これからの航路に向けて

これからの時代のアートプロジェクトのかたちを考える

この十数年の間に、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。

Tokyo Art Research Labの一環として2022年からスタートしたシリーズ「新たな航路を切り開く」では、2011年以降に生まれたアートプロジェクトと、それらを取り巻く社会状況を振り返りながら、アートプロジェクト実践者の語りを中心とした映像資料の制作やゼミナール形式の演習の実施、アートプロジェクトと社会を軸とした年表づくり等を通じて、これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えてきました。

本企画では、シリーズ全体をあらためて概観するとともに、tarl.jpのアートプロジェクト年表*の制作プロセスや機能を紹介し、その可能性について議論します。また、各プログラムを進めるなかで見えてきた、社会とアートプロジェクトの連関や変遷、広がりをもとに、これからの時代のアートプロジェクトのかたちと、それを支える学びの場について、ともに考えます。

*最新アップデートは2月20日の予定です

これからの航路に向けて

これからの時代のアートプロジェクトのかたちを考える

この十数年の間に、わたしたちを取り巻く社会状況はめまぐるしく変化しました。これまでの考え方では捉えきれないような状況が次々と発生し、新たに炙り出される課題に応答するように、さまざまなアートプロジェクトが生まれました。しかしこのような状況は、どこかで一区切りつくようなものではなく、わたしたちはこれからもまた新しい状況に出会い、そのたびに自分たちの足元を見直し、生き方を更新する必要に迫られるでしょう。激しく変化し続けるこれからの時代に求められるアートプロジェクトとは、一体どのようなものなのでしょうか。

Tokyo Art Research Labの一環として2022年からスタートしたシリーズ「新たな航路を切り開く」では、2011年以降に生まれたアートプロジェクトと、それらを取り巻く社会状況を振り返りながら、アートプロジェクト実践者の語りを中心とした映像資料の制作やゼミナール形式の演習の実施、アートプロジェクトと社会を軸とした年表づくり等を通じて、これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えてきました。

本企画では、シリーズ全体をあらためて概観するとともに、tarl.jpのアートプロジェクト年表*の制作プロセスや機能を紹介し、その可能性について議論します。また、各プログラムを進めるなかで見えてきた、社会とアートプロジェクトの連関や変遷、広がりをもとに、これからの時代のアートプロジェクトのかたちと、それを支える学びの場について、ともに考えます。
*最新アップデートは2月20日の予定です

詳細

タイムスケジュール

18:30~18:45
オープニング「アートプロジェクトと並走する学びの場:シリーズを振り返る」

  • 話し手:小山冴子(アーツカウンシル東京プログラムオフィサー)

18:45~19:15
セッション1「思考の道具としての年表:その機能と可能性」

ウェブサイト「tarl.jp」上で展開するアートプロジェクト年表のウェブディレクションを手掛けた萩原俊矢さんとともに、年表の特徴や制作のプロセス、オンライン上の可変的な年表であることの可能性について伺います。

  • 話し手:萩原俊矢(ウェブディレクター)
  • 聞き手:櫻井駿介(アーツカウンシル東京プログラムオフィサー)、小山冴子(アーツカウンシル東京プログラムオフィサー)

19:15~19:25 休憩

19:25~20:15
セッション2「これからの航路に向けて」

「新たな航路を切り開く」シリーズのナビゲーターを務めた芹沢高志さんとともに、これまでのアートプロジェクトの変遷や社会との連関関係について考察しながら、これからの時代に求められるアートプロジェクトについて議論を深めます。

  • 話し手:芹沢高志(P3 art and environment 統括ディレクター)、森司(東京アートポイント計画ディレクター)
  • 聞き手:佐藤李青(アーツカウンシル東京プログラムオフィサー)

20:15~20:30 クロージング

会場

アーツカウンシル東京 大会議室
(東京都千代田区九段北4丁目1-28 九段ファーストプレイス5階)

 

参加費

無料

 

オンライン配信は、TARL公式YouTubeチャンネルにて行います。お申し込みは不要です。
※配信用URLは開催1週間前にこのウェブページにてお知らせします。
※会場での参加をご希望の方は、下記よりお申し込みをお願いします。定員になり次第、受け付けを終了します。

