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ディスカッション「災間の社会を生きる術を探る」|ナビゲーターメッセージ(高森順子)

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2021.07.21 レポート

現在、参加者募集中(7/28申し込み締切)のディスカッション「災間の社会を生きる術(すべ/アート)を探る」。本プログラムのナビゲーター・高森順子さん(愛知淑徳大学助教/阪神大震災を記録しつづける会事務局長)のメッセージをお届けします。


どこかで大きな災害が起きたと、私たちはメディアを介して頻繁に見聞きします。その都度、不安や緊張で身を固くしたり、心を痛めたりします。そして、しばらくするとその災害のことなどすっかり忘れ、次の災害に目を奪われます。私たちの多くにとって、そうしたことはありきたりで当たり前のことかもしれません。

しかし、実際に災害によって大きな喪失を経験したことのある人々は、失った人やものを想像するたびに、被災という出来事と向き合い続けなければならなくなります。新しい災害に関心を移し続けていく社会のなかで、彼らは「過去の災害」に取り残されているように感じているかもしれません。

そこに横たわる彼らの「ままならなさ」や「わかりあえなさ」を孤立させたままにするのではなく、人々が互いに分け持つことができたなら、災間の社会はもっと生きやすいものになるのではないか。その「分け持つ」手立てとして、アートにその可能性があるのではないか。私はそのように思っています。

新型コロナウイルスが感染拡大している今日の社会はまさに災禍の只中にあって、ある意味では世界中の人々が被災者となっており、それぞれに切迫した「ままならなさ」や「わかりあえなさ」を抱えているともいえるでしょう。だからこそ、誰かの生きづらさを分け持つアートについて考えることは、この社会をともによりよく生きることを考えることにつながるのではないでしょうか。参加者の方々の声が、深い対話に導いてくれると信じています。ご参加、お待ちしています。

高森順子

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