ALTERNATIVE ASIA PLATFORM

近年、東南アジアを中心としたアートプロジェクトの担い手のネットワークづくりが盛んになってきました。主に個人を介して形成されたネットワークを広く共有していくことは、現場の国際化にとって、ますます重要なものとなっています。

本プログラムでは、Art Center Ongoingの小川さんを中心に形成されてきた東南アジアのインディペンデントな拠点やオルタナティブな活動のネットワークをもとに、情報のプラットフォーム形成を試みます。またテキストは英訳も行うことで、各地の現場の担い手の双方向のネットワーク形成を目指します。

TERATOTERA DOCUMENT 2016

JR中央線の高円寺・吉祥寺・国分寺という「3つの寺」をつなぐ地域で展開しているアートプロジェクト『TERATOTERA(テラトテラ)』。2016年度は東小金井の高架下を舞台とした音楽・パフォーマンスライブを皮切りに、暮らしとアートをテーマにした武蔵境でのトークイベント、西荻窪では複数の店舗を会場とした映像祭、三鷹ではまち全体を使った大規模展覧会「TERATOTERA祭り」を開催。こうしたアートイベントと並行して、アーティストやキュレーターに向けた英語のレクチャーや、アートプロジェクトのノウハウを学べる連続講座も実施。東南アジアからアーティストを招聘し滞在制作をサポートをする新プロジェクト「TERATOSEA(テラトセア)」も始動しました。

TERATOTERAでは、企画の草案から運営までTERAKKO(テラッコ)と呼ばれるボランティアスタッフがその中心的な役割を担っています。本書のほとんどは、テラッコたちの言葉によって構成されています。

もくじ

TERATOTERAについて

はじめに
年間スケジュール

SOUND FES.

暮らすアート

西荻映像祭

TERATOTERA祭り

TERATOSEA
作家プロフィール
アンケート集計

TERAKKOの感想

アートプロジェクトの0123

TERA English

おわりに

芸術祭ノート

港千尋(著述家/写真家)が、あいちトリエンナーレ2016 芸術監督を務めた経験を踏まえ、その思考と知見を書き下ろしました。これからのつくり手たちが、芸術祭のあり方やつくり方を議論することを目指した一冊です。

目次
  • 1章 プロキシミティの窓
  • 2章 スタイルを変える
  • 3章 マイクロヒストリーの発見
  • 4章 縁のなかのアーキテクト
  • 5章 リアセンブリングの実験
  • 6章 紙の共和国
  • 7章 風景を知る
  • 英訳:Window of Proximity
  • 資料:芸術祭関連年表

思考と技術と対話の学校 基礎プログラム3 [対話編] 2016 プレイパーク・パーティーを考える日

「思考と技術と対話の学校 基礎プログラム3[対話編]」から生まれたドキュメントブックです。2016年度に実施した「対話編」は、アーティストユニット・Nadegata Instant Party、スクールマネージャーとともに、チームでプロジェクトを実施する際の対話力を磨くプログラムです。

本書では、実践プログラムとして行ったプレゼンテーション&トークイベント「プレイパーク・パーティーを考える日」の当日の様子と、それに至るまでのプロセスをまとめました。

もくじ

思考と技術と対話の学校 基礎プログラム3「対話編」について

プレイパーク・パーティーを考える日
アートミーティング
上野こども遊園地 西村眞一さんとの対話日記
受講生(+basics3)・参加アーティスト・運営メンバー紹介
「プレイパーク・パーティーを考える日」を終えて
基礎プログラム3「対話編」を終えて

資料編:活動ログと主なトピック

思考と技術と対話の学校 基礎プログラム2 [技術編] 2016 アートプロジェクトの現場で使える27の技術

「思考と技術と対話の学校 基礎プログラム2[技術編]」の授業をもとに制作した一冊です。授業の企画運営を担うスクールマネージャーが、ゲスト講師によるレクチャーや演習、グループワークのなかから「アートプロジェクト運営の技術」として捉えた27の技術を収録しています。

もくじ

アートプロジェクト運営をより豊かにするための「技術」
まえがき

chapter1 はじめる
01 自分の現在地をつかむ
02 自身の立ち位置を把握する
03 チームをつくる
04 会議を設計する
05 コンセプトを立てる、タイトルをつける
06 チームでアイデアを膨らませる
07 メンバー同士の共通言語を獲得する

chapter2 うごかす
08 リサーチから企画を深める
09 伝わる企画書を書く
10 資金を集める
11 助成金の申請書を作成する
12 プロジェクトをプレゼンする
13 1分で活動を伝える
14 プロジェクトを形に落とし込む
15 クリエイティブな広報計画を立てる

chapter3 ふかめる
16 受信力を高める
17 ことばを磨く
18 聞く力を磨く
19 論理的思考を鍛える
20 多様なままを受け入れる場づくり
21 地域の場をつくる
22 コミュニティをつくる

chapter4 のこす
23 評価検証につながる記録を残す
24 活動を未来へ残す
25 日々の活動を記録する
26 映像を依頼する
27 ドキュメントを編集する

付録 ワークシート
Special Lecture アートプロジェクトの続け方と終わり方 芹沢高志
Student’s Episode
2016年度 思考と技術と対話の学校 基礎プログラム2〔技術編〕 講座一覧
ゲスト講師プロフィール
著者プロフィール

