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トーキョー・スカルプチャー・プロジェクト 2027年ミュンスターへの旅

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窓際に座った人がピンクの文字で「ON AIR」と表示されたデバイスを顔の前に掲げている風景。窓の向こうには道路があり、車が走ったり、人が歩いたりしている

撮影:加藤甫

コロナ禍の東京で、いま可能なパフォーマンスのかたちを見つけ出す

トーキョー・スカルプチャー・プロジェクトは、10年に1度の芸術祭「ミュンスター・スカルプチャー・プロジェクト」を参照しながら、「彫刻・パフォーマンス」をキーワードに2018年度からはじまりました。その後、2年にわたり「東京彫刻計画」というフィクションの設定を使って、まちなかの公共彫刻についてリサーチすることで「公共」について考えています。

そうしたなか、新型コロナウイルスの感染拡大が起きました。他者や社会に対してどのように接し、どのようにいるか。わたしたちの日々の「パフォーマンス」も、強制的に変化しました。「東京で何かを“つくる”としたら」という問いは、いままで以上に難しいものになったのではないでしょうか。

今回は、ナビゲーターの居間theater(パフォーマンスプジェクト)と佐藤慎也(建築家)とともに、現在の東京で、どのようなパフォーマンスが可能なのか、感染者数や情勢を鑑みつつ、オンラインと対面を織り交ぜて考えます。ゲストアーティストによるワークショップを通じてパフォーマンス・建築・彫刻・映像・サウンドアート・写真など、それぞれのつくり方に触れ、自分の手を動かします。最終的に「検査」をテーマにした小作品「パフォーマンス検査キット」の制作を行うことを目指します。

詳細

スケジュール

9月2日(水)
第1回 オリエンテーションと自己紹介 『トーキョー・スカルプチャー・プロジェクト』に向けて

9月27日(水)
第2回 遠足 すみだ向島EXPO 2020をめぐる

10月18日(日)
第3回 ワークショップ 空想地図をつくりながらつかむ都市のリアリティ

ゲスト:今和泉隆行さん(空想地図作家)

10月23日(金)~10月25日(日)
第4回 ワークショップ 「それ」以外をリサーチして、つくる

ゲスト:トチアキタイヨウ(ダンサー/振付家/演出家)

10月28日(水)
第5回 振り返りとディスカッション 「つくること」への思考を広げる

10月31日(土)~11月7日(土)
第6回 ワークショップ 一方的に音を受け取る「手段」を考える

ゲスト:大和田俊(アーティスト)

11月11日(水)
第7回 振り返りとディスカッション 「問い」をひらく、「トーキョー」を想う

11月14日(土)
合同共有会

12月11日(金)~12月13日(日)
第8回 ワークショップ デートをして、シナリオを書き、上演してみる

ゲスト:友政麻理子(現代美術家/映像作家)

12月16日(水)
第9回 振り返りとディスカッション 「デート」の振り返りと最後のクリエイションに向けて

1月22日(金)~3月7日(日)
第10回 クリエイション 変化する社会状況のなかでつくる

1月31日(日)
合同共有会

3月8日(月)~3月20日(土)
第11回 郵送上演 『パフォーマンス検査(キット)』

4月17日(土)
第12回 上演時間をつなぎあわせるような最後の振り返り

会場

ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302[3331 Arts Chiyoda 3F])ほか

参加費

一般30,000円/学生20,000円

関連サイト

東京プロジェクトスタディウェブサイト

ナビゲーターメッセージ(居間 theater +佐藤慎也)

このスタディは、「ミュンスター・スカルプチャー・プロジェクト」という10年に1度の芸術祭を参照しながら、彫刻・パフォーマンスというキーワードに据えて2018年から始まりました。2年にわたり「東京彫刻計画」というフィクションの設定を使って、街なかの公共彫刻のリサーチをおこなったり、「公共」について、そこから派生して「東京の工事」について考えたりしてきました。

そしてその過程で、パフォーミングアート(舞台芸術)と美術における「パフォーマンス」の境界線が融解していること、一方で、文脈やつくりかた・考えかたの部分では明らかに違いや差があることが、あらためて実感レベルでわかってきました。さて今年度はスタディの軸をどのようにしようかというところ、新型コロナウイルスの感染が拡大してきました。

“東京で何かを「つくる」としたら”。この問いかけは大きすぎて、いま、何かをつくるにも難しい気がします。さらには、昨年度の活動キーワードのひとつだった「公共」ということばも、いまのこの状況下ではやはり捉えきれない。