さまざまな立場の人々とアートで協働する、先輩団体の背中に学ぶ【ジムジム会 2025 #1 レポート】

東京アートポイント計画に参加する複数のアートプロジェクトの事務局(共催団体)が集い、活動を展開する際の手法や視点を学び合ったり、悩みや課題を共有し合う勉強会「ジムジム会(事務局による事務局のためのジムのような勉強会)」。2025年9月10日、府中市の「LIGHT UP LOBBY」で開催された第1回の様子をレポートします。

ジムジム会は2019年にはじまり、これまで広報、事業評価、チームビルディング、アクセシビリティなど、アートプロジェクト運営におけるさまざまな悩みが議題に上がってきました。6年目となる現在、学び合うテーマにも徐々に奥行きが生まれつつあります。

ACFの新拠点「LIGHT UP LOBBY」に、共催事業3団体を含む総勢約20名が集合しました

2025年9月10日、今年度第1回目のジムジム会が開催されました。今回のテーマは「アートと文化の接点から考える共生や地域との協働」。2023年度まで東京アートポイント計画に在籍していた、いわゆる“卒業団体”のNPO法人アーティスト・コレクティヴ・フチュウ(以下、ACF)の新拠点のドアを叩き、お話をうかがいました。卒業後も、府中市を中心に自治体や企業と連携して、地域の人々や高齢者、障害のある人々など、さまざまな人々が参加できるプロジェクトを精力的に展開しているACF。その実践について、活動紹介と2本のトークセッションから学びました。

アーティスト・コレクティヴ・フチュウの現在地

はじめに、ACF事務局長・新井有佐(あらい・ありさ)さんが現在の活動を紹介しました。2019年から共催団体として活動をスタートして以来「誰もが自由に表現できるまちづくり」を軸に、4年間の共催期間中から地域に根ざしたさまざまなプロジェクトを展開してきたACF。

ACF事務局長の新井有佐さん
LIGHT UP LOBBYの壁面にある棚では、ラッコルタの活動で寄せられたユニークな素材たちやこれまでに制作したドキュメントなどを紹介しています

その活動のひとつが「ラッコルタ-創造素材ラボ-」です。これは、地元企業に不要な部材を提供してもらい、それらを表現のための“創造素材”として再活用する仕組みです。例えば梱包作業で出た段ボールの小片や、洋裁教室で使用していた布、墓石の石材見本などの素材を譲りうけ、アーティストの新たな視点を加えたワークショップを実施し、作品を制作します。普段なら廃棄されてしまう部材が、プログラムのなかで作品として甦る。そうした価値転換のプロセスを提供企業に共有することにより、循環型の仕組みと地域のつながりを発展させてきました。

「仕組みづくりの過程で、多くの人や企業に出会えたのが面白かった」と新井さん。いまも府中市や企業と協働するなかで、ラッコルタで培ったノウハウを応用して共創の輪を広げています。

もうひとつが「おとのふね」。府中のコミュニティFM放送局「ラジオフチューズ」で放送していたラジオプログラムです。府中にゆかりのあるアーティストや、独自の取り組みを実践する地域の方などを招いて「一人ひとりの暮らしや生活のなかに息づくアートや表現」の視点でおしゃべりを届けてきました。

LIGHT UP LOBBYの正面外観。駅直通の連絡通路に面していて、まちを行き交う人々の風景に溶け込んでいました

また、共催事業卒業後、地域に根ざした文化活動を支援したいというスターツコーポレーション株式会社の想いと合致し、新たな活動拠点「LIGHT UP LOBBY」が誕生。これまで共催期間中も拠点を持たないことについて活発に議論をしてきたACFですが、2025年の春より本格稼働をはじめ、コワーキングスペースとしての活用やACFが主催するイベント、ワークショップの会場などになっています。

府中のなかにある「地域資源の再発見とその循環」や「暮らしのなかにあるアートや表現」というローカルな視点からスタートしたACFのプロジェクト。共催開始から約7年の歳月を経た今、これまでの活動をベースにして、自治体や企業のニーズに寄り添うかたちへと各事業を発展できるようになりました。

