伴奏型支援バンド/「ラジオ下神白」

福島の復興公営住宅の住民さんの、思い出の曲を奏でるバンドメンバー募集!

アーツカウンシル東京では、2011年7月から東京アートポイント計画の手法を使った被災地支援事業「Art Support Tohoku-Tokyo(ASTT)」を行ってきました。その一環で、2016年からアサダワタルさん(文化活動家)を中心に、福島県復興公営団地・下神白(しもかじろ)団地に暮らす住民さんに、まちの思い出とメモリーソングについて話を聞き、それをラジオ番組風のCDに編集し、団地内限定で200世帯へ一軒一軒届けるプロジェクト「ラジオ下神白」を行っています。

今回は、住民さんたちの「メモリーソング」のバック演奏をする「伴走型支援バンド」のメンバーを募集します! 団地を訪問し、メモリーソングとエピソードを聞き、都内のスタジオで練習。2020年3月までに住民さんの合唱を支えるバンドになることを目指します。

遠く離れた土地で、音楽を通じて一人ひとりの「わたし」と出会い、かかわっていくことは可能なのか。東京にいながら、東北の災禍とのかかわり方を探ります。

*このプロジェクトは、「厄災に向き合う術(すべ)としてのアート」の一部として実施しました。

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スケジュール

  • 7月下旬に都内でメンバー顔合わせ
  • 8月に団地への最初の訪問
  • 月1回、都内でスタジオ練習
  • 団地集会場で開催するクリスマス会にて、初演予定

参加資格

  • ギター、ベース、キーボード、管楽器などの演奏経験が多少なりともあること(ただし、技術は問いません)
  • 福島県いわき市内の復興公営住宅に通えること(1泊2日を3回程度)
  • 都内で定期的にスタジオ練習ができること(平日夜や土日に、月1回3時間程度)
  • 懐メロに関心があること
  • 性別や年齢不問

東京アートポイント計画の10年史(仮)制作プロジェクト

プログラムオフィサーの中間支援の知見をまとめる

2009年度に始動した「東京アートポイント計画」の10年を振り返る「年史」を制作します。過去の実績を伝えるだけでなく、10年で獲得した中間支援の知見を、どのように広く共有していくのか。自らをケーススタディとして、中間支援の担い手であるプログラムオフィサーの知見を言語化することが目的です。

文化事業が社会に向き合い、体制や仕組みを整え、日常に根づくには時間がかかります。先行事例や過去の資料を検証し、関係者へのインタビューを通して、これからの文化を生み出していく人々が参照できる書籍を目指します。

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進め方

  • 目的、現状の課題、目指すことなどの確認
  • 広報計画・スケジュールなど整理
  • 先行事例調査
  • これまでの企画書・議事録などを精読
  • 関係者インタビュー
  • 企画
  • 原稿執筆、編集、デザイン、印刷
  • 流通経路の調整
  • 広報

Tokyo Art Research Lab 2010-2017 実績調査

事業成果を調査し、複数年にわたる文化事業の成果指標を探る

複数年にわたる文化事業の成果を調査・検証するとき、どのような観点が大切なのでしょうか。今回は、2010年度に始動した人材育成事業「Tokyo Art Research Lab(TARL)」の8年間の取り組みを、事業の結果(アウトプット)、成果(アウトカム)、波及効果(インパクト)の3つを軸に調査検証を行います。

研究メンバーは、調査等を通してアートと社会の橋渡しを行っているNPO法人アートNPOリンクの大澤寅雄さん(ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室/文化生態観察)と吉澤弥生さん(社会学者)です。 この調査を通じて、TARLと同じように複数年にわたる文化事業において定量・定性の両面から成果をどのように捉えるべきなのか、そのあり方を議論します。

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進め方

  • Tokyo Art Research Labの事業実績の分析(プロジェクト数、プログラム数、参加者数、ゲスト講師数、発行物数)
  • 主な事業関係者8名に対するヒアリング
  • 「思考と技術と対話の学校」の受講生に対するアンケート調査
  • 調査結果と8か年の成果についての議論

 

関連資料

『東京アートポイント計画 2009-2016 実績調査と報告』

メディア/レターの届け方(2018)

多種多様なドキュメントブックの「届け方」をデザインする

近年、各地で増加するアートプロジェクトでは、毎回さまざまなかたちの報告書やドキュメントブックが発行されています。ただし、それらの発行物は、書店販売などの一般流通に乗らないものも多いため、制作だけでなく「届ける」ところまでを設計することが必要です。東京アートポイント計画も、毎年度末にその年の事業の成果物をまとめて関係者に送付しています。

多種多様な形態で、それぞれ異なる目的をもつドキュメントブックを、どのように届ければ手に取ってくれたり、効果的に活用したりしてもらえるのか? 資料の流通に適したデザインとは何か?