一方で、外出自粛の状況下では、これまでにあった(けれど見ていなかった、露呈していなかった)さまざまな社会的な問題が、浮き彫りになりました。私たちはあらゆる問題の最中にあって、これから、どのような目線で、何の・誰のために、どのような態度でつくっていくのか。居間 theaterは「パフォーマンスプロジェクト」ですが、じゃあいま、どんなパフォーマンス作品が可能なのだろうか……。

答えはすぐには出ないでしょうが、このプログラムはスタディですから、参加者のみなさんと一緒に試行錯誤を重ねて、考えていきたいと思います。

そしてそのために、今年度は何人かのアーティストにもお力を借ります。いくつかのジャンルのアーティストにお越しいただき、小さいワークをすることで、それぞれのアーティストのつくりかたを垣間見させていただく予定です。

もちろん、過去のスタディに参加していなくても全くかまいません。アーティストが何かをつくる過程を「知って」、自分で実際に手や頭や体を動かしながら、つくることを一緒に「やってみて」、その過程で得たなかでの問い、もやもや、発見などを共有して「考える」。そういう作業をやってみます。

そして、そういう小さい作業の積み重ねが、「東京」で何かを「つくる」ことに繋がると思うのです。

スタディマネージャーメッセージ(大内伸輔+村上愛佳)

パフォーマンスがやりにくい時代。彫刻が攻撃される時代。ナビゲーターたちが2017年にミュンスターで描いた夢は、こんな時代にどのような姿で立ち上がるのでしょうか?

既存のシチュエーションを飛び越えてきたナビゲーターが、変わりつつある東京の風景や人と向き合う姿に同行しましょう。

今回は居間 theaterと佐藤慎也さんに加え、4人のアーティストをゲストに迎えました。5回に渡るワークショップを通して、パフォーマンス・建築・彫刻・映像・サウンドアート・写真などさまざまなメディアに参加者たちは触れていきます。

変わりゆく世界、変わりゆく表現に立ち向かうナビゲーターの強い想いを側で感じ、自身のなかで生まれた新たな問いや発見を深めていきましょう。

東京プロジェクトスタディ紹介映像
スタディ紹介映像

開催方法
オンライン、対面
形式
ゼミ
期間
2020年9月~2021年4月
回数
14回
参加者数
23名

開催年度

東京プロジェクトスタディ シリーズ

アートプロジェクトの現場から外国ルーツの若者の支援について考える

これから求められる外国ルーツの若者に対する支援や仕組みづくりを考える
  • オンライン

これからのウェブサイトについて考える Webサイトは必要か? できること/できないこととその可能性を探る

「そもそもウェブサイトは必要なのか?」という問いを起点に、もやもやに向き合い、ウェブサイトづくりを再考する
  • オンライン

わたしの、あなたの、関わりをほぐす〜共在・共創する新たな身体と思考を拓く〜

異なる感覚をもつ他者との新たなコミュニケーションの回路をひらく
  • オンライン
  • 対面

Cross Way Tokyo 自己変容を通して、背景が異なる他者と関わる

メディアづくりを通して、自分とは異なるルーツをもつ人とかかわる
  • オンライン
  • 対面

共在する身体と思考を巡って 東京で他者と出会うために

非言語のコミュニケーションやその身体性について議論を深める
  • オンライン
  • 対面

‘Home’ in Tokyo 確かさと不確かさの間で生き抜く

東京で‘Home’の感覚を保つ、日々の工夫を映像化する
  • 対面

東京彫刻計画 2027年ミュンスターへの旅

架空の芸術祭を通して、東京における「公共」について考える
  • 対面

続・東京でつくるということ 「わたしとアートプロジェクトとの距離を記述する」

エッセイを書くことを通して「東京でつくる」輪郭を探る
  • 対面

2027年ミュンスターへの旅

ミュンスター彫刻プロジェクト招聘を目指して、まず東京で学び、試みる
  • 対面

部屋しかないところからラボを建てる 知らない誰かの話を聞きに行く、チームで思考する

見知らぬ誰かの話を聞き、「いま知りたいことを、より立体的に知るための技術」の獲得を目指す
  • 対面

「東京でつくる」ということ 前提を問う、ことばにする、自分の芯に気づく

なぜ「東京でつくる」のか。前提を問うなかで思考の軸を捉え直す
  • 対面

自分の足で「あるく みる きく」ために 知ること、表現すること、伝えること、そしてまた知ること(=生きること)

アーティストの現場に触れながら、生きるための支えとしての「表現」を深める
  • 対面

Music For A Space 東京から聴こえてくる音楽

音楽産業と公共空間における音楽、両者が融合する可能性を議論する
  • 対面
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