人々が少なくなっていくことは、体験者の声を介して、世代を超えた語り継ぎの機会がなくなっていくことでもあります。東京大空襲を経験した東京において、戦争体験者の子や孫と企画者が「いまあらためて何を聞きたいか」を話し合い、体験者本人へのインタビューを行うことで、新たな語りの生成の実践と、「家族内継承」という営み自体の検証を行い、これからの時代の「継承」について思考を深めます。

*このプロジェクトは、「厄災に向き合う術(すべ)としてのアート」の一部として実施しました。

詳細

進め方

  • 展覧会づくりに向けた議論
  • 家族間でのインタビューの場づくり
  • 展覧会と関連イベントの企画・制作

 

展覧会

日時:2019年9月19日(木)〜23日(月・祝)13:00~18:00
会場:ROOM302(東京都千代田区外神田 6-11-14-302 [3331 Arts Chiyoda 3F])

 

関連イベント

9月21日(土)14:00〜15:00 ギャラリーツアー
本展企画メンバーが解説を行うツアー。
ナビゲーター:柳河加奈子(かたつむり)、磯崎未菜(NOOK)
定員:15名

15:00〜18:00 公開会議「これからの継承を考える」
本展のテーマとなった出来事の「継承」について、かたつむりとNOOKのメンバーが集い、企画の実践を通して考えたことから、今後の活動について会議する。
定員:15名

9月22日(日)15:00〜17:00 てつがくカフェ

「家族に聞けること、聞けないことってなんだろう?」をテーマに、対話を通してそれぞれの考えを深める。
ファシリテーター:八木まどか(かたつむり)
定員:15名

 

関連サイト

東京プロジェクトスタディウェブサイト

おとのふね

府中エリアを中心としたコミュニティFM放送局ラジオフチューズ87.4MHzで、「Artist Collective Fuchu [ACF]」が届けるラジオ番組です。番組名「おとのふね」は、府中市の地図を船に見立て、チームメンバーにより命名しました。

ゲストには、府中や近隣にお住まいのアーティストや、今後府中に関わってほしいさまざまな活動をしている方をお呼びし、創作のことや府中のこと、アートにまつわる内容を中心に話を伺います。番組後半はサブパーソナリティが地域の展覧会やメンバーの活動を紹介するコーナーをお届けしています。

詳細

放送日時

毎月第1週の火曜日、22:00~22:30
*日時は変更する場合がございます。変更・中止等の最新情報はACF公式Facebookにてご案内いたします

聴取方法

  • ラジオをお持ちの方で府中市か隣接した地域にお住まいの方は FM 87.4MHz で聴取。
  • コミュニティ FM ポータル web「Listen Radio」からインターネットで聴取。
    ※スマートフォン用アプリ「Listen Radio」もあります

過去放送のアーカイブ

ラジオフチューズのPodcastで聴くことができます。

*Apple、Google、SpotifyのPodcastをご利用の方は「おとのふね」または「Artist Collective Fuchu」で検索できます

関連リンク

各回についてACFウェブサイトではレポート記事を更新しています。

Artpoint Meeting Paper Media 第1号

「人に出会う」フリーペーパー『AM/PM(エーエム・ピーエム)ーArtpoint Meeting Paper Mediaー』は、東京アートポイント計画が開催しているトークシリーズ「Artpoint Meeting」の内容をお届けする不定期刊行紙です。アートプロジェクトにまつわるさまざまな視座をもつ人と人が出会うことを目指しています。

第1号は「Artpoint Meeting #08 ー10年の“こだわり”を浴びるー」から、蛇谷りえさん(うかぶLLC共同代表)の話を紹介します。

ジャンルは「伴奏」?! 伴奏型支援バンド物語

ジャンルは「伴奏」?!

