自分のアートプロジェクトをつくる 2022

自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトをつくる力を身につける

この10年で、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。

「自分のアートプロジェクトをつくる」では、アートプロジェクトの立ち上げやディレクションに関心のある方を対象に、ゼミ形式の演習を行います。状況に対してどのような問題意識をもち、どのようにアクションしていけるのかを、アーティストやナビゲーターとのディスカッション、参加者同士のワークを通して深めます。ゲストアーティストは、目 [mé] (現代アートチーム)、濱口竜介さん(映画監督/脚本家)、小森はるか+瀬尾夏美(アートユニット)。自分のなかから生まれる問いをつかまえ、アートプロジェクトを構想し、動かしていくための力を身につけます。

詳細

スケジュール

9月3日(土)10:00~15:00
第1回 イントロダクションと自己紹介

  • イントロダクション
  • アートプロジェクトの考え方についてのレクチャー
  • 自己紹介

9月17日(土)10:00~15:00
第2回 プレゼンテーションとディスカッション

  • 芹沢高志によるプレゼンテーション
  • ディスカッション
  • 自分のなかの問いを見つめる

10月1日(土)10:00~15:00
第3回 構想発表

  • 問いからアクションへ
  • プロジェクトの初期構想をプレゼンテーション
  • フィードバック

10月15日(土)10:00~15:00
第4回 プレゼンテーションとディスカッション

  • 目 [mé]によるプレゼンテーション
  • ディスカッション

10月29日(土)10:00~15:00
第5回 中間発表

  • 構想中のプロジェクトの中間プレゼンテーション
  • フィードバック/ディスカッション
  • プロジェクトを深める

11月12日(土)10:00~15:00
第6回 プレゼンテーションとディスカッション

  • 濱口竜介によるプレゼンテーション
  • ディスカッション

11月26日(土)10:00~15:00
第7回 プレゼンテーションとディスカッション

  • 小森はるか+瀬尾夏美によるプレゼンテーション
  • ディスカッション

12月10日(土)10:00~16:00
第8回 最終プレゼンテーション

  • 自分のアートプロジェクトをプレゼンテーション
  • 講評(芹沢高志、森司)
  • これからのアートプロジェクトについて

会場

3331 Arts Chiyoda 3F ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302)

参加費

32,000円

お申し込みはこちら

※参加者募集は終了いたしました。

アートプロジェクトの運営をひらく、◯◯のことば

「ことば」を手がかりに、現場を運営する視点を初歩から学ぶ

アートプロジェクトの「事務局」は、プロジェクトの環境を整え、動かし、育てる重要な役割を担います。活動には欠かせない存在にもかかわらず、あまり表舞台には出てこないため、その日々の業務はなかなか想像しづらいかもしれません。

そうした観点から、事務局が日々直面する業務や状況にかかわる言葉を取り上げたのが、書籍『東京アートポイント計画が、アートプロジェクトを運営する「事務局」と話すときのことば。の本 <増補版>』(アーツカウンシル東京、2020年)です。この本を囲んで語り合うことで共通言語をつくり、運営を助け、自分たちの活動の価値の言語化するためのツールとなっています。

今回の映像では、普段からアートプロジェクトの中間支援を行っているアーツカウンシル東京のプログラムオフィサー4名が、運営に必要な視点や課題について、この書籍から「ことば」を選び、紹介します。また、具体的な事例を参考に運営手法を学ぶ「実践編」では、2021年度まで東京アートポイント計画が共催していた『アートアクセスあだち音まち千住の縁』によるプロジェクト「Memorial Rebirth 千住」を事例に、アートプロジェクトの評価について取り上げます。

第1回 「事務局3人組」で動く。
第3回 「企画の4点セット」を準備しよう。
第5回 「広報のデザイン」を考える。
第7回 「評価への準備」からはじめよう。
第2回 「会議の3点セット」を揃えよう。
第4回 「関わりしろ」を増やそう。
第6回 「活動拠点」を見つけよう。
第8回 「ネーミング」を工夫しよう。
第9回 「情報共有」を心がける。
第10回 「第3コーナー」を駆け抜けるには?
第11回 「句読点を打つ」ことを考える。 
第12回 「決め方を決める」には?
第13回 「リスクを考える」とは?
第14回 「ドキュメント」にまとめよう。
実践編
「Memorial Rebirth 千住」とアートプロジェクトの評価
実践編
「メモリーバックアップ」としてのロジックモデル
実践編
アンケート調査から読み解く Memorial Rebirth 千住 の価値
実践編
「評価」を活用してアートプロジェクトを運営する

Webサイトの価値や在り方を考える 制作チームでウェブサイトをともに考えるためのガイドマップづくり

ウェブサイトを制作する際のもやもやを共有するためのツールをつくる

現在、世界中にはおよそ18億ものウェブサイトが存在していると推定され、いつの間にかなくてはならない身近な存在になりました。しかし、実際にウェブサイトをつくろうとすると、どこから考えはじめ、誰と、いくらくらいでどうつくるのか、悩みはつきません。SNSによる情報発信が主流となりつつある昨今、そもそもウェブサイトは必要なのでしょうか。

こうしてスタートした2021年度の「これからのWebサイトについて考える」では、編集者、広報担当者、デザイナー、エンジニアなど、さまざまなメンバーがウェブサイトの制作過程に立ち現れる課題についてディスカッションを重ねました。そこで浮かび上がった7つのもやもや――短期的な評価と長期的な価値、ウェブサイトの費用と手間、アーカイブデザイン、誤配、人柄や内面などの周辺情報の伝え方、かっこよさと実用性、情報保障とアクセシビリティ――に対する向き合い方(=指針・モノサシ)を『ウェブもやもや事典』としてインターネット上にまとめています。

今回はこうしたもやもやを、ウェブサイトの制作チームで共有するためのツールをつくります。進め方に悩みがちなウェブサイトの制作プロセスをまとめるとともに、アートプロジェクトをはじめとした事業設計を見つめ直すガイドマップを目指します。

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進め方

  • オンラインや対面での制作会議を不定期で開催。
  • 2021年度開催「これからのWebサイトについて考える」参加メンバーとの意見交換。
  • 刊行を記念したオンライン座談会(全5回)の開催。

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▶オンライン座談会「誰かと一緒にウェブサイトをつくるために必要なことはなんだろう?」