異なる立場のステークホルダーと手を取り合うことで「日頃の活動では出会えなかった多様な人々とつながりはじめている」と新井さん。活動に厚みと広がりが増してきたと協働の手応えを語り、2つのトークセッションへとバトンを渡しました。

課題として捉えず、日常に浸透させていく。府中市との連携事業から

続いてのトークセッションでは、ACFメンバーの宮川亜弓(みやがわ・あゆみ)さんと府中市 文化生涯学習課の中司愛子(なかつか・あいこ)さんが登壇。アーツカウンシル東京プログラムオフィサー(以下、PO)の大川直志(おおかわ・ただし)を聞き手に、自治体連携の取り組みを紹介しました。

(壇上右から:大川、中司さん、宮川さん)

東京アートポイント計画では2024年度より、自治体に伴走し、文化事業への参加機会の提供を図る「東京都・区市町村連携事業」に取り組んでいます。

その連携自治体のひとつが、東京2025デフリンピックの開催地のひとつに選ばれている府中市でした。共生社会実現にむけた機運が高まるなか、文化事業を推進していきたい一方で、「そもそも誰が共生社会の対象なのか」「どんな手法があるかわからない」といった課題や「文化事業の担い手の声を集めて現状を把握し、これからの施策に活かしたい」というニーズがありました。そこで、同じ府中を拠点に活動していたACFをアーツカウンシル東京が紹介し、2024年度から活動がスタートしていきました。

まずは共生社会に関する声や課題をヒアリングするプログラム「共生社会を聞いて、みる」を実施することに。ここにACFのラジオ番組「おとのふね」のノウハウが生きています。

このプログラムはACFの宮川さんをパーソナリティに据えたラジオ形式で実施。府中市の中心市街地にあるけやき並木通りにテントを設置するなど、市民が気軽に足を運べる場所で行われました。ゲストには、府中市の高野律雄市長、UDフォントを手がける書体デザイナーの高田裕美さん、府中市聴覚障害者協会会長の小野寺敏雄さんなどを招き、公開収録・クローズド収録を織り交ぜながら、それぞれが思い描く“共生”のかたちについて聞きました。

府中市の中司さんはこのプログラムについて「話の内容自体がとても興味深くて、思わず聞き入ってしまいました。ただ、もしこれが講演会のような改まった場だったら、個人的には参加していたかどうかはわかりません。けやき並木通りのように開かれた、ふらっと立ち寄れる場だったからこそ、参加のハードルも下がっていたのだと思います」と、場づくりの重要性を実感したと語りました。

収録当日は、グラフィックレコーディングを導入し、視覚的にも話題を捉えやすくなるよう工夫しました

また、収録したラジオを動画コンテンツとしてアーカイブ化する過程では、字幕などの情報保障のあり方について考える貴重な機会にもなったと中司さん。ACFの宮川さんもそれに続いて、「手話を母語とする小野寺敏雄さんとの収録には手話通訳が入るなど、番組制作のプロセス自体が多くの学びに満ちていた」と振り返りました。

翌2025年度は、「共生社会を聞いて、みる」で得られた手応えをもとに、誰でも参加できるプログラムのかたちを模索しながら「織物BAR in FUCHU」を開催することに。「織物BAR」とは彫刻家・久村卓さんの主宰するワークショップで、カウンターにいる「店主」のレクチャーを受けながら、好きな毛糸や布をオーダーし、各自で手のひらサイズの織物をつくります。ACFではその“府中版”として、LIGHT UP LOBBYにカウンターを設置し、手話通訳を配置し、ろう者の方々も参加できるよう企画しました。

ジムジム会終了後に行われた、ACFのメンバーによる「織物BAR」実演の様子。バーカウンターのような場所で並んで織るなかで、お隣さんと自然な会話やコミュニケーションが生まれます

プログラム初日に訪れたろう者の方が、別の日に友人とともに再訪したり、参加者の一人がそのままカウンターに入って店主役を買って出て、ほかの参加者にレクチャーを始めたりと、プログラムのなかで思わぬ出会いやさまざまな交流が巻き起こる豊かな時間となりました。

本事業で「共生社会」というテーマに取り組んできたなかで、宮川さんは「課題として構えるよりも、アートの力で日常にどれだけ浸透させていけるかが大切だと感じました。今後も連携の機会があれば、多くの方々の日常に自然と入り込んでいける、そんな事業にしていきたい」と締めくくりました。