そこで、2016年度から川村格夫さん(デザイナー)とともに、さまざまな発行物をまとめる「メディア/レターの届け方」をデザインするプロジェクトを行っています。東京アートポイント計画が取り組む4事業22冊の発行物を、どのように送るのが効果的か。受け取る人のことを想像しながら、パッケージデザインや同封するレターを開発します。

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進め方

  • 同封する発行物の仕様を確認する
  • 発送する箱の仕様や梱包方法の検討
  • 発送までの作業行程の設計
  • パッケージと同封するレターのデザイン・制作

地域と文化と制度の研究会

「災害」における文化的なアプローチについて議論を深める

アートプロジェクトは、日々現場で変化を繰り返しています。そこに伴走する中間支援もまた、あるべき機能や課題、論点を抽出し、定期的に検証する機会を設ける必要があるのではないでしょうか。

この研究会では、共通のテーマや似た属性をもつアートプロジェクトの中間支援の担い手が集まり、プログラムオフィサーやゲストを交えて意見交換を行います。横断的な交流のなかで洗い出された現場の課題から、中間支援のあり方を見直すのが目的。メンバーは、小川智紀さん(認定NPO法人STスポット横浜 理事長)、田中真実さん(認定NPO法人STスポット横浜事務局長)、戸舘正史さん(松山ブンカ・ラボ ディレクター)です。

今回のテーマは、文化事業として取り組むべきトピックのひとつである「災害」。阪神・淡路大震災の手記を編んできた高森順子さん(阪神大震災を記録しつづける会事務局長)から、これまで活動してきたなかで起きた団体の変化や、活動の終わり方について伺います。

*このプログラムは、「研究会プログラム」の一部として開催しました。

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進め方

  • アートプロジェクトの中間支援についてのトピックを検討する
  • 研究会の開催、論点の抽出

アートプロジェクトの「言葉」に関するメディア開発:メディア/レターの届け方(2017)

近年、日本各地で増加するアートプロジェクトにおいては、その実施プロセスや成果等を可視化し、広く共有する目的で様々な形態の報告書やドキュメントブックなどが発行されています。それらの発行物は、書店販売など一般流通に乗らないものも多いため、制作だけでなく「届ける」ところまでを設計することが必要となります。

またドキュメントブックは、ひとつひとつのプログラムのみならず、それを生み出した母体となる団体やプロジェクトの理念や文脈が込められています。複数のプログラムを抱える活動において、そこに通底する価値を広く社会に伝えることは重要です。

本プログラムではアートプロジェクトから生まれた「言葉」(報告書やドキュメントブックなどの発行物)の届け方の手法を研究・開発します。昨年度に引き続き、今年度はアーツカウンシル東京の取り組みから「東京アートポイント計画」「Tokyo Art Research Lab」「Art Support Tohoku-Tokyo(東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業)」を取り上げ、その発行物を届けるためのメディア開発(パッケージ及びレター)を行います。冊子を届けるだけでなく、事業のアウトプット(発行物)とアウトカム(成果)の関係性を可視化することを目指します。

旅するリサーチ・ラボラトリーⅣ -フィールドワークと表現(2017)

近年、アートの現場において、リサーチをもとにした作品やプロジェクトが多く見受けられます。「旅するリサーチ・ラボラトリー」は特に他分野でも広く取り入れられているフィールドワーク的実践に着目し、ジャンルを問わず興味深いフィールドワークとアウトプットをされている様々なリサーチャー、各地の資料館、 美術館などを訪ね、リサーチ手法、アウトプットやそれらにまつわる作法に関するグループリサーチを2014年度からスタートしました。2014年度は山口から東京、2015年度は三重から北海道、2016年は小笠原諸島へ、ラボ自体が「旅」をしながらリサーチを重ねています。

プロジェクト最終年度となる2017年度は、これまでに重ねてきたフィールドワーク、リサーチ、アウトプットに関わる多様な経験を振返り、そのエッセンスを多くの人と共有するメディアづくりに取り組みます。アーティストによるリサーチの可能性や、観察・記録の手法、アウトプットの表現方法など、「フィールドワークと表現」をめぐる新たな思考と実践を提示することを目指します。

