Artpoint Meeting #14 わたしたちの“拠点” をつくる:ひらきかた と つづけかた

地域の日常のなかで活動するアートプロジェクトにとって、拠点を構えることは、さまざまな人たちが“かかわり”づくりをするための推進力になります。いろんな人たちが手をかけることで拠点をつくっていくこと。その場に人が集まって、一緒に手を動かし、何気ない会話を交わすことから、新たな企画のアイディアが生まれてくること。企画を仕掛けることで、また新たなかかわりがつくられていくこと。そうして拠点はかかわる人たちにとって、“わたしたち”のものとして育まれていきます。

一方で、そうした拠点づくりは、なかなか一筋縄ではいきません。拠点をつくる側とつかう側の垣根を、ゆるやかに越えていくような拠点づくりは、どうすれば可能なのでしょうか? そのために拠点を、どうひらき、つづけていくのか?今回は、それぞれに試行錯誤を重ねながら、拠点づくりに携わってきたゲストをお迎えし、議論をします。

プログラム

14:00~14:20 オープニング「わたしたちの“拠点”をつくる―東京アートポイント計画の取り組みから」

話し手:櫻井駿介(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)

14:20~15:00 クロストーク「地域のなかで、拠点をひらく」

NPO法人アーツセンターあきたは、2018年に秋田公立美術大学の社会連携を担う組織として設立。県立美術館をリニューアルした「秋田市文化創造館」をはじめ、複数の拠点運営に携わっています。東京都神津島で2018年に始動した「HAPPY TURN/神津島」では、島の空き家をプロジェクトメンバーで改修した「くると」を運営しています。どちらも拠点に訪れる人たちが“新たな活動をつくること”を後押ししているのが特徴。そうした場を“ひらく”ために、どんな試行錯誤を重ねているのか?それぞれの実践から見えた可能性や課題についてことばを交わします。

話し手:三富章恵(NPO法人アーツセンターあきた 事務局長)、飯島知代(HAPPY TURN/神津島 事務局)、聞き手:櫻井駿介

15:00~15:10 休憩

15:10~15:50 インタビュー「C.A.P.は、どう続けてきたのか?―30年の歩みをきく」

1994年にアーティストを中心に立ち上がったC.A.P.[芸術と計画会議]。C.A.P.は神戸市の旧神戸移住センターを拠点とし、1999年に実験的活用をはじめ、NPO法人化、市の指定管理者になるなど運営手法を変えながら、現在まで活動を継続してきました。これまで、どんな紆余曲折があったのか?じっくりとお話を伺い、拠点を“つづけること”のヒントを探ります。
※ トーク内では『CAP HOUSE~芸術の実験~』(コネクタテレビ、2006年、字幕つき)を上映します。

話し手:下田展久(C.A.P.[芸術と計画会議] ディレクター)、聞き手:佐藤李青(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)

15:50~16:50 ディスカッション

話し手:三富章恵、飯島知代、下田展久、モデレーター:佐藤李青

16:50~17:00 クロージング

※ プログラムは変更になることがございます。

参加費

無料 ※手話通訳あり

定員

70名(事前申込制)

申込方法

開催日前日までに、こちらのウェブフォームよりお申し込みください。

※定員になり次第、申し込みを締め切ります。
※お預かりした個人情報は、本事業の運営及びお知らせのみに使用します。

登壇者プロフィール


三富章恵(NPO法人アーツセンターあきた 事務局長)
静岡県生まれ。大学で途上国支援を勉強した後、2006年より、独立行政法人国際交流基金に勤務し、東京およびマニラ(フィリピン)で、芸術文化交流、海外における日本語教育の普及事業等を担当。一般財団法人教育支援グローバル基金を経て、2018年4月より現職。秋田市文化創造館の立ち上げや施設運営、秋田公立美術大学の社会連携事業のコーディネーションに従事している。


飯島知代(HAPPY TURN/神津島 事務局)
栃木県宇都宮市出身。神奈川県の公立小学校の教員として4年間勤務後、世界一周27か国を旅する。帰国後、神津島の海の家スタッフを経て、2018年より東京アートポイント計画の一環である「HAPPY TURN/神津島」の事務局として企画・運営に携わる。2019年に活動拠点「くると」の運用を開始。一般社団法人シマクラス神津島理事。


下田展久(C.A.P.[芸術と計画会議] ディレクター)
1979年にアルファレコードよりアルバム「ムーンダンサー」でレコードデビュー。神戸ポートアイランドのジーベックホールの設立準備に参加し、プロデュースを担当。1997年にアクト・コウベ・ジャパンで事務局を担当。1996年にC.A.P.[芸術と計画会議]メンバーとなり、2002年に会社を退職し、CAP HOUSEプロジェクトに専従。2015年から2023年6月までC.A.P.の理事長を務める。

お問い合わせ

公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
事業部事業調整課 事業調整係
TEL:03-6256-8435(平日10:00~18:00)
E-mail:info-ap@artscouncil-tokyo.jp

Artpoint Meeting #13 災害の“間”をたがやす

「Artpoint Meeting」は、「まち」をフィールドに、人々の営みに寄り添い、アートを介して問いを提示するアートプロジェクトを紐解き、最新のテーマを追求するトークイベントです。アートプロジェクトに関心を寄せる人々が集い、社会とアートの関係性を探り、新たな「ことば」を紡ぎます。

今回のテーマは「災害の“間”をたがやす」。世界的な気候危機のなかで、わたしたちは多発する自然災害の“間”に生きているともいえます。いつ起こるかわからない災害への準備をすること、万が一、被災をしたときに、できる限り被害を小さくし、立ち上がるための力をつけておくことが、日々の生活のなかでは求められています。
日常のなかで、地域の文化についてことばを交わすことや、ともに手を動かすこと、表現を介して過去の災害や各地の出来事に想いを馳せることは、災害にかかわるひとつの方法となりうるのではないでしょうか?

Artpoint Meeting #13では、トークや映像上映を通して、ゲストとともに議論を深めます。

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日時:2023年10月22日(日)14:00~17:00(開場 13:30)

開催場所:東京都現代美術館 講堂 [東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)]

参加費:無料 ※手話通訳あり

定員:100名(事前申込制)

▶ 詳細・お申し込みは「アーツカウンシル東京 ウェブサイト」をご覧ください。