織物の素材となる布の切れ端は、ラッコルタで地元の洋裁教室やアパレル企業から提供されたものが使われています

表現がもたらす暮らしの豊かさ。株式会社チャーム・ケア・コーポレーションとの連携から

続いてのトークセッションでは、ACFメンバーの宮山香里(みややま・かおり)さんと株式会社チャーム・ケア・コーポレーションの事業構想室 菊水尚(きくすい・なお)さんが登壇。「企業との連携事業での取り組み」について語りました。聞き手はPOの佐藤李青(さとう・りせい)です。

(写真右から:佐藤、菊水さん、宮山さん)

チャーム・ケア・コーポレーションは、首都圏や近畿圏を中心に約100施設、全国で約6000名の入居者が暮らす介護付有料老人ホームを運営しています。入居者の暮らしの質を高める取り組みの一環として、若手アーティストの作品を公募して施設内に展示するほか、若手アーティスト支援事業にも力を入れています。2021年頃からは、実際にアーティストを施設に招き、アートにまつわるレクリエーションや余暇活動を実施するようになり、そのなかでACFと出会いました。

ホームに入居する高齢者は「家族に迷惑をかけたくない、自分の最期は自分で整理したいという想いから入居される方がほとんど」と語る菊水さん。ホームでは充実したサービスを提供しているものの、住み慣れた家や土地を離れることで寂しさを感じ、コミュニケーション不足から心身の不調をきたす方も少なくないそうです。

作品を鑑賞するだけでなく、自ら手を動かして表現する時間を設け、人とのかかわりが自然と生まれる場をつくりたい。そんな思いが高まりつつあった転換の時期に、ACFとの協働がはじまりました。

ACFでは、90代前後のご入居者様とアートを介したコミュニケーションの可能性を探求するために、「未来の記憶」をテーマに一連のプログラムを実施。ひとつはラッコルタの素材に触れるアートワークショップ。もうひとつが、昭和の8mmフィルム上映、音楽を通した交流によって五感を刺激し、記憶の想起を促すワークショップです。

参考レポート:「未来の記憶」プロジェクト

(上:ラッコルタの素材を使ったワークショップの様子/下:昭和の8mmフィルム上映会の様子※ともに提供写真)

ACFの宮山さんは「さまざまな入居者と出会って、コミュニケーションの方法を探り、試行していきました。施設に入居する“超高齢者”という枠組みで捉えがちですが、一世紀近い歴史を生きてきた豊かな“個人”にスポットを当てたいと考えていました」と説明。個性や背景を引き出す「その人らしさ」を大切にした企画によって、本人、入居者同士、介護スタッフや家族、それぞれが少しずつ発見を積み重ねる機会になりつつあったと手応えを語りました。今後も、都心部の施設を中心に、ワークショップで実践と探求を続けていく予定です。

チャーム・ケア・コーポレーションとの協働により、超高齢者の表現活動について深い学びの機会を得たACF。宮山さんはそのなかで「誰もが自由に表現できるまちづくり」の実現のためには、表現する側のみならず「表現を受け留める側の柔軟性や度量も問われているのでは」と思い至ります。「受け入れる度量」と「客観的な思考」が「共生社会の実現に欠かせない共通項」だと自身のキャリアに引き付けながら、マクロな視点で考えを述べました。

長期的な活動のなかで、ローカルに立ち返りながらも、社会の価値転換の起点をアートプロジェクトで生み出していけたら――。未来への展望を語って、トークセッションは幕を閉じました。

これからのジムジム会に向かって

アートプロジェクトの事務局同士の日々のモヤモヤや悩みを共有してきたジムジム会。これまでアクセシビリティを議題にしたことはありましたが「アートと文化の接点から考える共生や地域との協働」という大きなテーマを全面に据えたのは今回が初めて。事例発表が終わったあとも、先輩後輩が入り交じり、情報交換の輪が自然と広がっていました。

都内各地で、それぞれの視点からアートプロジェクトに取り組む事務局のメンバーたち。さまざまな属性の人が集うアートプロジェクトだからこそ、そこには「共生社会」に近づくヒントや気づきが詰まっているのかもしれません。