復興団地で暮らす方々の合唱に「寄り添い、伴奏する」ために演奏活動を行う。そんな一風変わったバンドが立ち上がりました。

福島県いわき市にある県営復興団地・下神白(しもかじろ)団地で行われているプロジェクト「ラジオ下神白 あのときあのまちの音楽からいまここへ」。団地の住民さんが住んでいたかつてのまちの記憶を、馴染み深い音楽とともに収録するラジオ番組を制作しています。

このプロジェクトと連動して、Tokyo Art Research Lab「研究・開発」プログラムでは、これまで団地住民の方々と交流するなかで集めてきた「メモリーソング」のバック演奏を行う「伴奏型支援バンド」を結成。これから、都内のスタジオで練習を重ね、時には団地住民のもとへ通いながら、活動していきます。12月に団地で行われるクリスマス会に向け、都内では伴奏の練習が、団地では合唱の練習が、並行して進みます。

アセンブル1|厄災に向き合う術(すべ)としてのアート」というプログラムの一環として行われる今回の試みでは、バンド活動を通して、離れた場所での経験・出来事における共有の可能性を探ります。ある特定の場所やコミュニティ、ひとについて思いをはせ、想像し、時には実際に出会うことが蓄積されていくと、バンド活動-選曲や、練習、演出など-にどのような変化や展開が生まれるのか。もしくは逆に、バンド活動を前提とすることで、離れた場所への想像力や関係性はどのようにふくらむのか。約半年間かけ、新たな論点を見出すことや手法づくりを目指し、この実験的な試みを展開していきます。

7月、メンバー募集のオーディションが行われ、「現地に関わりたい」「音楽とコミュニティとを考えたい」など、それぞれに思いをもったメンバーが集まりました。

オーディションの様子。

初回スタジオ入り!

8月9日、都内某所。第1回目のスタジオ練習が行われました。

この日集まったメンバーは、「ラジオ下神白」のプロジェクトディレクターであり、今回のバンドではドラム担当でもあるアサダワタルさんと、キーボード担当の小杉真実さん、ギター担当の池崎浩士さん。事前に伝えられていた「喝采」「青い山脈」「ああ人生に涙あり」の3曲のメモリーソングを、それぞれ楽譜に書き起こしたり、自分なりにアレンジしたりして練習に臨みました。

想像力を養う

練習の合間、メンバーの頭に自然と思い浮かぶのは、伴奏に乗せて歌を歌うことになる住民の皆さんや、今回練習しているメモリーソングを教えてくれた方々。「このテンポじゃ歌いにくいかも」という会話などもはさまれながら、合奏を重ねました。

クリスマス会までにはもう2曲、レパートリーを増やす予定です。練習の合間には、これまでの「ラジオ下神白」の音源を聞き、語られるエピソードとメモリーソングを聴きながら、残りの2曲は何が良いか、などのメンバー会議も行われました。

「伴奏」がメインのこのバンドにとって、合唱チームの歌いやすさや観客の方の聞きごたえはもちろん、何よりその歌にまつわるエピソードと、住人の方の思いが重要となります。「喜んでくれるかなあ」「もう団地は出てしまった方だけど、聴きに来てくれるかなあ」など、伴奏によって起こりそうな色々なことを想像しながら、練習と選曲を行いました。

そんな様子からは、プロジェクトディレクターのアサダさんが今回の活動にあたって語った「『表現』が持ち上げてくれる『想像力』を養うことは、すなわち『わかろうとし続けること』を諦めないこと」ということばが思い起こされます。

音楽という表現で、遠く離れた場所と人に向き合う新しい試みとしてのこのバンド。

目指せ、武道館? 目指せ、CDデビュー?

いいえ、そのようにわかりやすいゴールを目指して進むのが目的なのではなく、団地住民・メンバー同士の出会いや体験を重ねながら、いかに「想像力」が発揮されていくかに挑戦していく試みなのだと思います。今回の練習でも、住民の方々に思いをはせることで、演奏表現や演出の仕方が変わったようでした。

ところで、バンドメンバーは、まだ団地住民の方々に会ったことがありません。今の段階では、声とエピソードと話から、住民の方々を想像しながら練習したりアイデアを出したりするしかありませんでしたが、今後はバンドメンバーも現地を訪ねる予定です。出会ったあとでは、また違った想像力が働くのでしょうか。それはバンド活動に、どんな影響を生むのでしょうか……。

このブログでは引き続き、「伴奏型支援バンド」の様子をお届けしていきます。どうぞお楽しみに!