アートプロジェクトのつかまえかた:評価の視点/検証の手法

Tokyo Art Research Lab 研究開発では、これまでの取り組みから評価の実践の材料となる調査検証等の活動や、アートプロジェクトにおける新たな評価軸の必要性を議論してきました。本事業では、その評価の視点や検証の手法を実践者、評価や調査の専門家と連携することから検証することを行います。

※本プログラムは「第3コーナーのつくりかた:編集・記録・アーカイブ」「地域と文化と制度の研究会」と連動し、展開します。

地域と文化と制度の研究会

地域と文化にかかわる中間支援の機能を議論する

地域とアートに触れる文化事業に、どのような方法が有効だろうか――。

地域と文化にかかわる中間支援の実践的な「機能」を議論するための研究会。いま、どのような中間支援の役割が必要なのか? どう新たな人や活動と出会い、事業をはじめるのか? どう事業に伴走するのか? どのように事業の価値を記述し、共有していくのか? 現場で直面する課題の数々を、全国各地の実践や知見に照らし合わせ、よりよい中間支援のあり方を議論します。

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スケジュール

準備会 認定NPO法人STスポット横浜について
小川智紀・田中真実(認定NPO法人STスポット横浜)

第1回 アーツコミッション・ヨコハマ(ACY)について
ゲスト:杉崎栄介(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団、
広報ACYグループ担当リーダー、プログラム・オフィサー)

第2回 静岡県文化プログラムについて
ゲスト:鈴木一郎太(株式会社大と小とレフ取締役)

第3回 プログラムオフィサーの仕事について
ゲスト:鈴木祐司(公益財団法人地域創造基金さなぶり)、若林朋子(プロジェクト・コーディネーター/プランナー)

第4回 これまでの議論の振り返り

第5回 公開研究会「アートとコミュニティを巡って(1):イギリスの経験から」
ゲスト:小林瑠音(文化政策研究者/神戸大学大学院博士後期課程)

第6回 公開研究会「アートとコミュニティを巡って(2):アーティストの視点から」
ゲスト:深澤孝史(美術家)

※本プログラムは「第3コーナーのつくりかた:編集・記録・アーカイブ」「アートプロジェクトのつかまえかた:評価の視点/記述の方法」と連動し、展開します。

「第3コーナー」のつくりかた:記録・編集・アーカイブ

――「プロジェクトの運営を競技場のトラック1周にたとえるならば、準備から実施までが、ちょうどトラック半周の第2コーナーといえるだろう。そして、第3コーナー以降は、記録や調査をもとに活動を振り返り、その成果を関係者へ報告し、検証・評価する段階である。プロジェクトを持続的に展開するためには、この第3コーナー以降が重要だ」
『東京アートポイント計画が、アートプロジェクトを運営する「事務局」と話すときのことば。の本<増補版>』アーツカウンシル東京、2017年、68頁より)

「第3コーナー」(記録・編集・アーカイブ)の実践として、2018年度に事業実施から10年目を迎える東京アートポイント計画を事例に『10年史(仮)』の企画編集、記録の整理やアーカイブ構築の準備を進めます。これらの作業を通して、Tokyo Art Research Lab研究・開発が積み重ねてきた知見の再検証を試みます。

Tokyo Art Research Lab 研究・開発では『アートプロジェクトの運営ガイドライン(運用版)』の「ブレインストーミング→企画・準備・実施→報告・検証・評価」という運営サイクルの見方にのっとりながら、「企画・準備・実施」と「報告・検証・評価」の間にあるアーカイブや記録、調査に重点的に取り組んできました。


『アート・アーカイブの便利帖ーアート・プロジェクトをアーカイブするために知りたいこと』
『地域におけるアートプロジェクトのインパクトリサーチ 「莇平の事例研究」活動記録と検証報告 概要版』
『記録と調査のプロジェクト『船は種』に関する活動記録と検証報告』

また、記録を活用し、実践の価値を広く共有するための言葉の編集方法や、メディアの届け方も検討してきました。これらの知見を活用し、本プログラムを実施します。


アートプロジェクトの「言葉」を編む
アートプロジェクトの「言葉」に関するメディア開発:メディア/レターの届け方

※本プログラムは「アートプロジェクトのつかまえかた:評価の視点/検証の手法」「地域と文化と制度の研究会」と連動し、展開します。