あとがき

思考と技術と対話の学校 基礎プログラム1 [思考編]「思考を深める/想像を広げる」講義録 2016

アートプロジェクトを動かす力を身につける「思考と技術と対話の学校」基礎プログラム1[思考編]の講義録です。

もくじ

アジアを巡るオルタナティヴな実践―表現と拠点/コレクティヴの未来
ゲスト:岩井 優(美術家)×江上賢一郎(アート・アクティビズム研究/写真家)
モデレーター:小川希(TERATOTERAディレクター/Art Center Ongoing代表)

場所の感覚―場から生み出すプロジェクト
ゲスト:遠山昇司(映画監督/プロデューサー)×松田法子(建築史・都市史研究者/京都府立大学専任講師)
モデレーター:芹沢高志(P3 art and environment 統括ディレクター)

生と死をめぐる表現―イメージ、ことば、ふるまい
ゲスト:金 菱清(東北学院大学 教養学部地域構想学科教授、博士〔社会学〕)×菅原直樹(奈義町アート・デザイン・ディレクター/俳優/介護福祉士)
モデレーター:石幡 愛(としまアートステーション構想事務局長/一般社団法人オノコロ)

公共空間をつくる/つかう―公と私のあいだの場所
ゲスト:アサダワタル(文化活動家/アーティスト/大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員)×小野田泰明(東北大学大学院 都市・建築学専攻 教授/同 災害科学国際研究所 教授)
モデレーター:佐藤慎也(日本大学教授/建築家)

音/音楽のバックグラウンド―芸術のなりかた/つくりかた
ゲスト:朝比奈尚行(音楽家/演出家/俳優)×渡辺 裕(聴覚文化論・音楽社会史/東京大学教授)
モデレーター:長島 確(ドラマトゥルク/翻訳家)

越境の作法―セクシャリティと表現
ゲスト:川口隆夫(ダンサー/パフォーマー)×山田創平(社会学者/京都精華大学人文学部総合人文学科長・准教授)
モデレーター:大澤寅雄(ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室/文化生態観察)

思考と技術と対話の学校 基礎プログラム1 [思考編]「仕事を知る」講義録 2016

アートプロジェクトを動かす力を身につける「思考と技術と対話の学校」基礎プログラム1[思考編]の講義録です。

もくじ

アートNPO事務局の仕事―行政、市民、場をつなぐ
宮下美穂(NPO法人アートフル・アクション 事務局長)

コミュニティアートの実践例
藤原ちから(批評家、編集者、BricolaQ主宰)

アートとまちづくりをつなぐ広報の仕事
立石沙織(認定NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター 広報)

立ち上げから評価・検証までを見据えたプロジェクト運営
小林瑠音(文化政策研究者)

展覧会・芸術祭運営の現場を生き抜くためのスキル
細川麻沙美(プロジェクト・コーディネーター)

アートプロジェクトでの地域との関わり方
林 曉甫(NPO法人インビジブル マネージング・ディレクター)

領域を横断するアートの仕事
古原彩乃(アートコーディネーター)

思考と技術と対話の学校 2016 基礎プログラムアニュアルレポート

アートプロジェクトを動かす力を身につける「思考と技術と対話の学校」の2016年度の取り組みをまとめたアニュアルレポートです。

もくじ

現場に立つ受講生の姿 森 司

思考と技術と対話の学校とは

思考編(2016年度)
技術編(2016年度)
対話編(2016年度)

受講生インタビュー
3年間の学びを終えて 坂本有理
Tokyo Art Research Lab WEB
図書室

Traveling Research Laboratory 2016

フィールドワークをベースとした作品を制作・発表しているアーティスト、mamoruと下道基行が中心となり結成した「旅するリサーチ・ラボラトリー」が、日本各地を旅しながら、フィールドワーク的手法とアウトプットの実践について様々な表現者へインタビューを行い、フィールドワークと表現の可能性について検証したプロジェクト「旅するリサーチ・ラボラトリー -フィールドワークと表現Ⅲ-」から生まれた、1枚のポストカードと、地図、活動を振り返ったテキストをまとめたキットです。

プロジェクト3年目となる2016年度の旅の地は、東京・竹芝港から1000km、24時間の航海の先に位置する小笠原諸島。独自のクレオール的多様性、「Nodus(接点、結び目、もつれ、難曲)」を含んだ小笠原にて、ゲストのリサーチ・ディレクターを迎え、複数のリサーチャーによるそれぞれの視点と考察の違い、それらが接触・交換する時に生まれる化学反応を観察・記録することに取り組みました。

目次

ポストカード11枚(印刷版のみ)
地図ポスター(裏面:3年間の活動を振り返った対談形式のテキスト)

旅するリサーチラボラトリーって何?
旅するリサーチの始まり ―1年目の話
リサーチを、どう記録するのか? ―1年目の話
リサーチを、どう記述するのか? ―2年目の話
新しい報告会 ―ライブはライブで― 再び1年目
ライブを、どう記述するのか?
ライブ ―ライブ―ライブ、3年目の話
空間と時間の接続方法
全てを記録(しようと)する
4年目の始まり、の話

[小笠原リサーチメンバー]
リサーチャー|mamoru(サウンドアーティスト)下道基行(美術作家/写真家)EAT&ART TARO(アーティスト)
ディレクター|森司(Tokyo Art Research Lab ディレクター)
記録|川瀬一絵(写真家)
コーディネーター|淺井 聖