執筆:岡野恵未子(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー/Tokyo Art Research Lab「研究・開発」プログラム担当)

プラクティス 制作映像

「プラクティス」は、東京都墨田区を舞台にしたアートプロジェクト「ファンタジア!ファンタジア!―生き方がかたちになったまち―」(通称:ファンファン)が蓄積してきた気づきをもとに、まちなかで具体的なアクションを行なうプログラムです。

アーティストや研究者、まちの人々が出会うきっかけを作り、関わる人々それぞれの創造力を持ち寄ることで、見慣れたまちの風景から新しい考え方や価値観を生み出す展覧会やワークショップを開催しています。各種制作映像のほか、各回のレポートには「プラクティス」を実行する中での試行錯誤や葛藤、成果についてを掲載しています。

関連リンク

【新装改訂版】 東南アジアリサーチ紀行―東南アジア9カ国・83カ所のアートスペースを巡る

Art Center Ongoing代表の小川希が、2016年の3か月間、東南アジア9か国を巡り、83か所のインディペンデントなアートスペースをリサーチした旅を記録した書籍の新装改訂版です。東南アジアのスペース情報の更新に加え、その多様なコレクティブのあり方に触発されて立ち上げた「Ongoing Collective」での実践と葛藤、そして可能性について綴られたテキストを新たに収録しました。

*本書の販売は終了いたしました。PDFダウンロードにてお読みいただけます(2022年1月26日)。

もくじ

はじめに

Republic of the Philippines
01 Artery Art Space
02 Green Papaya Art Projects
03 Post
04 98B COLLABoratory
05 Kalye Art Gallery
06 Neo-Angono
07 Project 20
08 Los Otros
09 VOCAS (Victor Oteyza Community Art Space)
10 Ili-likha Artist Village
11 Gallery Orange
12 Kape ALBARAKO
13 Margaha Beach Resort
14 Kapitana Gallery
15 FitStop Bites and Bikes
16 Capricho Art Café
17 Turtle’s Nest

Republic of Indonesia
18 KRACK!
19 KUNCI Cultural Studies Center
20 Ruang MES 56
21 Cemeti Art House
22 Lifepatch
23 Ace House Collective
24 Lir Space
25 Papermoon Puppet Theatre
26 Taring Padi
27 SURVIVE!garage
28 kebun bibi art books coffee
29 Kedai Kebun Forum
30 C2O library&collabtive
31 WAFT Lab
32 Forum Lengteng
33 Serrum
34 ruangrupa
35 Kineruku
36 PLATFORM3
37 Ruang Gerilya
38 Salasar Sunaryo Art Space
39 Tobucil & Klabs
40 Omuniuum

Thailand
41 Chiang Mai Art Conversation(CAC)
42 The Godung
43 Gallery Seescape
44 Angkrit Gallery
45 Art Bridge Chiang Rai
46 Ne’na Contemporary Art Space
47 The Land Foundation
48 Pongnoi Community Art Space
49 Maa in Soi
50 Lyla Gallery
51 Documentary Arts Asia
52 Ung Shop Gallery Film.
53 The Reading Room Bangkok
54 Speedy Grandma

Lao People’s Democratic Republic
55 i:cat gallery

Republic of the Union of Myanmar
56 New Zero Art Space
57 Studio Square-Thailand

Thailand
58 Baan Noorg Collaborative Arts&Culture
59 Tentacles

Republic of Singapore
60 Post-Museum
61 Grey Project

Malaysia
62 Kelab Bangsar Utama
63 Rumah Titi
64 Findars 無限發掘
65 HOM Art Trans
66 Live Fact
67 REAL WORKS
68 Lostgens’ Contemporary Art Space
69 Rumah Api

Socialist Republic of Viet Nam
70 Dia Project
71 GiantStep Urban Art Gallery
72 Sàn Art
73 The Factory Contemporary Arts Center
74 Zero Station
75 New Space Arts Foundation
76 Nhà Sàn Collective
77 Six Space
78 Manzi
79 Heritage Space

Kingdom of Cambodia
80 SA SA BASSAC
81 JavaArts
82 Sa Sa Art Projects
83 The 1961 Coworking and Art Space

おわりに
「おわりに」の「つづきに」