持ち帰った学びの“種”がどう芽吹くのか、各プロジェクトのこれからにぜひご注目ください。次回のジムジム会では、どんな学びが待っているのでしょうか。


撮影:小野悠介(13、14枚目を除く)

ウェブサイトの使い方

ウェブサイトについて

Tokyo Art Research Lab(TARL)は、アーツカウンシル東京が運営する文化事業の担い手のためのプラットフォームです。この社会に応答するためのさまざまなコンテンツを閲覧・視聴することができます。カテゴリーは、以下の5つです。

資料室:文化事業の企画や運営、記録などに関する資料

ひとびと:これまでに協働したさまざまな専門性をもつアートプロジェクトの担い手のプロフィール

レポート:さまざまな事業や企画を振り返る活動報告

プロジェクト:さまざまな社会課題や問題意識にアプローチする学びの場

年表:これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えるための年表

また、都内でアーツカウンシル東京が「東京アートポイント計画」の一環で実施した「アートプロジェクト(共催事業)」を紹介しています。


資料室

文化事業の企画や運営、記録などに関する資料を無料で公開しています。

  • 書籍・広報物・映像など、さまざまな形式のデータを閲覧・ダウンロードできる
  • 一部の資料は取り寄せ可能
  • 興味のあるキーワードから検索できる(アートマネジメント、拠点運営、評価・検証、コミュニケーション、アーカイブ、公共、災害・災間、手話、音楽、思考の種……)
  • 各ページには近しいテーマの関連資料や関連プロジェクトを掲載

>「資料」一覧はこちら


ひとびと

これまでに協働したさまざまな専門性をもつ文化事業の担い手の一覧です。

  • 文化事業を担うさまざまな職種・職能が概観できる
  • その人物のプロフィールとかかわった資料やプロジェクトを掲載
  • 専門性のジャンルから人物を検索できる(創作/表現、マネジメント、ディレクション、拠点運営、調査/研究、ライティング、編集、デザイン、中間支援……)

>「ひとびと」一覧はこちら


レポート

さまざまな事業や企画を振り返る活動報告です。

  • これまでに実施したプロジェクトや共催事業についてのレポートを閲覧できる
  • 興味のあるキーワードやシリーズから検索できる
  • それぞれの記事の関連レポートを掲載

>「レポート」一覧はこちら


プロジェクト

社会の変化に応答し続けるために、さまざまな社会課題や問題意識にアプローチする学びの場をひらいています。

  • トークイベントやワークショップ、映像を使った教材制作、テーマを深掘りする研究・開発などを実施
  • 手話やろう文化に触れる、災害・災間について考える、外国ルーツの若者の現在を考えるなど、多岐にわたるテーマの企画を実施
  • それぞれの記事から、企画本番や準備の様子をまとめたレポートや、関連資料を掲載

>「プロジェクト」一覧はこちら


年表

tarl.jpに蓄積した情報や関連する出来事から、個人の活動とそれを取り巻く社会の連関を捉え、これからの時代に応答するアートプロジェクトのかたちを考えるための年表です。

>「年表」はこちら


共催事業

東京都とアーツカウンシル東京が、地域社会を担うNPOや都内の区市町村などと共催し、展開している事業を紹介しています。社会課題に向き合いながら、多くのひとびとが芸術文化に触れるため取り組みを行っています。

>「共催事業」一覧はこちら


そのほかにも、さまざまな機能があります

ウェブサイトのメニューから各ページにアクセスできるほか、自由検索機能やキーワード検索機能を使って、興味・関心のあるコンテンツを探すこともできます。また、資料室やプロジェクトの一覧ページでは、好みに合わせて表示方法を切り替えることもできます。

メニューからは「探す」「参加する」などのカテゴリ―から各ページにアクセスできる
「虫眼鏡のマーク(SEARCH)」からは、フリーワードやキーワードで検索できる
資料とプロジェクトは、画面左上の「四角のマーク」と「箇条書きのマーク」から表示方法を切り替えられる

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Artpoint Meeting #17 × 隅田川 森羅万象 墨に夢「コミュニティに伴走する、“つなぎ手”のはたらき」

