ろう者の感覚を知る、手話を体験する
執筆者 : 木村和博
2022.08.29
異なる背景をもつ人々が集い、語り合い、ともに活動するアートプロジェクトでは、日々さまざまなやりとりが交わされています。プロジェクトの場や時間をより豊かにしているのはその多様なコミュニケーションである、と言っても過言ではありません。視覚身体言語である「手話」も、そのひとつです。
2020年度から、言語としての手話を学ぶだけでなく、ろう者と聴者のコミュニケーションの違いや「ろう文化」に触れ、それぞれが現場で活かせるコミュニケーション技術や、アクセシビリティへの視点を育む講座を行ってきました。今年度は、手話を体験する(ワークショップ)、手話と出会う(プラクティス)、手話を使い会話する(コミュニケーション)という3ステップの講座を展開します。
今回は、全身を使ってろう者の感覚を学び、手話を体験してみるワークショップ形式の講座を対面で行います。手話・身体表現ワークショップ講師である河合祐三子さんと手話通訳士の瀬戸口裕子さんとともに、まずは、視界の広さや動体視力などのろう者の感覚を体感し、発話に頼らないコミュニケーションの姿勢を身につけることを目指します。「目で見る言語」である手話を体得していくための柔軟体操のような、初心者向けの講座です。
ボールを使ったワークショップなどで、指差しに慣れよう
連想ゲームや伝言ゲームなどで、遊びながら伝え合うことを体感しよう
指示や質問を目で受け取って身体で答えてみよう
ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302[3331 Arts Chiyoda 3F])ほか
6,000円