社会とアートの関係性を探るトークイベント
「まち」をフィールドに、人々の営みに寄り添い、アートを介して問いを提示するアートプロジェクトを紐解き、最新のテーマを追求するトークイベント。アートプロジェクトに関心を寄せる人々が集い、社会とアートの関係性を探り、新たな「ことば」を紡ぎます。
2018年度は、アートプロジェクトならではの拠点づくりのアプローチや、創造的なメディアのつかいかたについて議論を深めます。
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スケジュール
2018年7月29日開催
Artpoint Meeting #06 プロジェクトを育てる「活動拠点」のつくりかた
2019年1月26日開催
Artpoint Meeting #07 プロジェクトを拡げる「メディア」のつかいかた
- ゲスト:森若奈、中田一会
- 会場:東京文化会館 4階 大会議室
プログラムオフィサーの中間支援の知見をまとめる
2009年度に始動した「東京アートポイント計画」の10年を振り返る「年史」を制作します。過去の実績を伝えるだけでなく、10年で獲得した中間支援の知見を、どのように広く共有していくのか。自らをケーススタディとして、中間支援の担い手であるプログラムオフィサーの知見を言語化することが目的です。
文化事業が社会に向き合い、体制や仕組みを整え、日常に根づくには時間がかかります。先行事例や過去の資料を検証し、関係者へのインタビューを通して、これからの文化を生み出していく人々が参照できる書籍を目指します。
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進め方
- 目的、現状の課題、目指すことなどの確認
- 広報計画・スケジュールなど整理
- 先行事例調査
- これまでの企画書・議事録などを精読
- 関係者インタビュー
- 企画
- 原稿執筆、編集、デザイン、印刷
- 流通経路の調整
- 広報
事業成果を調査し、複数年にわたる文化事業の成果指標を探る
複数年にわたる文化事業の成果を調査・検証するとき、どのような観点が大切なのでしょうか。今回は、2010年度に始動した人材育成事業「Tokyo Art Research Lab(TARL)」の8年間の取り組みを、事業の結果(アウトプット)、成果(アウトカム)、波及効果(インパクト)の3つを軸に調査検証を行います。
研究メンバーは、調査等を通してアートと社会の橋渡しを行っているNPO法人アートNPOリンクの大澤寅雄さん(ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室/文化生態観察)と吉澤弥生さん(社会学者)です。 この調査を通じて、TARLと同じように複数年にわたる文化事業において定量・定性の両面から成果をどのように捉えるべきなのか、そのあり方を議論します。
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進め方
- Tokyo Art Research Labの事業実績の分析(プロジェクト数、プログラム数、参加者数、ゲスト講師数、発行物数)
- 主な事業関係者8名に対するヒアリング
- 「思考と技術と対話の学校」の受講生に対するアンケート調査
- 調査結果と8か年の成果についての議論
関連資料
『東京アートポイント計画 2009-2016 実績調査と報告』
多種多様なドキュメントブックの「届け方」をデザインする
近年、各地で増加するアートプロジェクトでは、毎回さまざまなかたちの報告書やドキュメントブックが発行されています。ただし、それらの発行物は、書店販売などの一般流通に乗らないものも多いため、制作だけでなく「届ける」ところまでを設計することが必要です。東京アートポイント計画も、毎年度末にその年の事業の成果物をまとめて関係者に送付しています。
多種多様な形態で、それぞれ異なる目的をもつドキュメントブックを、どのように届ければ手に取ってくれたり、効果的に活用したりしてもらえるのか? 資料の流通に適したデザインとは何か?
そこで、2016年度から川村格夫さん(デザイナー)とともに、さまざまな発行物をまとめる「メディア/レターの届け方」をデザインするプロジェクトを行っています。東京アートポイント計画が取り組む4事業22冊の発行物を、どのように送るのが効果的か。受け取る人のことを想像しながら、パッケージデザインや同封するレターを開発します。
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進め方
- 同封する発行物の仕様を確認する
- 発送する箱の仕様や梱包方法の検討
- 発送までの作業行程の設計
- パッケージと同封するレターのデザイン・制作
“東京で何かを「つくる」としたら”という投げかけのもと、様々な表現者の問題意識や追求したいことを出発点にチームを立ち上げ、議論、リサーチ、試作を重ねてきた「東京プロジェクトスタディ」。2018年度にはじまったこのプログラムでは、5組のナビゲーターとともに5つのスタディに取り組みました。
そのなかのひとつ、参加者12名が「東京とは?」「つくるとは?」という問いと向き合い、他者と自分自身との対話を通してて、逡巡しながらも言葉にすることに挑戦し書き上げたエッセイを一冊にまとめました。一人5本ずつ、それぞれがテーマを設定し、ときにはナビゲーターから投げかけられたテーマを糸口に執筆した全60本のエッセイには、「東京でつくる」ということへの思考の鍛錬とその姿勢が表れています。
*本書の一部に誤りがありました。以下の通り、訂正しお詫び申し上げます。
p.93 3段落3行目 (誤)映画館cinema M → (正)映画館kinema M
もくじ
巻頭エッセイ〔東京ステイ日記〕
東京といつまで他人でいられるのか問題/石神夏希
東京プロジェクトスタディ
エッセイ抜粋集(選び手:石神夏希)
スタディ1「東京でつくる」ということ 開催概要
スタディ1「東京でつくる」ということ エッセイ集
『Betweens Passport Initiative(BPI)』は、「移民」(*)の若者たちを、異なる文化をつなぐ社会的資源と捉え、アートプロジェクトを通じた若者たちのエンパワメントを目的とするプロジェクト。写真家・Gottingham(ゴッティンガム)とのコラボレーションによって生まれた本書は、プロジェクト名に掲げられた「Betweens」についてあらためて考えるツールとして制作されました。
*本事業では、多様な国籍・文化を内包し生活する外国人を「移民」と呼んでいます。
もくじ
本書について
はじめに
Betweensの可能性を未来につなげるために 海老原周子
1章 作品
そこにいる場所―クリシュナ Gottingham
通り道―クリシュナ Gottingham
2章 資料
作品解説
映画『subash』あらすじ/登場人物
3章 ストーリー
映画『subash』と私 Avinash Ghale
若者の壁、家族滞在と閉ざされる進路 角田 仁
ふつうのにほんじんのはなし 佐藤李青
補章 論考
「一瞬」を呼び込む「儀式」としての写真 井高久美子
後記
Betweensとの出会いの終わりに―編集後記に代えて 坂田太郎
作品リスト/プロフィール/謝辞
NPO法人 場所と物語が『東京ステイ』プロジェクトを通じて実験・開発した、まちを体験するプログラム「ピルグリム―日常の巡礼」。東京で生きる人々が、東京の日常と、旅人のように出会い直すことをテーマに、都内各所にて実験と進化を重ねてきました。
本誌は、繰り返しプログラムに参加し、自らの「ピルグリム度」すなわち日常と出会い直す技術や身体性を高めるための「訓練」の状況を確認するノートです。5つの指標に分類される全25のアビリティで表した「ピルグリム進歩制度」を用いることで、参加するたびに自分の「ピルグリム度」が上がっていくのを確認できます。仲間と共有して励まし合いながら、楽しく訓練を続けましょう。
もくじ
ピルグリムとは
ピルグリム進歩制度(バッジ・システム)とは
巡礼における25のアビリティ
巡礼における5つの称号
NPO法人 場所と物語とは
STAMP BOOK for PILGRIM