 アートプロジェクトは、地域の多様な人々や異なる分野をつなぎ、新たな出会いやコミュニティの交流を生み出します。その特性をいかすには、地域内外のさまざまな関係性を編み直す“つなぎ手”の役割が欠かせません。
 今回のフォーラムでは、地域に寄り添いながら文化芸術を支援する環境づくりに取り組む信州アーツカウンシルと、マイクロ・アート・ワーケーション(MAW)などを通じて暮らしと文化の関係を編み直しているアーツカウンシルしずおかから、「コミュニティに伴走するつなぎ手」として活動するゲストを迎えます。各地の具体的な実践を共有しながら、“つなぎ手”のはたらきの意義や可能性、地域の活動がよりよく育まれるためのかかわりかたについて議論します。

お申し込みはこちら

※事前申込を終了いたしました。先着順で当日参加を受け付けますので、ご希望の方は直接会場にお越しください。(2026.1.16更新)

チラシのダウンロードはこちら(PDF)

詳細

プログラム

14:00~14:40  セッション1
「“つなぎ手”は、なぜ必要なのか?」

  • 話し手:荻原康子(「隅田川 森羅万象 墨に夢」統括ディレクター)、森司(東京アートポイント計画 ディレクター)

14:40~15:40 セッション2
「地域の文化を育む、伴走者の“はたらき”とは?」

  • 話し手:野村政之(信州アーツカウンシル ゼネラルコーディネーター)、立石沙織(アーツカウンシルしずおか プログラムコーディネーター)、若菜ひとみ(アーツカウンシルしずおか アシスタントコーディネーター)

15:40~15:50 休憩

15:50~16:50 ラウンドテーブル

  • モデレーター:佐藤李青(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)

16:50~17:00 クロージング

会場

YKK60ビル AZ1ホール(東京都墨田区亀沢3-22-1)
JR 両国駅 東口から 徒歩15分
JR 錦糸町駅 北口から 徒歩17分
都営地下鉄大江戸線 両国駅 A2・3出口から 徒歩7分

詳細はこちら

参加費

無料 ※手話通訳あり

主催

東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

後援

墨田区

協力

「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会

運営協力

一般社団法人 藝と

※ プログラムは変更になる場合があります。

事例紹介

信州アーツカウンシル

信州・長野県の多様な地域文化や文化芸術の創造性を持続的に発展させることを目的に2022年に始動。県民・地域主体の文化芸術活動への助成、相談・助言などの寄り添い型の支援を行うとともに、大学、公的機関、市町村など多様な主体とゆるやかに連携しながら、人口減少や気候変動などの課題、地域資源を活かした新たな価値創造にむけた、文化芸術を媒介とした協働・共創の環境づくりを行う。

 

マイクロ・アート・ワーケーション(MAW)

アーツカウンシルしずおかが、アーティスト等のクリエイティブ人材と地域住民が出会うきっかけづくりのため、2021年度より実施している事業。地域の魅力や資源の再発見に加え、クリエイティブ人材が県内各地の人々と交流することで、自身の表現活動へのインスピレーションを得ることを主な目的としている。通称はMAW(マウ)。

信州アーツカウンシル2024 パレード(撮影:安徳希仁)

 

隅田川 森羅万象 墨に夢(すみゆめ)

すみだ北斎美術館の開設を機に2016年から始まったアートプロジェクト。墨田区及び隅田川流域で、芸術文化に限らず森羅万象あらゆる表現を行っている人たちがつながり、この地を賑やかに彩っていくことをめざす。「北斎」「隅田川」を主なテーマに、すみだの地域資源を活用する多彩な企画を約4カ月にわたって展開。主催企画のほか、公募によるプロジェクト企画を実現すべく事務局が伴走する。

KOSUGE1-16「どんどこ!巨大紙相撲~北斎すみゆめ場所~」

Artpoint Meeting 2025

社会とアートの関係性を探るトークイベント

「まち」をフィールドに、人々の営みに寄り添い、アートを介して問いを提示するアートプロジェクトを紐解き、最新のテーマを追求するトークイベント。アートプロジェクトに関心を寄せる人々が集い、社会とアートの関係性を探り、新たな「ことば」を紡ぎます。

