本書は、視覚身体言語と音声書記言語の特性によって変化するコミュニケーション表現や思考について、手話通訳という存在・役割に着目し、「間」に立つものの視点やつたえ方、受け取り方、読み取りの技術を通して「つたえる、つたえあう」について、改めて捉え直そうとするものです。
コミュニケーションについて手話通訳の視点から解きほぐそうとするパートとそれらの内容と連動する「Communication Card 」、手話通訳者・翻訳者による座談会やコラム、筆者・和田夏実がナビゲーターとして携わった「東京プロジェクトスタディ1|共在する身体と思考を巡って─東京で他者と出会うために─」(2020年度)での実践の中で得た気づきなどで構成しています。
※本書は、2020年度「アセンブル4|伝える・わかるを考える Interpret○▲□」の取り組みをもとに制作いたしました。
目次
はじめに
本書の構成
もくじ
わたしの世界
受け取るわたし
関係性の中で
視覚身体言語と音声書記言語を行き来する
それぞれの言語の中でコミュニケーションを発明する
言語と思考のあいだでゆらぐ
東京プロジェクトスタディ1
コラム:イタコに似た仕事
コラム:伝える
おわりに