座談会:ミュンスター彫刻プロジェクト2017を振り返る→2027
2018.08.21
1977年に開始したアートイベント「ミュンスター彫刻プロジェクト」は、日本における芸術祭やアートプロジェクトに多くの影響を与えていると言っても過言ではありません。
このプロジェクトでは、居間 theater(パフォーマンスプロジェクト)が、佐藤慎也(建築家)と、来たる2027年の第6回ミュンスター彫刻プロジェクトへの招聘を目指し、美術やパフォーマンスのための場や空間の歴史と変化を辿ります。そして、そのインプットをもとにした試演や実験を、まずはこの東京で行います。
ゲストは、村田真さん(美術ジャーナリスト)、小田原のどかさん(彫刻家/彫刻研究者)、今和泉隆行さん(空想地図作家)。ミュンスターをはじめとするヴェネチア・ビエンナーレやドクメンタといった国際的な芸術祭にかかわる多彩な方々とともに、ミュンスター以前の美術やパフォーマンスの歴史、またミュンスター以後の美術やパフォーマンスの変化を辿ることで、2027年のミュンスターにふさわしいプロジェクトの構造設計を探ります。
ゲスト:村田真 (美術ジャーナリスト)
ゲスト:小田原のどか(彫刻家/彫刻研究者)
ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302 [3331 Arts Chiyoda 3F])
一般30,000円/学生20,000円
作品のための場である美術館や劇場に対し、生活の場である街に作品を置くことには、豊かさとともに難しさが存在します。40年以上前の作品がいまだに街に残るミュンスターでは、「10年おき」という長い間隔で開催されることにより、街と作品との関係が十分に考えられているとともに、作品に時代の変化がはっきりと現れています。次のミュンスターを考えるという馬鹿馬鹿しい問題設定は、目の前にある時代や街に対しても、重要なスタディとなることでしょう。
企画やプロジェクトをやるとき、居間 theaterはよくリサーチをします。
そのリサーチは基本、まじめと遊びがいっしょくたです。自分たちが面白いと思うことを、ときにまじめに、ときにふざけながら、探求したい。今回のスタディも、そんな心意気で進めていけたらと思います。
目指せ、2027! 行こう、ミュンスター!
2017年のミュンスター訪問をきっかけに、ナビゲーターたちが強く抱いた夢を出発点に、東京でスタディを重ねます。芸術祭やアートプロジェクトが全国的に普及し、まちなかで作品と出会うことが珍しいことではなくなってきたいま、あらためて、まちなかでのプロジェクトをつくることについて考えていきます。