詳細

スケジュール

2026年1月18日開催
Artpoint Meeting #17 × 隅田川 森羅万象 墨に夢 コミュニティに伴走する、“つなぎ手”のはたらき

  • ゲスト:野村政之、立石沙織、若菜ひとみ
  • 会場:YKK60ビル AZ1ホール

官民に開かれた全国規模のミーティング・スポット:継続化への期待ー2日目を終えて(5/5)

行政と民間のパートナーシップに着目し、自治体の政策と現場をどう紐づけていくのか、それらの方法が、これからの「公共」を立ち上げるためにどのような意義を果たすのかなどについて、秋田と沖縄の事例をもとに議論した連続講座「パートナーシップで公共を立ち上げる」。2日目のセッションとディスカッションを終えて見えてきたポイントや視点を、文化政策研究者の小林瑠音が振り返ります。

官民に開かれた全国規模のミーティング・スポット:継続化への期待

行政という「ジェネラリスト」機関の中に、文化芸術関係の専門家やアーツカウンシルという「スペシャリスト」をどうインストールしていくのか、その実践を全国に先駆けて牽引してきた沖縄県と那覇市の事例をお聞きしました。

ここでは、国庫を原資とした設立14年目の老舗アーツカウンシルであっても、懐事情は安泰ではなく、プログラム・オフィサー全員が任期付非常勤という雇用の不安定さや、自走化・産業化のみに集約されない評価軸の設置といった課題が明らかとなりました。他方で、事業報告会や、なはーとダイアローグ、地方紙への寄稿など、徹底して文化芸術にまつわる「言葉の流通」に力点を置く姿勢が特筆できます。(この点は、秋田市の事例でも、日々の実践にまつわる言葉の拾集と発信が重視されており、共通性が見出せます。)首長部局や政治家も巻き込んだ対面・紙面での言葉の蓄積を介して、プレーヤーを増やし、既存の関心層以外に接近していく、いわゆる「ロビイング」の重要性が見えてきたのではないでしょうか。

また、後半には、芸術分野の「生態系」についても話題が広がりましたが、確かに「パートナーシップ」という概念を巨視的に捉えるならば、芸術分野全体のキャリア形成を行政と民間で共に思案し、人材を循環させていくことも重要です。既に、官と民で人材が行き来する、いわゆる「回転ドア式」のキャリア展開は、霞ヶ関でも実践され始めていますが、文化政策部局において民間の専門家を登用するケースは、文化財や著作権関係、研究職等を除いては、いまだ限定的です。自治体においても中途採用や経験者採用の導入が促進されていますし、公務員試験も年齢制限(上限)が緩和されたりSPIが併用されたりと、かなり間口が広がっていますが、那覇市のような文化政策関連の専門職採用(行政職員の昇進ポストではなく民間からの新規登用)は、京都府、京都市、神戸市、京丹後市等、前例がまだまだ少ないのが現状です。

その意味で、今回の連続講座は、官民の課題を持ち寄り、新たな連携の糸口を共有する貴重な機会であったと思います。これまでにも、トヨタ・アートマネジメント講座(1996〜2004年)、アサヒ・アート・フェスティバル・ネットワーク会議(2005〜16年)など、アートマネジメント関係者の全国的なネットワーク活動に加えて、アートNPOフォーラム(2003年〜現在)、自治体文化財団マネジメント講座(2016〜18年)、アーツカウンシル・ネットワーク(2018年〜現在)、公立ホールの連絡会議等、定期的に開催される同業者間の対話の場は多数存在してきました。他方で、今回のように、自治体、中央省庁、民間企業、アーツカウンシルや芸術団体の関係者に加えて、アーティストや研究者など、官民横断的に広く開かれた全国規模のミーティング・スポットは、文化政策領域において意外と少なかったのではないか?

これまで数々のネットワーク形成の場に携わってこられた芹沢さんも最後の締めくくりのなかで、このような「終わりのない対話」を続けていくことの重要性を強調されていました。今回の連続講座を含む「新たな航路を切り開く」シリーズが、全国各地のディレクター、プロデューサー、そして芸術文化関係者たちの「旅立ちのための港」としてだけでなく、航路の途中で立ち寄れる「帰省のための港」として、継続されていくことに期待したいと思います。 

撮影:齋藤彰英