レクチャー「文化に時間をかける『ことば』をひらく」|ナビゲーターメッセージ(佐藤李青)
「思考と技術と対話の学校」のレクチャーシリーズ「文化に時間をかける『ことば』をひらく―東京アートポイント計画の10年から紐解いてみる―」を9月10日より開講します。今回のレクチャーの意図やポイントをナビゲーター佐藤李青のメッセージにてお送りします。ぜひ、ご一読ください。開講が迫って参りましたので、お申込みはどうぞお早めに!
>レクチャー「文化に時間をかける『ことば』をひらく―東京アートポイント計画の10年から紐解いてみる―」
今年の春に書籍『これからの文化を「10年単位」で語るために―東京アートポイント計画2009-2018―』(以下、本書)を発刊しました。わたしたちが2009年から取り組んできた「東京アートポイント計画」の10年の試行錯誤から獲得した知見を収録した1冊です。今回のレクチャーシリーズは本書の「ことば」を使い倒そうという企画です。
本書はわたしたちの実践の軌跡を伝えるだけでなく、それが各地の実践の後押しになることを願ってつくりました。すでに取り組んだ実例として使ってもらうことで、これからの実践に踏み出す足掛かりにしてほしいと思っています。
たとえば、
実践すると、こんなこと起こるんです。なので、やってみましょう!
実践をつくるには、こんなものが必要なんです。なので、用意しましょう!
成果が出るには、このくらい時間がかかるんです。なので、続けましょう!
そういう会話が本書を介して生まれてほしい。今回のレクチャーシリーズにかける想いも同様です。
レクチャー第1回(9月10日(火))はアーツカウンシル東京プログラムオフィサーの大内伸輔がスピーカーを務めます。東京アートポイント計画の設立当初から事業を担ってきた大内より、本書のセクション1「中間支援の9の条件」を中心に、普段はなかなか見えにくい東京アートポイント計画の中間支援の仕組みやアートプロジェクトの現場をつくる条件にまつわる「ことば」をひらきます。本書に収まり切らなかった実例も交えてお送りします。
第2回(9月17日(火))はゲストに横浜市の鬼木和浩さんをゲストにお迎えします。本書のセクション2「これまでの歩み2008→2018」を使い、東京アートポイント計画の歩みを文化政策との繋がりで振り返ります。鬼木さんより文化政策の流れや横浜での実例を伺いながら、文化事業と文化政策の影響関係や紐づけするための「ことば」を探ります。
第3回(9月25日(水))は文化活動家/アーティストのアサダワタルさんをゲストにお迎えし、ご自身が携わるアートプロジェクトを立ち上げ、動かすときに、どのような「ことば」を使っているのかをお伺いします。本書に収録した東京アートポイント計画の現場の「アート」や「アーティスト」にも触れながら、「創造」を軸とした文化事業の語り方を深めます。
各回で募集はしていますが、全回通しで受講いただくのがおすすめです。参加者のみなさんとも「ことば」を交わす時間を取りたいと思っています。ぜひ、ふるってのご参加をお待ちしております!
*『これからの文化を「10年単位」で語るために―東京アートポイント計画2009-2018―』はウェブにて全編PDFを公開してますが、デザインや重みを実感できる「実物」も手に取っていただきたいです。2,800円+税+郵送料。オンラインでもお買い求めいただけます。
そのほか、レクチャーでは以下のテキストも活用していく予定です。
・「はじめに|アートプロジェクトを動かす『ことば』を紡ぐ」(実践編「アートプロジェクト」)ネットTAM、2017年。
・『アートプロジェクトのつくりかたー「つながり」を「つづける」ためのことば』フィルムアート社、2015年。
text by 佐藤李青(アーツカウンシル東京プログラムオフィサー)
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